北野映画はフランス映画みたいで良い!の巻き
北野武監督の最新作の『首』を見たい私である。
普段は絶対に面倒なので、映画館には行かない引きこもりなんだけど、『首』はかなり見たいんだよね。
実は、全ての北野映画作品を観てるわけではないんだが…好きなのは、キッズリターン、あの夏一番静かな海、 HANA-BI、くらいの割りと初期の頃の作品で、
他に観たのは、BROTHER、その男狂暴につき、アウトレイジシリーズ三部作、だな。
そんな北野監督作品で、一番好きで泣けたのが、あの夏一番静かな海、と HANA-BI、だったりする(泣)
もうボロ泣きしたのを覚えてる。
北野映画作品は動画配信のサブスクに残念ながらないので、TSUTAYAに借りに行くしかないから他の作品は観ていない(苦笑)
あの夏一番静かな海は、聾唖者のカップルが主人公なので、台詞のない独特の間、映像美、音楽、が往年のフランス映画みたいだし、HANA-BIなんか破滅に向かう刹那的な悲しい話なのに映像美が素敵なのである。
北野監督の感性なんだと思う、あの独特の間は、フランス映画観てる気分にさせられるよね。
べティブルー、男と女、グランブルー、Je t'aime moi non plus 、等のフランス映画の切なさと、明らかに能天気なハリウッド映画にはない乾いた虚無感と空気感が北野映画作品にはあると思う。
北野ブルーと呼ばれる、映像美はHANA-BIを観ればなるほど💡と納得したしね。
悪人しか出て来ない、アウトレイジなんかでも、独特の間は健在だったね。
ヤクザが集団になったら、実はもっと淀んだオーラを放つのでどんよりとしてるのよ。
昔、修羅の国福岡県は中洲のクラブホステスしてた経験があるので、本物のヤクザの集団はしょっちゅう間近で見てたし、接客してもいたからよく知っているのだ。
(バブル絶頂期のその当時、中洲の街にはベンツが溢れて狭い通り沿いにはズラリとその筋の方々が、親分達がクラブで飲んでるのを待っていたから、その通りは通称、極道通りと呼ばれていたしww)
特に親分クラスは、神々しい迄の凄まじいカリスマ闇オーラを放っているのよ。
逆にその他大勢の組関係の方やチンピラは、もっとどんより淀んでて暗い闇しか背負ってないのだが、トップに立つ方々は闇オーラの中にもカリスマ性や神々しさが不思議と存在してるのだ。
実際に、あの北九州の手榴弾やらロケットランチャーやらで摘発された狂暴な組織の今は亡きカリスマ前総裁や、神戸に本家がある系列の組織の九州のトップの前組長とか、早々足るメンバーを間近で見て接客してたからね💦😅
アウトロー世界でもトップクラスのカリスマ組長になれば、迫力あって怖い部分もあるけど、女には優しい人が多かった。
そんな経験を踏まえて、アウトレイジシリーズ三部作に出て来るヤクザ役で一番本物に近かったのは、塩見三省氏である。
本物のヤクザが纏う暗く淀んだ闇のオーラと、目の中にある暗い闇は、あれは本物にしか出せないと思うが
それに近かったのは、アウトレイジビヨンドに出演後、脳出血に倒れた後もアウトレイジ最終章に出演されてた塩見三省氏の、生と死の境界線を彷徨って死線を潜り抜けて来た、彼だからこそ、闇オーラに近いモノを出せたんじゃないかな?と思った。
しかし、アウトレイジ三部作に出て来る、親分クラスの幹部連中の裏切り振りと腹黒さの酷い事!🤣
古い体質の昭和のヤクザ気質だと親分達の腹黒さに振り回されて、辛い目にしか合わないので、ビートたけしさん演じる大友と、中野英雄さん演じる木村が可哀想だったね。
後、大友組長の子分の、椎名桔平氏が演じた水野の殺され方がエグくて
やる事が南米の麻薬カルテルやマフィアみたいだった。合掌。
男が男に惚れる世界だった筈の任侠道は昭和で終わったんだろうね。
と、悲しくなったアウトレイジ三部作全編に描かれる裏切り振りに、制裁を加えて行く大友の、死を背負って覚悟した生き様と死に様に痺れたぞ。
今度、TSUTAYA行ってまだ観ていない北野映画作品借りて見ようかな。
と、改めて思った私でした。
ソナチネ、Dolls、座頭市、等、まだまだ観てないのがたくさんあるしね。
北野映画作品を通して、北野監督の死生観や人柄に触れた気がした今宵の夜更かしの映画考察と独り言でした。