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福岡の「明太子」事情あれこれ

誇張が過ぎる『秘密のケンミンSHOW』の影響ばかりではないでしょうが、福岡県民が毎日明太子を食べているイメージは誤りです。印象ではなく、数字で示したいと思います。

最新の総務省統計局の調査によれば、たらこの年間購入量は福岡市が1,555gで1位、購入額でも6,527円で1位。ただし、これを本数で換算すると、1世帯あたり35本の明太子を食べていることになります。単身世帯でも、これでは毎日食べているとは言えないでしょう。

ここから先は印象ですが、自宅で食べる家庭用よりも、贈答用の明太子の方が、購入金額は多いと思います。例えば、東京に住む娘にお歳暮で専門店の明太子を贈り、自分たちはスーパーの安い明太子を、たまに買って食べる、みたいな。

というわけで、贈答がメインの福岡の明太子。次はどこのメーカーのモノがいいのか問題が浮上。まずは元祖から。これは「ふくや」と判明しています。創業者の川原俊夫さんが、同業他社にも製造方法を惜しげもなく教えたことが、明太子を福岡の名物に押し上げました。

川原さんについては、地元放送局が『めんたいぴりり』といいうタイトルで、連ドラ&映画&舞台化しました。主演は博多華丸さんで、妻役に富田靖子さん。光石研さんがヤクザの親分で、博多大吉さんは妖精。『姉ちゃんの恋人』にも出ていた奈緒さんのデビュー作でもあります。

製造方法がほぼ同じなのですから、どこのメーカーもそこそこ美味しいので、CMで比較してみるのも一興です。地元ローカルCMを見るのは旅先の楽しみの一つですが、福岡は明太子と土産菓子のCMがやたらと多いです。ここでは、時報CMでお馴染みの、「福さ屋」を挙げておきましょう。

味に煩い人なら、こだわりの明太子がいいでしょう。高級料亭「稚加榮」だとか、美味しいダシで有名な久原本家の「椒房庵」だとか。

結論から言えば、値段が高い明太子は材料にこだわっているので、美味しいです。予算の範囲で選びましょう。予算がない人は、明太子を使用した商品で誤魔化すのも手。これはこれで美味しいです。






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