鹿ノ井手湧水群
鹿ノ井手下の穴
厚東川の支流で秋吉台の外周を描く青景川は途中でいきなり始まります。
ここが鹿の井手上の湧水で崩落した岩の向こうに鹿の井手下の穴があります。
穴とはいえ、穏やかな水面が見えるだけで奥から流れ出る水流が見えるわけではありません。
唐突に水を生む穴はとても神秘的ですが岩に乗った苔で滑りやすいので油断禁物です。
鹿ノ井手上の穴
鹿の井手下の穴に行くために必然的に見つけてしまうのが鹿の井手上の穴です。
県道から山道をたどると穴が開いているのを見つけてしまいます。
この穴が鹿の井手上の穴で穴の中は水で満たされて先には進めません。
よく見ると穴から配管が伸びておりその先にポンプ室と思われるコンクリートの建物が見えます。
その昔はこの穴から地域の用水をまかなっていたのでしょう。
穴と枯れ川の高低差は特徴的で川底より穴の水面のほうが低く川底は穴に対して砂が盛り上がるようになっています。
これは大雨で枯れ川に水が満ちてもそれを上回る水流が穴から吹き出し続けたことを意味します。
この穴を潜水調査したところ長大な鍾乳洞が発見され龍元洞という名を別に命名されています。
さらに上流は大正洞と流路が確認されています。
鹿ノ井手下の湧水
鹿ノ井手上の穴から下の穴へは山道が危ういので枯れ川の川底をたどります。
鹿ノ井手下の穴から先は青景川が始まっているので先に進めないので県道で集落まで下りて青景川ではなく並行する用水路をさかのぼります。
用水路の行き止まりは砂防ダムで、ここで青景川から水を分けています。
砂防ダム下の水色が青いので何となく青景川と納得します。
この用水の下を観察しながら下流に戻るとコンクリートで固めた妙な擁壁があり、その下から水が湧出しているのが見えます。
これがどうも鹿の井手下の湧水らしいです。
地図のプロットとネットの情報しかないので頼りない話ですが、この「鹿ノ井手」の記述も「鹿の井手」や「鹿の井出」と様々です。