見出し画像

夜呼

不快感が背を這っていきます
あなたの言葉がどうも濡れて滲むので
燃やしてまおうと思いました

ズルズル 這っています
やるせなさでしょうか 或いは 弱さでしょうか

呱呱の声でハッとして あなたが去った逮夜を思い出しました

それでも心中は鉛の鯨浪が 喰い尽くすように襲うものですから 塞ぎ込む以外にありません

暗闇であの子が泣き止まないので 見上げてみれば
針の音だけが薄ら笑って こちらを見ていました

いいなと思ったら応援しよう!