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ダイジョウブ

ヴィジェ・ルブランという画家を知っているだろうか。

彼女はマリー・アントワネットから寵愛を受けていたが、王族らの逮捕後、フランスを離れて各地を転々としていた人だ。

しかしながら、ヴィジェ・ルブランは、どの地にいても画家としての人生を寸断されることはなかった。また、フランスにも戻ることができた。



彼女の描く絵は優美。

人間のきれいな部分に焦点をあて、ふわっとした世界観をつくりだす。


ワタシが師とする人の1人だったりする。




今回、山下珈琲店さんの絵にはルブランの雰囲気を入れてみた。


ふわっとした中に凛とした強さが出た。

かっこいい。シンプル。


お気に入りの1枚になった。




「作品制作のためにできるかぎりのことはします」

「写真を撮るのは苦手なんだけれど」


自身の姿を残すのを苦手とする人が肖像画を依頼してきた。


男の決断だな

と思った。


「良いものを作ります。一緒にがんばりましょう」


そうワタシは伝えた。




山下珈琲店さんからいただいた情報はそれはそれは濃いものだった。

その中の1つには奥様とお子さんの写真もあったくらい。


こどもが好きなワタシにとって、ご家族の写真は胸に響いた。


妻子ある身の男性が会社をやめて起業すること。

ロマンかつ責任もある。


色々考えたら胸があつくなった。



この絵は山下珈琲店さんのお守りにもなるのかもな

とも思いながら描いた。


「ダイジョウブ」

と常にいってくれる絵、それが今作。

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