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科学者はなぜ神を信じるのか
今週は現在マイブームになっていることに関する、本の感想を紹介したい。
積読の一部も読んだので、ぜひご覧あれ!
科学者はなぜ神を信じるのか
古本屋で、偶然に見つけタイトルに惹かれ購入した。
いざ読んでみると!?
目次
第1章 神とはなにか、聖書とはなにか
第2章 天動説と地動説
第3章 宇宙は第二の聖書である
第4章 すべては方程式に
第5章 光だけが絶対である
第6章 世界は一つに決まらない
第7章 「はじまり」なき宇宙を求めて
終 章 最後に言っておきたいこと
という項目で、科学者であり宗教家(カトリック教会の助祭)でもある著者が、宇宙を中心とした「神」と科学の関係を、科学の歴史と共に解説したもの。
最初読み始めると、著者が宗教家と知って、またキリスト教の説明から始まるので「失敗したか」とも思った。
しかし、読み進めると、奥が深く、現代科学の真理に触れることができとても面白かった。
これまで、科学者といえばアインシュタインを多少知っているくらいで、いかに知らないことが多かったことがわかり、他の学者との関係を知ることができ、世界が広がる思いがした。
内容はわかりやすいのだが、科学理論の説明では著者が読者を置いてきぼりにして、理解しきれない個所もあり、悔しい思いもする。
だが、それでも得ることが多く、「重力と時間」とか、「量子力学」とか、より深く知りたいという気持ちをかき立てられた。
とにもかくにも、本書を読んでいて、これまで断片的だった、私の科学における「物質」とか「用語」といった専門知識がつながっていくのがわかり、ある意味感動すら覚えた。
今後への探求心をくすぐられ、自分にとって知識の世界を広げてくれるきっかけになり得る一冊。
余談だが、その影響でもう次々にそれらの知識を得るため、読みたい本が決まってきた。
さて、肝心な「神」の存在は、科学者それぞれの考え方があった。
代表例は、アインシュタインの方程式ですべてのことが決まって(わかって)しまう、「神はサイコロを振らない」という考え方。
そしてそれと対立したのが、ボーアの原子モデルに代表される量子力学の「粒子はその位置さえ決まらず、存在は確率的にしかいえない波である」という考え方。
ボーアの論理では「つまり神でもわからない」という。
やがて、研究が進み電子は粒であり波でもあることが示され、実体でも確認されて、ボーアの説明こそ最有力の原子モデルと考えられるようになったという。
アインシュタインの方程式だけでは、量子力学は説明できないのだ。
実際本を読んだとき、この考えはよくわからなかった。
しかし、後で違う本(後述する)を読んで、ついでにYouTubeで量子コンピュータの番組を観てやっと理解でき、あらためて感心してしまった。
偶然、本にあったアインシュタインとボーアのエピソードが、わかりやすく説明されていた。
最後に著者の「神」の考え方を引用して終わりたい。
終章より
宗教という言葉は往々にして、「神」と「教会」と「宗教」を混同しています。
神は信仰心が崇拝する相手です。
教会は神を礼拝する人間の集まりです。
宗教は人間が神の教えを伝える手法です。
教会や宗教は、人間がやることですからしばしば間違いを犯します。
しかし、神は間違わないと定義されています
小説 葬送のフリーレン 前奏
TVアニメ、「葬送のフリーレン」の第1期が最終回を迎え、寂しいばかりだった。
しかしすぐ、この小説版が発売され、より深く知りたいと購入。
その内容は、
目次
第1章 安らぎの日々
第2章 英雄になった日
第3章 二人なら
第4章 放浪する天秤
第5章 葬送
といった項目で、葬送のフリーレンのレギュラーやその他の人気キャラの、本編以前のできごと、まさに前奏となる物語を、短編で小説化したもの。
さて、期待して読んでみると、もう、葬送のフリーレンそのもの。
ただあまり抑揚はなく、安心して読めたが、強く心に響くものもなかった。
でも前奏として、原作(アニメ)を補足している場面も多々あり、本編のバックグラウンドを垣間見ることができ、とても良かった。
ちなみに少しだけ紹介すると、
第1章 フェルンの話
第2章 シュタルクの話
第3章 ラヴィーネとカンネの話
第4章 アウラの話
第5章 フリーレンの話
といったところ。
個人的にはシュタルクと、ラヴィーネ・カンネの話が良かった。
今後も本編で活躍することを期待したい。
今月は、フリーレンのフィギュア発売や、その後のアニメ第2期もまだ決まっていないが、待ち遠しい限りだ。
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第1期は終わっても、その熱はまだまだ冷めず。
原作はアニメを全話観てから、全巻買い揃えるつもりだ。
でもこの分だと、原作の感想を書くのはいつの日か‥‥‥。
ゼロからわかる 量子コンピュータ
NHKの「漫画家イエナガの複雑社会を超定義」という番組で、量子コンピュータについて放送され、興味を持った。
本で学ぼうと調べてみると、流行の分野なのか意外と多く出版されていた。
そこでタイトルの「ゼロからわかる」ということで、本書を購入して読むことに。
さて、どんな知識を吸収できるのか!?
