別れや仕事でのトラブル等、日常にある辛い気持ちは、放っておくと生活できなくなる!死別の辛い気持ちすら軽減してくれる方法とは?
私は先日祖母を亡くしました。
その時、とてもショックを受け辛かったです。
現在はある過程をたどり、環境を調整したことで回復しました。
しかし、私がその情報を知らず、逆の行動をしていたら?
私はまだ辛い気持ちの中、生活できる状況じゃなかったかもしれません。
人は少しのストレスなら耐えられますが、
大きなストレスでは耐えられず、爆発します。
回復できないと精神疾患になることもあります。
ショックを受けた直後は、自殺の可能性も高くなります。
ショックを受けた人がどういう過程を辿り、回復し、どのようすればいいのか知ることは、それを予防することにもなります。
それは人生を幸福にする必須な要素だと思いませんか?
人生に満足感を得るために達成する課題を以前の記事で紹介しました。
興味のある方は見てみてください。
みんなで、喪失した辛い気持ち(不味い料理)を、人生の幸福(満足する美味しい料理)へと変化させましょう^ ^
いくら私たちが気をつけていても、生きているかぎり、様々なショックな出来事に遭遇します。
それは、身近な人の死だけではなく、大切なペットの死、物理的精神的別れ、病気やケガ、体の一部の喪失、環境の変化による喪失、役割の喪失、自己肯定感やアイデンティティなど自尊心の喪失など、
大切なものが無くなる時はよくあります。
しかしそれは、私たちをとても辛い気持ちにさせます。
私たちは落ち込み、悲しみます。
これを悲嘆といいます。
悲嘆とは、「大切なものを失くした深い悲しみ」のことです。
人の死だけではなく、大切なペットの死、病気やケガ、体の一部の喪失、環境の変化による喪失、役割の喪失、自己肯定感やアイデンティティなど自尊心の喪失などの自分が大切にしているものの喪失など、幅広く当てはまります。
あなたもこんな経験ありませんか?
★悲嘆の症状★
精神的な反応
感情の麻痺、怒り、恐怖に似た不安を感じる、孤独、寂しさ、やるせなさ、罪悪感、自責感、無力感などが症状として表れます。
まるで、自分自身の性格までもが変わってしまったのかと考える方もいますが、いずれ戻れます。
身体的な反応
睡眠障害、食欲障害、体力の低下、健康感の低下、疲労感、頭痛、肩こり、めまい、動悸、胃腸不調、便秘、下痢、血圧の上昇、白髪の急増、自律神経失調症、体重減少、免疫機能低下などのため、持病が有る方は悪化しない注意が必要です。
日常生活や行動の変化
ぼんやりする、涙があふれてくる、多くの「なぜ」「どうしよう」の答えを求められ、死別をきっかけとした反応性の「うつ」により引きこもる、落ち着きがなくなる、より動き回って仕事をしようとする、故人の所有物、ゆかりのものは一時回避したい思いにとらわれますが、時が経つにつれ、いとおしむようになるなど
嘆き悲しむ、気分が落ち込むといった心の反応だけでなく、自責の思いや罪悪感を持ったり、もう自分は楽しんだり笑ったりしてはいけないという気持ちになることもあります。
これは人間に本来備わっている防衛反応の一種で、自然な誰にでも起こる反応です。
死の悲しみも乗り越えるグリーフケアを、日常ににも取り入れて、気持ちを軽くする
グリーフケアは、正常な悲嘆のプロセスを経過するためにも、思う存分悲しみ、死を受容するための重要なケアです。
看護では以下の内容を行います。
□生ある時、残された最期の時に患者・家族の苦しみや悲しみに寄り添うこと
□死亡宣告後に遺族が故人とお別れできる時間を確保すること
□エンゼルケアを家族とともに行い、故人の思い出を語ること
みなさんにできることは、
亡くなる人やものと、きちんと時間をとって会話することです。
思い出話や感謝を伝えましょう。
好きな人の別れや、仕事でのトラブル等、日常での辛さも、あなたの悲しいという気持ちは否定せず、吐き出しましょう。
周りに迷惑をかけてはいけないと、気持ちを出さず頑張りがちなのがこの時期です。
ショックの後は、閉じこもりやすく、頑張りすぎて、へとへとになり心身共に衰弱します。
頑張るのをやめてもいい時期です。
自分を甘やかしてもいいと許された時期です。
ゆっくりおいしいものを食べて眠りましょう。
大切なので、もう一度言いますが、
グリーフケアの大きなポイントは、
「悲しみを押さえ込まず肯定する」ことです。
周囲にすぐ相談できる人がいない場合は、まず自分自身で自分の気持ちをそのまま認めることを意識してみましょう。
悲しいと感じていることは自然な感情であり、抑え込んで無理に明るくふるまう必要はありません。
そして、そんな辛い気持ちを軽減するものとして、予期悲嘆があります。
予期悲嘆とは、悲しい出来事に対する心の準備です。
何事にも準備が大切です。愛する人に大切な話をする時も、仕事の大切なプレゼンも、全てその時まかせではありませんよね?
