「海、決して反して」(詩)
なだらかになった海は ゆったりと沈む
本来は 浮かぶべしものなのに
それに反しようとしている
重荷は 解けばいい
それは アナタには適さない
暗い路は 明るいものをばらまいて
遠く遠くへ 外れていくのが良いでしょう
それでも
まるい あの月の
困った えくぼが 深くなる
引き寄せれば 頭を下げて
さらに引き寄せてみれば 手に額をすりつけて
海は 沈み込もうとする
怒りを 晒せとは言えません
怒りを 放てよとも言えません
アナタは 浮かぶべしものなのに
数多の愛に 報いることを決しようとしています
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