中国の古典から学ぶ「人材登用」について
人間は未来を完全に予知することはできませんが、歴史から学んで未来を予測することは可能です。
そこでビジネスをするにあたって最も重要な「人材登用」について学んでいきたいと思います。
参考図書は「貞観政要」✳︎です。
✳︎貞観政要は、唐王朝(西暦618年〜907年)の第二代皇帝太宗の言葉と、太宗の臣下と話し合った議論とを書き綴った書物です。
貞観政要は、日本でも古くから広く読まれており大江匡衝は一条天皇に進講したとされ、鎌倉期には菅原為長が北条政子の求めに応じて本書を和訳したことことは有名であり、我が国の「帝王学の書」として現代でも各界のリーダーの参考書になっています。
「官僚は人数ではなく才能」
貞観元年に太宗は房玄齢に言った。
「政治の根本は、その人の才能を詳しく量って適職をあたえ、官僚の数を省くよう努めることである。だから『書経』は『ただ賢才だけを任官せよ』と言い、また『官職は必ずしも人をそろえなくても、ふさわしい人だけを採用すればいい』と言っている。〜つまり、官職を併合して役人の数を減らし、適材適所を心がけるべきなのである。そうすれば自然とうまく治るだろう。そなたはよくよくこの道理をわきまえて官僚の人数を定めてほしい。」
これによって房玄齢たちは、文武官の総数を六四〇員と決めた。太宗はその案に従い、さらに房玄齢に向かって、「今後は楽人や技術者などでずば抜けた腕前を持つ者がいたとしても、ただ褒美を与えて技能を誉めるだけにしなさい。決して、高い位を授けて朝廷の高官たちと肩を並べたり、食事に同席させたりして、高官たちに恥をかかせてはならない。」と伝えた。
この話の要点は
1 人事採用については人数合わせではなく、才能をよく量るべき。
2 企業の採用基準に見合った人材がいなかった場合は、採用は見合わ
せるべき。
3 経営の効率化を図り、無駄な固定費を抑制すべき。
以上の要点から、もしも人事採用の際に、明確な基準やポリシーがなかった場合は、そのことが後々になって企業の成長速度に大きく影響することとなるでしょう。
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