ルパン冒険譚の面白さの秘密-「クリスティを読む!」を読んで気づいたこと-
みなさん、こんにちは!
前回のブログ更新から、またもや間が空いてしまいました💦
昨日、なんとかTOEICの試験が終わったのですが、また2か月後にも受験予定なので、ブログを書ける時に書いておきますね。
さて、タイトルにもある通り、今回は、下記のアガサ・クリスティー作品を紹介した入門書を読んで、アルセーヌ・ルパンについて沢山の気づきがあったので、それについて書いていきたいと思います。
因みに、ルパンって入門書みたいな本、今迄出版されたことないんじゃないでしょうか。
いつかルパンの入門書も書いてみたい。
その意味でも、今回読んだ「クリスティを読む!」は、とてもタメになりました。
アガサ・クリスティーの作品は、高校生の時(今から約30年前!)に、全シリーズを読破して以来、唯一のお気にいりの『茶色の服の男』以外、読み直していませんが、デイヴィット・スーシェさん主演の「名探偵ポワロ」シリーズも全て観ているので、作品タイトルを見たら、ああそういえばこういう話だったな、というのがなんとなく分かるんです。
(因みに、『茶色の服の男』を含めた船で起こるミステリーをYouTubeで取り上げているので、ご興味のある方は観てみてくださいね↓)
改めて、やっぱりルパンは、ホームズやポワロとは全然違う、同じ推理ミステリというジャンルに入るかもしれないけど、彼らとは一線を画するキャラクター&作品だと思う。
以下、何が違うのか、パッと思い浮かんだことを纏めてみました。
ルパンって、探偵である時もある(『バーネット探偵社』)けど、基本的には怪盗なんで、盗みに入った先で事件に巻き込まれる(&そこから物語が展開されていく)ストーリーもあるんですよね(『水晶の栓』、『黒真珠』など)。
ホームズやポワロの作品だと、こんなことはあり得ない。
また、ホームズやポワロは、ワトソンやヘイスティングスというバディがいますが、ルパンは基本的に一匹狼。
怪盗の首領である時は、部下もいるし、「私」(←作者モーリス・ルブラン氏がモデルと言われている)やベシュ刑事と一緒に事件を解決する時もあるけれど、基本的には一人。
なにせ、ルパンは恋多き男でもあるから、一人でも恋に事件に冒険に忙しい。
ホームズやポワロの作品が、推理小説やミステリ小説というジャンルに入るとしたら、ルパンは冒険ミステリ小説(+ロマンス小説の要素もある⁉)に入るんじゃないかと、思う。
ルパンは、決して安楽椅子探偵(アームチェア・ディテクティブ Armchair Detective)じゃない。とにかく、ルパンは、動く。ルパンは、本当に行動的な男なのだ。ルパンは、常に冒険を愛している人だから。
クリスティーの作品の特徴の1つが、心理描写の巧みさだとすれば、ルブランは、歴史と事件の紐づけが上手いし、それが彼の作品の特徴の1つでもあると思う。
そして、クリスティーは決してトリックメイカーではない、と本で紹介されているけれど、ルブランもトリックメイカーではないと思う。
トリックと言われても、今ぱっと思い浮かぶのは、『八点鍾』の2作品くらい。
また、クリスティーの作品には、見立て殺人やクローズドサークルものが多いけど、ルパンの冒険譚にはほとんど登場しない。
あえて言うなら、『三十棺桶島』が、クローズドサークルものと言えるだろう。
密室ミステリもほとんど登場しない。『雪の上の足跡』、『テレーズとジェルメーヌ』くらいではなかろうか。
あとは、戦争によって(クリスティーは2度の戦争を経験している)、ストーリーやキャラクターに変化がみられるのは、分かる!と頷いた。
ルブランも第一次世界大戦を経験する前と後では、ルパンのキャラクターや作品に変化があるから。
また、このあたりも、ブログで追々考察していきたい。
その他、いろんな切り口で、ルパン作品を考察することが出来ることに気づいたので、そちらもこれからブログで紹介していければと思う。
最後に、ルパン冒険譚の何が面白いかについて。
歴史や冒険が絡んだストーリーもさることながら、ルパン自身が強烈な個性を持っているから。
度々ブログや拙著でも書いてきたけど、ルパンのキャラクターは、自己肯定感の高さ+自信+女性に惚れやすい+冒険好き、という性格に加えて、変装も得意!なことが、彼のキャラクターを際立たせていると思う。
ルパン作品の特徴をあげるとするなら、冒険+変装+フランスの歴史+ロマンスだと思うのですが、どうでしょうか。
また、新しい観点から、ルパン冒険譚を考察していきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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