Akiko Hirota

フランスで生活する中で見えて来るものを書き留めています。 http://akikohirota.com/

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マガジン

  • フランス生活

    フランスでの生活の一コマや、経験の記録。フランスについて思うことなどなど

  • フランス語学習

    フランス語学習についてのあれこれをまとめました

  • イラスト・デザインについて

    イラストレーターとして、また、グラフィックデザイナーとして、作品の紹介や、作り方などを載せています

  • ポラーノの広場

    • 2本

最近の記事

新しい家と暮らしと家族

引っ越しから2ヶ月が過ぎた。 新しい暮らしにも随分慣れて来て、買い出しのタイミングと必要なストックの量も分かって来たし、暖炉で火を起こしたり、灰の掃除や薪の補充など一連の作業も、割と楽しんで出来ている。ちなみにうちの暖炉は扉が閉められるタイプなので、薪ストーブに近いかもしれない。これ一つで、2階まで家を丸ごと暖めてくれる。蝋燭の炎などもそうだけれど、昔から炎を眺めるのが好きだった。ゆらゆらと揺らめくその動きをただじっと見つめていると、心の奥深くが静かに満たされるような気がする

    • フランスで家探し 《後編》

      パリから車で一時間半。辿り着いたのは、一言で言うなら個々の割当てを広く取ったキャンプ場のような場所だった。野鳥がいる水辺があり、木々で覆われた広い敷地を、区画ごとに低い塀や生垣で囲ってある。ログハウス、トレーラーハウス、平家、二階建て、大きさもスタイルも様々な、思い思いの住まいが並んでいた。 入り口は開放されているものの、一応私有地なので、たまに車が通っても歩行者に配慮しているのが感じられる。基本的に住人がほとんどだろう。すれ違う人がのんびり散歩している様子が、本当にキャンプ

      • フランスで家探し 《前編》

        2020年から数年間、コロナのロックダウンの影響で、地方へ流出するパリジャンが多く出たらしい。パリ郊外の通勤圏内は特に、軒並み不動産価格が上昇したと聞いた。さらに銀行の金利は上がる一方で、貸し渋りも増えている。不動産を買うには良い条件とは言えないけれど、諸々の事情で「動くなら今」と意見が一致したのが、今年の春。それから7月末の仮契約へ辿り着くまでの数ヶ月間、本当に色々な「住まい」を見て来た。 まずは夫の通勤時間(車30分 / 自転車50分)がほぼ同じで済む、近郊の街を幾つか

        • 語学習得には「安心感」が不可欠

          パリ市の仏語講座を終えて 2月中旬〜6月下旬、週8時間のC1コース、生徒は各国から集まる20名弱でスタート。担当講師は2人、それぞれ月火・木金と担当する珍しいケースでしたが、この数ヶ月で色々と考えたことがあったので、まとめてみたいと思います。 C1コースが求めるレベル 今までとの明らかな違いは「言葉の裏にある真意を読み取る」「情緒的な表現(小説など)を読む・書く」「日常的な表現(隠語など)に慣れる」という、B2まででひと通りの文法は終えたことを前提とした、実際にネイティ

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        記事

          フランス語話者対象の日本語講座

          この度、カタカナ編で使うイラストを描かせて頂きました! 幾つかピックアップしてご紹介。 カタカナのそれぞれの音と似たフランス語の言葉をYuriさんが探し、イメージを抜粋して渡してくださり、そのイメージを元に、カタカナの形に出来るだけ寄せつつ、見やすく分かりやすいイラストを目指して描きました。 実際の動画では、カタカナの文字を絵に重ねて紹介するので、どの部分がどの部分と対応しているのか、ピンと来やすいかと思います。興味があれば是非、動画を覗いてみてください。 フランスに来て

          フランス語話者対象の日本語講座

          パリの市民講座

          数年前にDELFB1対策講座を受講して以来、数回応募したものの、いつも定員オーバー(manque de place)で門前払いされていたパリの仏語講座、この度なんと許可が下りた。わーい。今回はC1で午後2時間・週4回のクラス。2月中旬〜6月下旬までで300€という低価格。DELFB1対策の時の先生が、文法の説明がとてもクリアで良い先生だったので、今回も大いに期待。 この市民講座は、仏語講座以外にも様々なクラスがあり、毎年前期(8月)と後期(1月)の募集期間にネット上で申請す

          パリの市民講座

          しあわせとは何か?

          先日の宿題は、様々な事柄を"しあわせであるために「なくてはならない」「役立つ」「不必要な」「邪魔な」こと"という4つのカテゴリーに仕分け、(自分は)なぜそう考えるのかを口頭で説明するというものだった。 「お金があること(なくてはならない場合は、最低限の給与金額を明記)」 「人生において明確な目標を持つこと」 「美男/美女であること」 「戦争から離れて暮らすこと」 「結婚すること」 「たくさん笑うこと」 「健康であること」 「知的であること」 「美味しいものを食べること」 「

          しあわせとは何か?