情報を収集して、資料を集め作り、必要物品を準備する。
これは、ポジティブなことであり、成功導くため私たちは一生懸命頑張ります。
しかし亡くなるものへの準備は、向き合うのがしんどいし見たくない。だから、準備がおろそかになりがちです。
でも、
□亡くなる前にどうしたいかなどの話し合いする
□自分のその人への気持ちや感謝の言葉を伝える
□その人がしてほしいことを十分行う
□亡くなることへの、辛い気持ちを肯定する
□亡くなるまでの経過を知る
□亡くなった時に準備しておくものを準備する
これらをすることで、大好きな人が亡くなった時も、『ああしてあげればよかった』という後悔やショックは減らせ、辛い気持ちを早く回復することができます。
予期的悲嘆の体験は死が現実になったときの衝撃や悲嘆を軽くするとともに、悲嘆からの立ち直りを早めることがあります。
辛さや悲しみを心に秘めておくよりも表現し、自分の辛さや悲しみを認め、必要なときには感情を表出します。子どものように泣きたい時は、泣けばいいのです。
これらが上手くいかなかった場合や、以下の時に複雑性悲嘆が起こります。
突然で、暴力的な喪失体験
自殺や、事故、災害、これらが特に当てはまる危険因子です。
実は、ニュースからこの映像を見るだけでも、少なからず私たちはネガティブな反応を起こしやすくなるので注意が必要です!
これらは、PTSD(心的外傷後ストレス性障害)やうつになりやすく、専門家の介入が必要な場合が多いです!
1人で無理に解決することはやめ、誰かに助けを求める必要があります。
では、予期しないショックのとき、私たちはどのような経過を辿るのでしょうか。
どのようなことをすれば、早期に回復するのかお話ししていきます。
人は、人生に影響するようなショックな出来事に遭遇すると、精神的や身体的な反応が起こります。
たまごが床に落ちた、愛車を少し擦った
それらは、代えがききますし直ります。
でも大切な人やペットを失った、仕事を失った、病気が発覚した、
これらは自分では取り返せないことが多く
人は混乱するのです。
衝撃をうけた人間が、どのように回復して、関わりが必要か、明確にしたのが以下のフィンクの危機理論です。
フィンクの危機理論とは、アメリカの心理学者フィンクが危機的状況を
1.衝撃
2.防御的退行
3.承認(ストレスの再現)
4.適応
の4段階に分けたものです。
最近では、告知などショックなことが起こった人への対応を検討する時に使用する場合もあります!
これをよくある日常の例で当てはめます。
みなさんは、この過程を得て立ち直ることが多いです。
どの危機モデルにおいても危機的状況は発生した時点では、自己防衛的で感情的な対応がみられ、徐々に問題解決型の対応になっていくことが共通しています。
この4つのそれぞれの場面であなたは、どう対応しますか?
衝撃を感じている人は以下の反応をしています。
1.衝撃
ひとつめは、『衝撃の段階』です。
突然襲ってきた出来事に対していつもの対処では回避できないため、危険や脅威を感じて自己の存在が脅かされてしまいます。そのため、強烈な不安と無力感、パニック状態になってしまいます。
パニック状態にある人は、現実に起こっていることを道筋立てて考えたり、判断することはできないので、安全を確保することが大切です。
自殺の可能性があるので、そばにいて静かに見守ることが大切です。
2.防衛的対抗
この時期は、現実逃避して自己を守ろうとする時期です。
現実に目を向けていないのでショックを受けている感じではなく幸せそうにして落ち着いているように見えます。
現実を否認することで心理的なエネルギーを蓄えているようです。
理解できない反応もあるのですが、そのまま受け入れて励まさないことが大切です。
アドバイスや無理に現実をつきつけることは厳禁です!
3.承認
この時期は、逃避しきれず現実に直面する時期です。
現実に直面して変化に抵抗できないことを知って、無感動、精神的動揺、抑うつ状態におちいったり深い悲しみを体験します。
くじけないように支え、励まし続けることが重要です。
この段階の判断は難しいかもしれませんが、相手から現実を受け止める話や、そのことに触れてきたら、話を聞くことを中心にします。
受け入れている発言が見られれば、励ましてあげましょう。
4.適応
この時期は前向きになる時期です。
満足が得られる体験が増えることで不安や抑うつが減少します。
意外と、初めから励ましてしまう人は多いのではないでしょうか?
実はこれは、相手の受け入れられない感情に土足で踏み込むようなものなので、あなた自身を否定的に感じることがあるのです。
大切な人がショックを受けている直後は、ただそばにいて、無理をしなくていいことを伝え、十分に休息を与えて下さい。
話したい時はいつでも聞くよ、などの言葉を添え、無理に聞き出さないことが大切です。
相手が話をしてきて、現実を受け止める発言があれば、すこしづつ励ますようにしましょう。
危機におちいった人は段階を追って回復していきますが、承認の段階でくじけてしまい防御的退行の段階に戻ってしまうこともあります。
それは、焦ることではなく、その人のペースなので、見守りましょう^_^
ここまでが、喪失に対する反応とその対応方法の紹介でした。
病院で使われている理論やケアは、日常に当てはまるととても役立つものばかりです!
これからも、みなさんの人生が豊かになるように、わかりやすく情報発信していきます♡
宜しくお願いします。
参考サイト