怪盗紳士の魅力的なキャラクターについて⑨
みなさん、こんにちは!
突然ですが、なぜ私が子供の頃からアルセーヌ・ルパンの冒険譚が好きなのかというと、やはり彼が魅力的だから❣
ストーリーの面白さもさることながら、ルパンが放つ強烈なキャラクターが、物語をさらに面白くしていると思うんです。
『ルパンの世界』の第14章「立派な長所」&第15章「嫌な欠点」&第16章「涙を流す」&第17章「赤面」の4章が、彼の性格についてフィーチャーしているので、改めて彼の性格について、みていきたいと思います。
私は、アルセーヌ・ルパンの性格について、自己肯定感が高くて自信に溢れていると考察していて、だからこそ、そんな彼が好きなのだと、何度かブログに書いてきました。
『ルパンの世界』の著者も、あまりに長所が多すぎて、この章だけでは網羅出来ない、と最初に述べています(同感!)が、具体的な長所をいくつか挙げています。
まずは、威厳。ルパンは、その威厳の力によって他の人々を支配してしまう、と書かれています。
周りの人々を従わせると言うと、少しきつく聞こえてしまいがちなんですが、人々を自分に引き寄せる力はあると思います。
例を挙げると、八点鍾のオルタンスとかですね。次第にルパンに嵌っていくというか、彼を信頼していく過程が描かれていますよね。
威厳って、自己肯定感&自信と結びついていると思いませんか。自己肯定感や自信がないと、威厳を醸し出すのは難しい気がします。
そして、2番目は、直感によるひらめき。
私、子供の頃から、ルパンが羨ましかったです。
直感が冴えているってすごいなーと思っていました。私には、直感やひらめきがなかったから。
ルパンは、直感型の怪盗&名探偵ですよね。このあたり、シャーロック・ホームズやポワロとは異なると思います。
そしてですね、著者の方は、ルパンの長所に皮肉を挙げているんです。
皮肉!全然思いつかなかった!
言われてみれば、ルパンは、結構皮肉めいたことを言っているような・・・。
奇厳城で、ボートルレが、「イギリス人のユーモアとフランス人の皮肉との比較」っていうのをパンフレットに書いたらしいのだけれど、私は記憶にない💦ので、もう一度奇厳城を読み直さなくては・・・。
皮肉って、フランス人の方は、よく使うのでしょうか。
そして、何よりもルパンが4年間も国家警察部長の座に就いていたことが、素敵な皮肉に思える、と述べられていて、確かに!と思いました。
怪盗が、警察組織のトップにいるわけですから。
次は、ルパンの欠点なのですが・・・。
皆さんは、どんなことをルパンの欠点として思い浮かべますか。
『ルパンの世界』の著者も、彼の欠点を見つけるのに苦労されたようですが、あえて嫉妬を挙げています。
嫉妬!私はルパンの嫉妬は、欠点ではないと思っているし、嫌いでもないのですが、そういえば、よく嫉妬していますね😅
これはやはり、ルパンが恋多き男だから、というのも関係あるでしょう。
謎の家や虎の牙で、彼がみせる嫉妬は凄まじいですからね😅
それから、彼は感情を表すのに涙を流したり赤面したりする場面が多い、と本書で書かれていて、私もそんな人間くさいルパンが大好きなんですよね。
人間らしい喜怒哀楽をちゃんと持っている。
だから、ルパンに親近感が湧くんですね。
これが、冷たいハートの持ち主の怪盗だったら、ここまで好きにならなかったと思います。
水晶の栓では、刻一刻と処刑が迫る部下を助けようと奔走し、813では、ジュヌヴィエーブに対して羞恥心を感じたりする。
特に、813の終盤で、ジュヌヴィエーブと一緒に暮らせないことを悟って泣く場面は、読んでいるこちらまで胸が痛くなるほど😥
ルパン作品の中でも、彼の苦しさや激しい感情が表れている場面だと思います。
また、その他のルパンの性格として、常に女性を助ける人であることも、付け加えておきたい。
彼が愛した女性に対しては、特に。
ルパンの冒険譚には、困っている女性や不幸な女性が多く登場する、ということもあるけれど・・・。
とりわけ八点鍾や緑の目の令嬢は、ルパンが騎士道精神を十分に発揮した作品だと思う。
ここまでルパンの性格について、色々書いてきましたが、作品によっても微妙にキャラクター(性格)が異なることを、最後に書いておきたいと思います。
例えば、813ではダークで支配的なルパン、三十棺桶島ではドルイド僧に変装したコミカルなルパン、八点鍾では人助けに精を出す良い人なルパンなどがみられます。
今回は、ルパンの性格について色々考察してみましたが、如何でしたか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。