          一時帰国の後で

          2022年が、あとひと月で終わろうとしている。 10月には3年半ぶりに日本へ一時帰国することができた。遡ること5月末、翌月からの燃油サーチャージ大幅値上げを見据えての、一種の「賭け」だったが、無事に辿り着いた。その時、フランス移住後もずっとメールでやり取りをしていた10年来の友人と、久しぶりに顔を合わせた。前回までの一時帰国ではタイミングが合わず、実に7年ぶり。空港へ迎えに来てくれた彼女と夫とは初対面だったけれど、和やかに打ち解けてくれて、3人で楽しい時間を過ごした。 その

          一時帰国の後で

          バルコナージュはじめました

          昔、誕生日の度に小さなサボテンをくれる友達がいた。私がパソコンを使って絵を描くので、側に置いておくと電磁波を和らげてくれて良いとか、そんな理由だったと思う。3度もらって、3度とも枯らしてしまった。サボテンは手間がかからないが、逆に水やりの間隔が開きすぎて、机の上の只のオブジェと化してしまったのが原因だろう。申し訳ないことをした。3度もらう前に、正直に枯らしたと言うべきだった、いや、もしかして言ったからこそ、またくれたのだったろうか。ともかく当時の私は植物に全く興味がなかった。

          バルコナージュはじめました

          ウブド探訪

          バリ島の中程に、ウブドという村がある。伝統芸能や芸術が盛んで有名だというので、友人の友人を訪ねてインドネシアに行った際、ついでに寄ってみることにした。 ウブドの第一印象は、人懐っこい、日本語で話しかけられる、田んぼが多い、野犬がいる、家の敷地内に寺院がある。などなど。日本人観光客が大挙して訪れると見え、こちらを一見して日本人と分かるらしい。ベトナムやマレーシアでは、中国人や韓国人と間違われることも多かったが、ここではそれがほとんどない。 敷地内に寺院があるという表現は大げ

          ウブド探訪

          ポートフォリオを作りました

          思えばWebサイトは、一つ一つの作品をその都度クリックする必要がある作りになっていて、ざざっと作風や活動を把握したい場合には不向きだなと。観る側の視点を全く意識していませんでした。 良い機会なので、今まで自分が制作して来た物の総まとめのようなイメージで、イラストレーターとして何を考え、何を大切にして制作しているのかが伝わるようなポートフォリオを目指しました。ぜひご覧頂けたら嬉しいです。

          ポートフォリオを作りました

          雨とキャンプと自転車旅行

          フランスで初めてしたことの一つに、自転車旅行がある。 2016年:南フランス周遊(アヴィニョン - ニーム - カマルグetc.)3週間 2017年:大西洋沿い(ロシェル - 島2つ - ロシュフォール)6日間 2019年7月:ロワール川沿い古城巡り10日間(記事はこちら) 2019年8月:ドルドーニュ地方11日間 2020年:オーベルニュ地方10日間 毎回夫との体力差には泣かされるものの、過ぎてしまえば良いことばかり思い出されるのは不思議なものだ。そして回数を重ねる度、

          雨とキャンプと自転車旅行

          夏時間《サマータイム》とフランス語

          3月初旬にフランス移住したせいか、夏時間→村上春樹→語学習得の振り返りと、見事に話が逸れて行きました。この6年、振り返ればあっという間。 3月の最終日曜日、午前2時になった瞬間、時計の針が3時へ進む。この1時間のワープが欧州の夏時間開始の合図。 今年は不思議と午前2時に目が覚めてトイレへ行き、それから暫くどうにも寝付けず仕方なく本と携帯片手にキッチンへ。オーブンに付いているデジタル時計は4時を過ぎていて、2時間も眠れずにいたのか、と驚いたのち、そうそう夏時間になるんだっけと

          夏時間《サマータイム》とフランス語

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          春が来ました

          春が来ました

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          戦争の定義

          2020年の春、ロックダウンが始まる前の演説で、フランスのマクロン大統領は「Nous sommes en guerre(戦時中なのです)」と言った。 新型コロナウイルスとの戦争だと。非常時だから、感染がこれ以上拡大しないように、ロックダウンという、人々の自由を大きく侵害する手段を取らざるを得ないと。 1日1時間、自宅から1kmの範囲まで。外出の際は、その理由を記した証明書を携帯する。街には警察官がいて、抜き打ちでその証明書をチェックされた。不携帯が見つかれば、日本円にして1

          戦争の定義

          2022年を迎えて

          最近思うことは、そろそろワクチンに関しては、積極的に情報収集しなくても良いのではないかということ。当初、その効果や安全性について専門家の意見は極端に割れていたが、今は、誰が信頼出来て何を参考にすれば良いか分かる。各国のデータや論文等での答え合わせにより、様々な仮説が事実と間違いに振り分けられた。長期的な部分は未だ明確でないにしろ、大枠でどんな物かということは、自分の中でひとまずケリが着いた。 フランスは日本よりも全体的に、公的機関と異なる情報は見つけにくいと感じる。というの

          2022年を迎えて