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鍾乳洞ライブラリ

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秋芳洞の未公開洞を旅する

秋芳洞の未公開洞を旅する

秋芳洞は全長11kmのうち1kmほどが観光コースとして整備されています。
ご存じの方は300円追加して冒険コースで天井近くまで登るかもしれません。
ところが秋芳洞内の川を地底湖までたどる未公開部ケイビングツアーはジオフェスなどの不定期開催なので行った人はほとんどいません。
本格的な未公開鍾乳洞ケイビングツアーを取り扱う秋吉台アドベンチャーツアーズがプラニングをするこのツアーは秋芳洞の延長なのでそれ

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岩屋第三鍾乳洞はたどり着いてもちょっと入りにくい

岩屋第三鍾乳洞はたどり着いてもちょっと入りにくい

岩屋(ごうや)第二鍾乳洞から岩屋公園にさらに400メートル遡ると側溝の向こうに穴の気配があります。
岩が崩れた穴が第三鍾乳洞で、入ってすぐのホールは高さがありますがすぐに狭くなります。
ウエットな洞で水音が聞こえます。
装備がないとすすめませんが水没状態で匍匐前進するなら200メートルも全長があるそうです。

岩屋第二鍾乳洞は意外と深い

岩屋第二鍾乳洞は意外と深い

岩屋(ごうや)第一鍾乳洞から岩屋公園への舗装道路を400メートル上った右の藪にある吸い込み穴で横穴です。
全長は第一よりはるかに長い300メートルといわれています。
ただし、入ってすぐ広いホールはあるものの、土砂の流れ込みで高さがないので装備がないと止めたほうがいいです。

椿穴

椿穴

 秋吉台全体で500か所もある鍾乳洞の中で最恐のものの一つ。
 高低差が大きい鍾乳洞はあるのですが、ワンパスで鉛直90メートルの穴は秋吉台最大級です。
 ラダーというケーブルの梯子で降りるのですが降りるのに20分もかかるようです。

 椿の森に開いた比較的大きな穴で、ご想像の通り大変危険なのでガッチリ柵が回してあります。

 観光コースから外れているとはいえ博物館の近くにこんなトラップがあるのは怖

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大正洞

大正洞

概要 景清洞とセットの入洞料だとかなり安いですし、秋芳洞を含む3洞のチケットもあります。
 戦国時代から地元では知られていたらしく徴用されないように牛馬を隠す「牛隠しの穴」と呼ばれていましたが5層の立体洞窟だと判明したのは大正10年のことだったので「大正洞」となりました。
 実は景清洞から排出された水はこの大正洞にある犬ヶ森ポノールに吸い込まれているので水系は同じといえます。

犬ヶ森ポノール

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景清洞

景清洞

観光洞概要 景清穴とも呼ばれる山口県美祢市の観光鍾乳洞で一般の入場料は景清洞単独、大正洞との両洞観覧と更に秋芳洞を加えたものがあります。
https://karusuto.com/spot/kagekiyodo/
 景清洞には三百円追加の洞窟探検特別観覧というコースが用意されておりヘルメット、ライト、長靴を貸してもらえます。
 事務所は洞の入り口にあり元旦から年中無休ですが大雨で閉鎖になることがあ

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帰り水

帰り水

窪地の底

 秋吉台の最高峰は龍護峰の425メートルで、烏帽子岳395メートル、真名ヶ岳350メートル、県道秋吉台道路の長者ヶ森は標高300メートル、展望台は250メートルと大した凹凸がなさそうな台地ですが烏帽子岳と真名ヶ岳に挟まれた場所はドリーネが結合してウバーレになり標高178メートルにまで沈み込んでいます。
 ここが帰り水で南斜面の岩場から流れ出て北斜面の岩場に地中に吸い込まれるまで20メー

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鹿ノ井手湧水群

鹿ノ井手湧水群

鹿ノ井手下の穴 厚東川の支流で秋吉台の外周を描く青景川は途中でいきなり始まります。
 ここが鹿の井手上の湧水で崩落した岩の向こうに鹿の井手下の穴があります。
 穴とはいえ、穏やかな水面が見えるだけで奥から流れ出る水流が見えるわけではありません。
 唐突に水を生む穴はとても神秘的ですが岩に乗った苔で滑りやすいので油断禁物です。

鹿ノ井手上の穴 鹿の井手下の穴に行くために必然的に見つけてしまうのが鹿

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黒岩湧水

黒岩湧水

 山口ケイビングクラブの洞窟位置図は大変ありがたい労作ですが位置は正確ではありません。
 どうやらワザとずらしてあるようで、ものによっては150メートルもずれているとか。
 黒岩湧水はいっそ見事に記載されていませんがその理由はわかりません。
 黒岩川の源泉ですが泉はなく、ガレ場からいきなり川が始まります。
 大切な水源らしく小さな石祠が祀られています。

 ガレ場の奥は崖になっており黒岩の穴といわ

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白魚洞

白魚洞

 美東町赤の白魚洞は満水時に白い魚を吐き出したという伝承によるものです。
 主洞はコンクリ穴ですが嵌めてあった鉄格子がなくなっています。
 どうやら「白魚洞」という穴はないらしいです。

 白魚洞があるのは異形の森で、一帯の吸い込み穴全体を指して白魚洞と言うようです。
 このため、奇異な地形に地図にもない小川が這い回り、苔むした木々が異界感を醸し出しています。

 さらに穿戸というべき石灰のごく短

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白水の池の穴:西秋吉台の湧水鍾乳洞

白水の池の穴:西秋吉台の湧水鍾乳洞

大規模な湧水である白水の池の水源は鍾乳洞ですが通常は水没していて近寄れませんが2021年秋から堰を開けて池がかいぼりされています。
すると池の最奥部の鍾乳洞へのアクセスが可能になりました。
この鍾乳洞が「白水の池の穴」です。

内部に水流は感じませんがいきなり深くなるのでケイバーでダイバーでないとここから先に進めません。

水源は於福にまで広がっており振り返ると「白水の池」なのに青い水が流れ出して

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岩屋第一鍾乳洞は整備されているのに無料

岩屋第一鍾乳洞は整備されているのに無料

福岡県の鍾乳洞というと平尾台が有名ですが石灰台地が県内に散っていて隣の田川市にも鍾乳洞があります。
中でも岩屋(ごうや)第一鍾乳洞は地域が整備して公開してくださっている有難い洞窟です。

石灰石の鍾乳洞で全長は160メートルあり、そのほぼ全長に照明を設備し砂利を入れ足元を改質。
ほぼ水平洞なのですが一部立体的は場所は手摺付きのしっかりした階段が組んであります。

最大の驚きはこの鍾乳洞が無料公開さ

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