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notty78
『きょうも かぜは いろづいて』と『ハルにははねがはえてるから』を読んだので
この間、
自由港書店さんで買った絵本。
本当は、『きょうも かぜは いろづいて』だけの予定だったのに、
私は私の予定をすぐに吹っ飛ばす。
大好きな漫画家の宮崎夏次系さんが絵、大好きな作家の大前粟生さんがおはなしを書いている『ハルにははねがはえてるから』を目の前に、
お金があるのを惜しむ理由はどこにもなかったのでした。
(自由港さんに来ると、大概財布が空に成ります笑 反省できない私です)
とってもすてきな本です。
そう言って手渡されたこの本は、
私のたいせつなものになりました。

風の様々な色を追いかけていく。
そこにはだれがいる?
そしてどうしているの?
かぜはどこまでも駆けていくし、
欠けては丸く線を描く。
鮮やかな色の洪水が、ページを越えて私の両手から溢れかえった。
どうしてしずかにないてしまうのだろう。
さみしくもないのに、
と思う絵本です。
うつくしいこと、
築かれてきた長さのこと、
回っていくこれからのこと、
それを思うと、泣いてしまうのかもしれません。

お互いを大切にしながら描いたのね、と見てもいないのに分かる絵本。
羽のはえたハル。
目からビームの出るようになったナツ。
とげとげナイフになってしまったアキ。
片手が恐竜になってしまったフユ。
仲良しの女の子たちは、
どんな変化にも、
流れにもつよくよわく目を開き、
きれいならきれいと叫ぶ。
誰のためにでも全力でやさしい女の子たちのお話。
ファンタジーな変化は、
きっと心の結晶化。
それでも生きていく、
生きていきたい女の子たちでいてほしい。
読み終えたら、やっぱり涙が浮かんでいた。
キラキラする表紙に負けないきらきらのお話でした。
自由港書店さんでお財布が空になるのには理由があります。
だってこんな素敵な出会いがいつもあるんですもの。
本当に素敵な本屋さんなのです。