『デタッチメント 優しい無関心』
忘備録として映画の感想を綴ってみようかと思う今日この頃。
もしどこかで見かけたらぜひ観てみて欲しい、琴線に触れた個人的オススメ映画だけを載せていこうと思います。
作品概要
2011 / アメリカ / 原題 : Detachment
監督:トニー・ケイ
出演:エイドリアン・ブロディ、クリスティーナ・ヘンドリックス、ルーシー・リュー
感想
構成や演出が個性的で、アーティスティック。俳優陣の演技も抜群で引き込まれてしまった。特に主演のエイドリアン・ブロディと路上生活をしている少女役のサミ・ゲイルが良かった。二人の並んでる立ち姿も、一枚の絵みたいに馴染んでて素敵でした。
アメリカの荒れた高校を舞台に、臨時の教員として配属されて来る主人公と、その周りを取り巻く様々な人間模様が描かれているのですが、全然綺麗事じゃない、人生の重苦しさとか絶望感に真摯に向き合った物語だと思います。その中で、ちょっと違和感がある位に強調された、主人公の生徒達へのメッセージが、個人的には特に心に響きました。
そう、私たちは「自分で考えること」を手放してはならない。本を読み、想像力を磨いて、意識を高めることで、誰かの思惑通りに動かされることから、自分を守らなければならない。それは誇張でもなんでもなく、常日頃から差し迫っている脅威、なんですよね。一見穏やかに見える日常でも。ここ数年は特にその傾向が深まっているように思えます。
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