伝わる表現って?(レッスンで届けたいこと)
これまでは、クラシックの声楽レッスンを中心に行ってきましたが、
去年から始めたオンライン・レッスンでは、
ジャンルやレベルを問わず、いろんな方に受けていただいています♫
そんな中で思うのは、
私がレッスンを通して、一番届けたいのはやっぱり、
技術のその先にある、
その人そのもの、その人の表現だな、
と思います。
レッスン(一回50分程度)では、まず発声練習をします。
その日の調子によって、
体操をしたり、動きを入れながらウォームアップしてから、発声に入ります。
私自身が、伸び悩び、思ったように歌えない時期があった&克服していった分、
いろんな歌のレッスンやマスタークラスを受けたり、
歌のレッスン以外に、ピラティス、ヨガや呼吸法、アレクサンダー・テクニーク、走ったり泳いだり、演劇のワークショップに参加したり、いろいろ試してきました。
そうした中で学んだ要素も、必要に応じて取り入れています。
その後、曲に取り組んでいきます。
その方が、歌うことで楽しい時間を過ごしていただきたいし、
心身が自由になることは喜びにつながるし、
何より、歌うと、その人そのもの(その人らしさ)が出てきます。
自分自身を知ることにつながるし、
今の自分の正直な気持ちがわかったりします。
人によっては、あまりに自分の気持ちを見ないで生きている方は、
自分と繋がれたことでレッスン中に涙が出る方もいます。
私は、心理学の先生やセラピストさんではありません。
でも、歌うってすごく自然な自分に還っていくことだと感じています。
いかに自然な声を出すためには何が必要かを学ぶこと、が、歌を学ぶということ、だと思います。
特に最近は、
リモートワークだったり、ロックダウンで家にいる時間が長く、
同じ姿勢をずっとしていると、自分全体を忘れがちです。
身体的な制限でなくても、自分を押し殺したり、何を感じているか自分の声に耳を傾けない生活をしていると、それが普通になっていきます。
私自身も、私そのものが出るので、こわいと感じることもあります。
でも、お客さんが聴きたいのは、技術ではない。
技術があるのに、なぜか感動しない演奏って、残念ながらある。
音楽の知識があるかないか、とかは全く関係ない。
伝わる演奏と、あまりそうじゃない演奏って、あります。
もちろん、思いはあるのに、
技術的なことがそれを妨げてしまっている場合もあり、
そのために発声練習をしたり、
曲に取り組みながらもレッスンしていきます。
発声練習のみを行う30分レッスンしているのも、
定期的にきてくださる方に、少しお安くしているのもそのためで、
習慣となっている動きに気づいていただき、
新しい動きを定着しやすくするため、です。
自分を受け入れている度合いが高くなるほど、伝わる演奏ができる感じがします。
こんなことを書くと、自分が皆さんに会って聴いていただけるときのハードルを上げてしまっている気がして、ちょっとビビっていますが、笑
無責任にレッスンしたりすることもできないし、
コンサートで聞いてくださる方は、
時間やお金をこちらに提供してくださっているし、
良い時間を過ごしていただきたい。
なので、私のレッスンには、
初めて歌のレッスンを受けてみたい、
という方はもちろん、
歌を頑張ってきたけど行き詰まっている、
とか、
技術は上達してきたけど、もっと伝わる演奏がしたい、
という方にも、ぜひ来ていただけたらと思っています。
今回は、レッスン(今はオンラインのみ)している理由と、私のレッスン内容についてでしたが、
そのうち、需要があれば(あるいは気が向いたら、笑)、
何に行き詰まっていた時に、どういう練習や考え方が役に立ったか、
元になっている、今、自分が大事にしている考え方、
なども書いてみようかな、と思います。
最後まで、読んでくださり、ありがとうございます♫