女優ノート『蒔田彩珠さん』
気になる女優さんの出演作についての覚え書き「女優ノート」。今回は朝ドラ『おかえりモネ』に出演、主人公(清原果耶さん)の妹役を演じる蒔田彩珠(まきた あじゅ)さん。ユマニテ所属。
初主演映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(2018年)では、報知映画賞新人賞&高崎映画祭最優秀新人女優賞を受賞。『朝が来る』(2020年)では報知映画賞助演女優賞ほか各映画賞を受賞するなど、若手実力派として知られる蒔田さん。
子役出身で、是枝裕和監督が手掛けた『ゴーイング マイ ホーム』(2012年)で主人公(阿部寛さん)の娘役を演じて以来、『海よりもまだ深く』(2016年)、『三度目の殺人』(2017年)、『万引き家族』(2018年)と是枝作品の常連に。
そんな是枝監督がカンヌ国際映画祭で最高賞を受賞後、4年ぶりにMVを手掛けたのが、米津玄師さんの大ヒットアルバム「STRAY SHEEP」収録の曲「カナリヤ」。蒔田さんは、例の感染症の中に生きる三世代の男女の一人として、メインキャストを演じています。ちょっと短編映画風。
NHKドラマにもたびたび起用されてきた蒔田さん。朝ドラ『とと姉ちゃん』(2016年)、『みをつくし料理帖』(2017年)、『みかづき』(2019年)などありますが、清原さん主演の『透明なゆりかご』(2018年)も記憶に残ります。蒔田さんは、赤ちゃんを産み捨てた女子高生という難役を好演。
アオイ(清原さん)は看護師見習いとして「由比産婦人科」へやって来た。いきなり中絶手術の現場を目撃して衝撃を受けるが、はじめて出産にも立ち会い、赤ちゃんの生命力に心を揺さぶられる―。町の小さな産婦人科医院を舞台に、感性豊かな少女の目線で“命とは何か”を問い、見つめてゆく物語。
『みをつくし料理帖』で共演した黒木華さんとは、実は『重版出来!』(2016年)でも共演。落ちぶれた元天才漫画家を憎む娘役として、第7話から登場。単話ゲストではなく、最終回まで絡み存在感を見せました。ちなみに、その亡母役が、フリーアナの赤江珠緒さん。
主人公・黒沢心(黒木さん)は、新卒で大手出版社・興都館に入社。コミック誌「週刊バイブス」編集部に配属された。先輩編集者・五百旗頭(オダギリジョーさん)のもとで編集のイロハを学ぶ。電子書籍化が進み、紙が売れない今の時代、営業担当と共に一冊の漫画を売るための秘策を考える。
大手芸能事務所アミューズの清原さんと、少数精鋭で知られるユマニテの蒔田さん。『透明なゆりかご』ではぶつかった両者が、『おかえりモネ』では仲のいい姉妹役。同年代屈指の実力派で、ライバルでもある二人の芝居が楽しみです。