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ロックダウンで得られたもの。

「ロックダウン」


日本ではまず起きない(というか、憲法上発令できないと言われている)もの。
日本に住んでいる人は、緊急事態宣言という形で似たような経験をしたかもしれない。まして海外のことでニュース等でしか得られない情報しかないだろうから、「ロックダウン」というものがどんなものかわからないだろう。

簡単に言えば「Stay at home /外出するな」ということだ。
乱暴な言い方かもしれないが、実際遠出もできないようにバスの運行も停止され、鉄道も間引き運転されるなど、必要最低限の外出しかさせないような状態が今イギリスでは起きているのだ。


今までやれてきたことができない分、いろいろと得られたこともある。そんなことをつらづらと書こうと思う。


1.あるもので満足ができると知る

ロックダウンとなると、生活必需品(スーパー/ドラッグストア)以外はほぼ一時閉店を余儀なくされる。みんながよくいくような服屋さんや娯楽施設もだ。

もちろん、(イギリスでは)給料保証はあるとはいえ自分の消費をどう抑えようかと考える。またロックダウンになるかわからない以上、余計な消費をしたくないものだ。


そうして(ある程度自分のしたいことを抑えながらも)、家でずっといる分どうやって家で満足した生活ができるかを考える。
僕も今まで出かけるのが好きでしていたのにそれができない状況で何が楽しみになるのかを考えたりした。


そうして僕の楽しみはこれだと気づいた。


おいしいお茶を1日何杯か飲むこと。


何気ない、一日のミルクティーがなによりの楽しみだ。
これで一日が終わっても満足できる。

こうして自分の最低基準となる満足を知れれば、自分の「幸せ」の基準も分かってくる。


2.自分のできることを再確認する。

「やっていた」ことができない、「やれていた」ことができない。

でもそれは同時に「自分がこの中で何ができるのか」ということをもう一度見つめなおす機会にもなる。


例えば、僕の場合。
大体のことはできていたとは思っていたけど、突出して得意といえるものがあるとはこれまで思っていなかった。

あまり気にも留めていなかったが、料理が得意なんだと。
パスタ/中華/和風。数ある料理も1時間程度あればそつなく完成する。
男女がどうかなどということは時代錯誤かもしれないが、それでも男子の中では「できる」方なんじゃないかと自負してしまう。目標は「あるものでうまいものをつくる」だ。


自慢話はこのくらいにして、限られた状況の中でも自分ができたこと、やれたことなどというものがきっとあったはずだ。この機会だからこそ、自分自身をこういう形で見てみるのもまた新たな発見があるだろう。



最初のロックダウンからもうすぐ1年

2020年3月16日イギリスで最初のロックダウンが始まった。
僕はその約1週間後、3月24日に渡英した。
それから約1年、ワーキングホリデーの半分がロックダウンという異例の事態だ。


日本でも直後に自粛等が起きたから状況はきっと一緒だろう。
これを「最悪」ととらえるのか、「めったにない機会」ととらえるのか、それはそれぞれの味方にかかっている。


ちなみに僕はこう思っている。

「運がいい。面白くなったじゃん。」


まだまだ、この状況が急激に変わることは難しいだろう。
でもこの状況をどう楽しむか、これで自分の人生がどう向かうか、変わっていくのだろう。


東日本大震災ももうすぐ10年も経とうとしているのだ。
あの状況を乗り越えて、ここまでやってきたのだ。

僕らはそれでもまだやっていけるのだ。


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