今日から入院。　頭と心の乖離。　～第59話 パラグライダーで墜落 そして入院～

今日の午後入院。
明日、腰と骨盤の金属を抜く手術をします。
一番不安なのは、怖いのは、術後の痛み。
前回の手術後の痛みは地獄の痛みだった。

ところで病室は4人部屋。そのうちの一人は今日手術を受けたみたい。夕方〜夜は麻酔が効いていたみたいで、「何も感じなーい」なんて明るく看護師に伝えていた。

それからしばらく経って、消灯時間を過ぎた頃、その人の呼吸が荒くなってきた。麻酔が切れたんだろう。痛みに耐える呼吸音が静かに病室に響き渡る。

ナースコールして、痛み止めを入れてもらったみたいだけど、あまり効果はないみたい。

一度経験した自分には彼の状況が手に取るようにわかる。

あと何分耐えればいいのか。何時間耐えればいいのか。意識も頭も朦朧としているはずなのに、その痛みだけははっきりと感じ続ける。早く眠ってしまいたいと思うのに、その痛みで眠ることなど到底出来ない。もう耐える以外の選択肢は残っていない。どうすることも出来ない。ただただ苦しみが永遠のように続く。

明日、私も同じ状況になるんだろうな。
頭では十分理解してる。

でも心が追いつかない。

耐え難い痛みだったことは覚えている。でも、どんな痛みだったのか、どんな感覚だったかを明確に思い出せない。苦しすぎたために、記憶を封印してしまったのかもしれない。

思い出せないから余計に怖くなる。

きっと明日、手術後の痛みに耐えられなくなりながら、
「事故後、どれだけの痛みに耐えなきゃいけないんだ。なんで自分ばっかりこんな目にあうんだ、、、。」
という思いが堂々巡りするのだろう。
そして、眠りたいのに眠れない。そんな時間が何時間も続くのだろう。

頭ではそこまで明確に想像がついている。どうすることも出来ない。耐える以外の選択肢はないこともりかいしている。

でも、心は追いつかない。
それでも、、、やるしかない。

頭で理解した分、
心が強くなればいいのにね。
残念ながら、人間そうはなっていない。

はぁ〜。。。
やりますか。