目次
第1章 巨額の投資対象に変貌した「科学の楽園」
――量子コンピュータとは何か
第2章 現実離れした「量子コンピュータ」のしくみ
――謎の高速計算はどう動いているのか
第3章 量子コンピュータは世界をどう変えるのか
――自動車・金融からメタバース・AIまで
といった項目で、量子コンピュータについて、まさにゼロでもわかりやすく、全体像を浅く解説したもの。
読む前は、もっと「量子コンピュータ」とは理解しやすいもので、本書を読むことで未来を想像し、胸をときめかせてくれるものかと思っていた。
しかし、実際は違った。
量子コンピュータとは、その構造・機能ともまだまだ開発が始まったばかりで、論理・実験段階の代物。
その構造も複雑で、ゼロからわかるこの本をもってしても難解な数式が登場(それでも読者が理解しやすいように加減はしている)。
その基本概念である量子力学自体が、簡単には理解できず、素人を寄せ付けないように感じた。
たが、この本によって
第1章は、量子コンピュータの実物、各国間の開発競争と現状
第2章より、量子コンピュータのしくみ(難しいことがよくわかった)
第3章からは、実用化されたらどうなるか
といったことが、わかりやすく解説され、概要を知ることができた。
現在、量子コンピュータが騒がれているのは、将来性(実用性と危険性)を考慮し、プラスとマイナスの両側面から、今のうちから手を打って、先回りして準備しているという要素が強いようだ。
当初の目的であった、量子コンピュータについて学ぶという点では、難しいことがよくわかったし、大まかに様相をつかむことができたので、この本で正解だったと思う。
最後に著者の最後の言葉を引用して終わりたい。
おわりにより
今、地平線の彼方に朧げに浮かび上がってきた量子コンピュータによって、物理学は再び産業界の表舞台へと復活してきたのかもしれない。
しかし、繰り返すが、これは人類が過去に発明してきた、あらゆる機械・装置類とは比較にならないほど、複雑難解な理論と常識に反するパラドックスに基づいて実現されねばならない。
それまでに一体どれほどの歳月と資金を費やすことになるのだろうか。
夢の超高速計算機は世界の未来を切り開く驚異の発明へと結実するのか、それとも単なる幻に終わるのか?
これから私たちはその正体を自らの目で確かめる「歴史の証言者」となるだろう。
「科学者はなぜ神を信じるのか」で前述したが、この後YouTubeで、きっかけとは別の「漫画家イエナガの複雑社会を超定義」の量子コンピュータの番組を観たが、まだまだ奥が深いようだ。
「量子重ね合わせ」が、いかに難しいものかも再認識できた。
本書をステップとして今後も、良い本があれば、知識を吸収する材料としたい!
まとめ
積読でも紹介した本を交え、最近の私のマイブームである「葬送のフリーレン」と「物理学」の本の感想を紹介した。
ついつい長くなってしまったが、いかがだったろうか。