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『チェイサーゲームW2』がはじまったよー

全世界(たぶん)を沼らせたドラマ『チェイサーゲーム』のシーズン2が始まった!シーズン1が、じわっと火が付いて、最終回を迎える頃にはバズりまくり、主演の二人のファンミーティングやら、ブルーレイBOXの発売等々あり、ついにはシーズン2!ここまで早かった~~~!

年明けも(深夜ドラマのため)寝不足ですが、ドキドキしてましたけどもお、下半期もドキドキする寝不足の日々になっちゃうよね。

毎回甘々とハラハラと爆笑が交互に訪れてやばい。語りたいけどもったいない。笑

シーズン1は、予算が少なくて鬼のように大変だったというのと、菅井友香さんも久々のドラマてことで、ほんのりまだぎこちない。そしてめっちゃ限られた時間のドラマだから、細かいツッコミどころも深夜ドラマらしくチラホラ。

自分も多少はメディア側なので、事情も少しわかるようなわからんようなというところもあるのと、ドラマとして世界観が成り立っていたので気にならないというのと、職業占い師というキャリア的な部分も加えて、人間にはゆらぎがあるのも普通なので気にならないのだけど、解釈の幅を認めない傾向がある若い世代には理解できないこともあったみたい(このあたりは、漫画制作の世知辛さにも繋がりますよね)。

シーズン2は、「予算が増えた!」ということもあり、細かいところまでしっかり作り込める余裕が感じられる作り。そして、俳優陣も2シーズン目ということで、一層演者としてもいろいろ語り合えたということで、めちゃめちゃ質自体が上がってる!

それにしてもさあ菅井友香さん、ラブシーン上手すぎじゃね?イケタチだわあ……。そんで、中村ゆりかさんの演技力おばけっぷりよ……。かなり振り幅がある役柄なのに、シームレスに演技していて恐ろしい。

中高生の頃はドラマを良く見ていたのだけど、演技力がない俳優だらけになり、ドラマに冷めてしまって早20年余り。ここへ来て、中村ゆりかさんの演技力、そして、それに引っ張られてぐんぐん演技力を伸ばす菅井友香さん。しかも制約が大きい深夜ドラマやで…。『チェイサーゲームW』をみたことで、ドラマ作品をかなり見直したのが正直なとこ。

ドノンケのはずなのに、そんなはずはねえ!!!と思わせちゃう2人。やばいね。たまらない。一週間過ごすのが待ち遠しくて楽しいんだぜ。

ということで、勝手に1話からざっくり語ろうと思います。ドラマ画面のキャプチャはしませんので、見たい方は、ぜひTverで!


第一話 最愛と再愛…と思ったら3話までを見ての感想になってしまった件

あああああ、サムネがでないのか。前言撤回。サムネとしてだけキャプチャお許しください…。

これはシーズン1の最終話(シーズン2の第1話でも流れますね)

別れを選んだ2人が1年後に再会するまでの話。大学時代に冬ママの陰謀によって、樹からこっぴどく振られた冬雨は、実家がある中国に戻り、優しく手を差し伸べてくれた浩宇にすがり結婚し、娘の月を産む。

しかし、気持ちが落ち着いてくるに従って、樹への愛憎が増し、自分の手の届く範囲にいる(冬雨の実家は大きな影響力を持つ中国の大富豪)ことを確認すると、復讐(と、称する思慕)に来日。気持ちを確かめあった樹と冬雨だったが、最終的に自分たちの道が、あの最初の別れで大きく離れていることを再認識し、離れる決意を…

からの1年後。冬雨ママに日本での一連の出来事をリークしていた呂部長。笑

そのせいで、冬雨は死んだ魚のような目で過ごす羽目に。そんな彼女を見て、夫である浩宇は思うところあったんでしょうね。もともと「やさしい」という評価の彼ですから、"自分の妻がレズビアンでかつ、自分よりも愛する人がいた"という衝撃だって、ニンゲンダモノ。時間薬と死んだような目の冬雨の姿を見て「何が一番の幸せなのか?」を考えてしまったのかも。

そもそも、冬雨ママが愚鈍なだけの男を娘婿にするはずがなく、それなりに聡明(だけどどこか足りない)なのでしょう。

冬雨の人物像がさらにくっきりと描かれた3話まで

再会の折にはしっかりと離婚して(なぜならシーズン1の最後のシーンで結婚指輪がなかった)、樹のもとに戻ってきたもの…と思っていた視聴者の一部からは大ブーイングだったようですが、林家の富豪っぷりを考えると、そもそも離婚だって上手く進めさせるのは難しいはず。

Wではありませんが、同じ世界観の原作漫画が連載されている「ファミ通」さんに掲載中の話。このあたりを参考にすると、冬雨さんよぉ、、、こりゃ大変と思うわけです。

かつ、シーズン2でVS冬雨ママのシーンであえてのスキル”でけえ宝石がついた指輪で机を叩き、音で威圧する”を出す冬雨ママ。この時の冬雨の表情を見るだけで、いかに大学で樹と付き合ってから今に至るまで、冬雨ママが娘をあらゆる手段で抑圧してきたのか、がわかる。

第3話でわかることだけど、大学入学したての冬雨はママとは一卵性母娘のようで、ナンパされた男子大学生とのデートのことまで相談する有り様。つまるところ、その時点で冬雨の中で【ママの存在は絶対で、ママは味方(=関係はそれなりに穏やかだった)】ということ。

在学中に樹と交際していることがわかり、裏から手を回されて別れさせられ、という流れの中で、冬雨にとってママがいかに恐ろしい存在になってしまったのかを表しているように感じます。

