計画には適切な順序がいる

今回は色々事業計画練ってて思った事です。それは計画には目標設定とか軸を持つ事とかも必要だけど同時に適切な順序がいるということです。

適切な順序

順序とは計画に出てくるタスクの優先順位を見極めることもそうですが、計画に関わる人たちにどういう順番で話を通すかということもです。そして、これが特に難しく重要です。

計画に関わる人たちというのは、チームメンバーではなく、テナントの大家さんとか、活動する街の住人とか、提携先の会社の人達みたいに、直接ではなく間接的に活動に関わる人たちです。計画を練る上でこの人達にどういう順番でアプローチするかが非常に重要なのです。

なぜかというと、地域おこし協力隊を例にするとわかりやすいかと思います。

地域おこし協力隊でよくある光景

私も地方に住む身なので、時折地域おこし協力隊の方を見かける機会があるのですが、この地域おこし協力隊がよくやる失敗があります。それは地元への挨拶回りです。

地元への挨拶というのは非常にセンシティブなところで気をつけなければならないのですが、これを間違う人をよく見かけます。

どう間違うかというと、地元行政とか地域おこし協力隊関係の団体には挨拶して、地元住民へ挨拶しないケースです。

これをやってしまうと、地元住民から反発を買うことは必至です。地元民からすると地域おこし協力隊はあくまでよそ者です。その人達がただ地方の街に住むだけなら、別に挨拶がなくても多少印象に影響する程度です。しかし、地域おこし協力隊は、その地方ので何らかの活動を行う人達です。

つまり、地元民への挨拶なしで活動を始めれば地元民からは「よそ者が自分たちの街で好き勝手やっている」としか映しません。こうなれば、地元民との軋轢、衝突となりかねない事態になります。

これによって失敗する地域おこし協力隊の事例は案外多いようです。ですが、これは地元民側にも非はあります。そもそも見ず知らずの土地にやってきた地域おこし協力隊の人たちがどこに挨拶に行けばいいかなんて知るはずありません。結局行くのは看板出してる行政や団体になります。

ですが、行政と地元民は密接に交流してないケースが殆どですから、行政の人が「〇〇町の〇〇さんって人にも挨拶した方がいいよ」なんて教えてくれるはずはありません。こういう所から先のような事案に発展するケースが多いようです。

私のよく知る地域では、この地元民、行政、地域おこし協力隊との関係が泥沼状態です。

地元民は地域おこし協力隊を「好き勝手やりにきた人たち」と冷ややかに見て、地元行政は「アイツらは話を聞かない」と突っぱねます。そしたら行政は地元民の事を熟知できず、地域おこし協力隊に適切に挨拶しに行くことを伝えられません。結果、地域おこし協力隊の人達が何も知らずに活動を始めて、地元民は「俺たちになんの挨拶も話もない」と反発する…悪循環もいい所です。

話をする順序の大切さ

地域おこし協力隊に限らず、世間では何かを始める際、話を進める順序を間違うと「オレその話聞いてない」と反感を買うことが多くあります。オトナを怒らせる原因としてとても大きいのはこの「話がいってない」というケースです。

何か活動する際は、必ず間接的に関わる人たちに話を通す必要があります。その話を通す順序が大切です。

地域おこし協力隊のケースもよくよく見ると、事業計画そのものでつまづいてるケースも多いですが、この話の順序で地元民を怒らせる頓挫するケースも多いです。

ですが、この「話の順序」は非常に難しいです。なぜかというと、先の地域おこし協力隊のケースで言うと「誰が優先順位を知っているかわからない」という事です。つまり、自分で地元民の関係性や活動を行う際の筋の通し方を模索して順序を見出さなければなりません。

他の活動でも「誰がどう間接的に関わっていて、その人達にどういう順序でどうアプローチするか」を見極めないと、地域おこし協力隊と同じ目に合います。

計画練る時にはここを十分に熟慮する必要があり、だからこそコミュニケーションが必須なのです。

正直言ってものすごく面倒くさいところです。ですが、「自分に話がいってなかったら怒る」というのは自分自身も同じなのです。相手のせい相手のせいではなく、「相手も話が通ってないと怒る、自分と同じなんだ」と思って、対処していくしかない問題ではないでしょうか。