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衝撃の事実が判明した『平成30年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」について』まとめ

ラピッドボール協会代表の、あくです。

スポーツ庁が発表した『平成30年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」について』に記載してある数値をグラフ化し分析してみました。

個人的な解釈や推測等はまた別のnoteにまとめることとして、あくまで事実ベースで書いていきます。

競技人口の新規獲得や潜在層へのアプローチ等、普及活動を行うスポーツ関係者の方の助けになれれば幸いです

※調査要領を以下に抜粋します。これから紹介するデータは、これらの条件で取得したものになります。

(1)調査地域︓全国
(2)調査対象︓18〜79歳の男⼥
(3)対象パネル︓「楽天インサイト」パネル 約220万⼈
(4)調査⽅法︓上記パネルの登録モニターを対象としたWEBアンケート調査
(5)回収数︓有効回収数 計20,000件
(6)回収割付︓調査対象の⼈⼝構成⽐に準拠した割付
(7)調査実施期間︓平成31年1⽉11⽇(⾦)〜1⽉29⽇(⽕)
(8)調査実施機関︓株式会社サーベイリサーチセンター

詳細は以下を参照ください。

平成30年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」について↓


スポーツ実施率について

『平成30年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」について』には、この項の総括として以下のコメントがあります。

週1日以上運動・スポーツをする者の割合は、20歳以上男⼥の平均で55.1%(29年度︓51.5%[3.6ポイント増])。
年代別では10代を除く全年代で上昇している。10代⼥性を除き各層で前年度を上回っており、男⼥ともに60代と70代の実施率が
高い。性別では、⼥性よりも男性の⽅が3.8ポイント⾼く(全年代平均)、40代⼥性は43.9%と全年代の中で最も低い。

「全体平均で見ると年々スポーツ実施率が高まっている」とされています。

それが下記、年度別のスポーツ実施率の推移を表したグラフからわかります。

緩やかな右肩上がりになっており、スポーツを実施する人の割合が増え続けていることがわかります。


そしてこちらは、平成30年度のみを抜粋した、年代別スポーツ実施率です。

全年齢と男女を平均すると約55%の人が、週に1回スポーツを実施していることがわかります。

また年代別でみると、70代が最も高く、30~40代が最も低い結果となっています。

年代によって30%近く開きがある結果となっていますが、次項を見ていただくとその原因が掴めるかと思います。


そしてこの項では同時に「運動不足を感じるか?」の調査も行っています。

このグラフから、70代はさほど運動不足を感じておらず、30~40代が最も実感していることがわかります。

これは実際の運動実施率とも相関のとれた結果となっています。


阻害要因

ここでは、「運動不足を感じているものの、運動・スポーツを実施する頻度が減ったまたはこれ以上増やせない(増やさない)理由」について調査しています。

運動できない理由として最も多かったのが、「仕事や家事が忙しいから」。

この結果をみると、70代の運動実施率が最も高く、30~40代が最も低かったのも納得できるかと思います。

30~40代は、職場内で中堅/ベテランに差し掛かり、戦力として一番期待されている年代です。また同時に子育て世代でもあり、自由な時間が最も少ないと思われます。

逆に70代は定年を迎え、子育ても終えている方がほとんどの為、スポーツに割く時間があると言えます。


次の項では、実際にどのスポーツを実施したのかを調査した結果をまとめています。


この1年間に実施した種目

この項の総括として以下のコメントがなされています。

この1年間に実施した種⽬については「ウォーキング」がトップで、「階段昇降」「トレーニング」「体操」が続いている。
男性は「ウォーキング」「ランニング」「トレーニング」「階段昇降」「⾃転⾞」の順で割合が高い。
⼥性は「ウォーキング」「体操」「階段昇降」「トレーニング」「エアロビクス・ヨガ」の割合が高い。
※この1年間に実施した種⽬として選択された種⽬のうち、男⼥平均の割合が1%以上だったものを割合の⾼いもの順で表⽰
男性が⼥性より実施割合が⾼い上位の種⽬は「ランニング」「ゴルフ(コースでのラウンド)」「ゴルフ(練習場・シミュレーションゴ
ルフ)」「釣り」で、⼥性の実施割合が⾼い種⽬は「エアロビクス・ヨガ」「体操」となっている。

グラフにまとめると以下の結果でした。


あくまで事実ベースで書いてきた本noteですが、ここで一つ個人的な感想を述べると、

"実施した運動"の中で、散歩や1駅歩きを含めたウォーキングがダントツで高い割合になっていますが、冒頭の結果からもわかるように、運動実施率は全年代平均で約55%です。つまり、約45%の人は、1週間のうちに1度も、散歩や1駅歩きすらも行っていない、ということになります。