25分という短尺、しかも全8回という短さなので1回で色々な表情やシーンを描く必要があるため、そのどのシーンもインパクトが強くなるため、冬雨の言葉やシーンを点で捉えがちなのだけど、全体を俯瞰するとすごく上手く整合性が取れている描かれ方になっているし、また中村ゆりかさんが難しい冬雨をめちゃくちゃ本人そのもののように演じておられるので、マジですごい。語彙力が足りない。

それにしても、中村ゆりかさんの演技力が、マジで化け物レベル。あんたは北島マヤなのかい。同じ冬雨という人物を演じていても、それぞれのシーンでの冬雨の表情がすごい。無邪気でいたずらっこな誘い猫な冬雨、無垢な箱入り娘の冬雨、ママに怯え圧倒的な壁に対して絶望する冬雨、そして大人の女性としてそんな自分を嫌悪して絶望する冬雨、月のママとしての冬雨、復讐に燃える上司としての冬雨。。。月影先生だってびっくりなので、紅天女を演じるのは中村ゆりかさんに決まりでしょうが。

ツッコミどころの多い、樹の人物像も納得の行く形に

樹はこのドラマの中でツッコミどころ満点な愛しきイケタチとして描かれている。

  • 新卒でアルバイトから働いていたゲーム制作のDD社に入り、なんかしらんけど有能でリーダーに任命されるも、作中では冬雨とのことに翻弄されすぎて仕事の描写が無いw

  • 諸々で辞めた後、学生時代から通っていて冬雨といちゃこらしていたカフェに店長候補として入社し、1年足らずで店長に。

  • にも関わらず、トラブルがあると砂糖と塩を間違える

  • 冬雨と閉店後に店内の思い出の席で、あやうくおっぱじめそうになるイケタチ。

  • 初恋の相手だったヨルムと再開して、目を白黒させながらも、どこか肝が座ったのか、公衆の面前で冬雨(同性)に大告白

    • とはいえ、大学時代もムッハー!となった勢いで冬雨に告白して、昼下がりの公園でキスをかます(気持ちはわかるが)

      • この流れを考えると、自身のセクシャリティに悩みふさぎ込む高校時代をヨルムによって救われ、自分を認めることができ、それなりにイケタチとして生きる決意をしたレズビアンとなった大学生の樹→冬雨にアタックして付き合う→冬雨ママに強制別れスキルを発動させられ、世間体とマイノリティをどっぷりと再度味わいクローゼットに。→冬雨と再度思いが通じ合い大学時代の半ばオープンな感じに戻る(いまここ?)、となるので俯瞰で見ると樹の生き様がまあまあ理解できるような気がします。

なんかしらのインタビューで、樹を演じる菅井友香さんがポロリと「樹は自身の性自認に悩んで…」のような発言があったように記憶しています。セクシャリティと性自認については、全く別のものなので菅井友香さん自身が曖昧になっているだけかもしれないけれど、物語中の樹の立ち振舞いをみると、どこかマニッシュに男らしく描かれている部分を感じます。

例えば、シーズン1ではついつい、アンパンチを繰り出して呂部長をやっつけてしまう樹や、シーズン2でもチャラ男をぶっ倒したいと、シャドウボクシングをする姿。また、冬雨をなんとしても守るんだというエレベーター閉じ込められ事件(「どうした!?」の問いかけや、バールを持って扉をこじ開けに行くエヴァンゲリオン初号機なシーン)。”母性的に”冬雨を守ろうとするという解釈からは、すこし別のフィルターが掛かっているようにも感じます。

役作りなのか、設定なのか、それは定かではないけれど、樹はもしかしたらFTX的な自認な人としての裏設定があるのかも。そういえば、樹の口からは、自分がレズビアンだということが語られていなかったようにも🤔ま、些細な話です。

それにしても、シーズン2は色々と樹、ゆさぶりかけられていて苦労が耐えません。大変だあ。4話の予告ではヨルムとベッツインしてるし。

浩宇のいい人っぷりを表す「サファリパークの飼育員」になる!

はてさて、「お父さんの支援者を探す」という名目を作って、家族で日本に脱出する機会を捻出した夫・浩宇。

日本で仕事をして支援者を探します!→何の仕事?→サファリパークの飼育員になって、ゆくゆくは獣医の資格も取ろうかと!

って、冬雨ママが許すわけなかろー!笑

深読みすれば、矛先を自分に向けようとしたのかもしれないが、本気で飼育員になろうとしてそうだから、このあたりが彼の愚鈍さといい人さと優しさを表しているよね。

第4話も楽しみです

1~3話は、主に冬雨と樹の人物像をシーズン1の補完的に描いてくれたように見えますし、物語が急展開していくのは4話からでしょうねえ。ヨルムがぐいぐい引っ掻き回してくれそうだし。呂部長も出るし(待ってる)。

冬雨はどうやら、ツンツンに見えて、それはたぶん本来の彼女なんだけど、強大な母と家に抑圧されまくってきたので、実は権力や圧に人一倍弱い人なのでしょう。

しかし、今回ばかりはその殻を破って動き出さないと、彼女のいうように「もう誰も傷つけない」には到底近づくことができないでしょう。

そのきっかけを作りそうなのが、樹とヨルムの接近だったり、日本のDD社のメンツだったり、浩宇の激だったりするのかなと。

毎回甘いシーンでニヤニヤさせられたかと思ったら、ツッコミどころのシーンで爆笑したり、つらい思いをしたり、感情のジェットコースターを深夜に味わっているわけで、制作陣には毎週楽しませてくださりありがとうの気持ちで一杯です!


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