なんらかの事情があって実施できない方を除いたとしても、45%もの人が全くと言っていいほど運動していない。

忙しい現代社会とはいえ、この結果に大きな衝撃を受けました。


運動を実施した理由

この項では、運動を実施した理由について調査しています。

大枠で捉えると「健康の為」という理由がほとんどであり、能力や記録の向上を目的として運動している人はかなり少数派だということがわかります。


現在の運動実施状況と今後の予定

この項については以下のコメントがなされています。

「この1年間に運動やスポーツはしなかった」かつ「現在運動・スポーツはしておらず、今後もするつもりはない」と答えた者が14.8%(29年度︓
27.0%)。「定期的に運動・スポーツをしており、6ヶ⽉以上継続している」と答えた者は男性が⼥性より⾼い割合となっている。それに対して
「この1年間に運動やスポーツはしなかった」かつ「現在運動スポーツはしておらず、今後もするつもりはない」と答えた者は⼥性が男性より⾼い割
合となっている。
「現在運動・スポーツはしていないが、6ヶ月以内に始めようと思っている」と答えた者が3.6%存在しており、今後は「ウォーキング」「エアロビク
ス・ヨガ」「トレーニング」「ランニング(ジョギング) ・マラソン・駅伝」を始めたいと考えている者が多い。

上記内容をまとめたグラフは以下になります。

さらに、「現在運動をしておらず、今後もするつもりがない」と答えた"無関心層"に対し、「運動以外に日頃行っている娯楽」について調査した結果から、代表的なものを抜粋してグラフ化したものが以下になります。

テレビ鑑賞が最も多い結果となりました。

また、いずれの娯楽や趣味を持たない「あてはまるものはない」と答えた"無趣味層"は20%でした。


スポーツをみる・ささえる

ここでは、スポーツの観戦状況について調査しています。この項に対するコメントは以下です。

直接観戦した種目については「プロ野球」・「Jリーグ」・「高校野球」・「マラソン、駅伝」等が多い。
TV・インターネットでの観戦は全体で「高校野球」が最も多く、
男性は「プロ野球」、⼥性は「フィギュアスケート、スピードスケート、アイスホッケー」が最も多い。

"現地観戦"と"TV・ネット観戦"に分け、調査しています。

まず、現地観戦した競技の調査結果が以下です。

野球・サッカーなど、日本におけるメジャースポーツが上位にランクインしています。

競技ごとのランキングよりもここで重要なのは、トップの野球ですら現地観戦率は約14%程度に留まっているということです。

全ての競技を含め、過去1年間、現地観戦したか否かを調査した結果が以下になります。

3:7の割合で、現地観戦した人が少ない結果となりました。

ちなみに、この調査は平成30年度のものなので、現在のように感染症が流行する前のデータです。


次に、TV・ネットで観戦した競技を調査した結果が以下になります。

現地観戦よりもハードルが下がる分、各競技の観戦率が数倍になっています。

そして、全ての競技を含め、過去1年間、TV・ネットで観戦したか否かを調査した結果が以下になります。

現地観戦とほぼ逆転した結果となりました。

スポーツ観戦に興味はあれど、やはり現地観戦のハードルが高いことがわかります。


スポーツの価値

最後に、「あなたにとって運動・スポーツは⼤切なものですか」という調査も行っています。この調査には以下のコメントがなされています。

運動・スポーツに関して、「⼤切」「まあ⼤切」としている者は、全体の72.9%。
運動・スポーツに対する価値は、日常的に運動・スポーツをしている者ほど強く感じている。

コメントにあるように、7割以上の方が、運動やスポーツに価値を感じているという結果になりました。


まとめ

約20000人にアンケートを取った結果、

・全年代平均で55%の人が週に1度は運動・スポーツを行っている。

・実施率は70代が最も多く、30~40代が最も少ない結果

・運動不足を感じている人は30~40代で8割以上

・運動不足を実感しているにも関わらず、多忙の為、運動頻度を増やせない

・最も実施されている運動はウォーキング

・運動に全く興味のない"無関心層"が約20%存在する

・スポーツの現地観戦率は3割程度。逆にTV・ネット観戦率は7割程度


という結果になりました。

このnoteでは、極力個人的な解釈や感想を挟まず、事実ベースでデータをまとめました。

次回は、このデータを持って、ラピッドボール(https://rapidball.net/)の普及/発展、引いてはスポーツ界の今後についてなんかも考察していければと思います。

それでは。

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