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【草木萠動(そうもくめばえいずる)】

2024.2.29 〔旧暦:睦月二十日〕

やさしい陽の光が差し、ほんのりと薄緑に色づく草木が見られるようになる頃。
寒い冬を耐え忍んだ新しい命が、春の訪れを感じ、いっせいに芽吹きはじめる。
草たちは、萌え出すとすぐに花を咲かせる。

小さな草たちが早々に花をつけるのは、周囲に背の高い草が生えたり、大きな木の木陰になったりする前に花を咲かせて、確実に命をつなぐため。
生命力にあふれる小さな草たちのことを、昔の人たちは「小草(おぐさ)」と呼んで愛しんだ。

アスファルトの隙間にも生える「小草(おぐさ)」のように、自分の命を懸命に輝かせて生きたい。
そのためには、自分は「小草(おぐさ)」であることを知ること。
「小草(おぐさ)」として生きる術を知ること。

小さな草花の姿に学びたい。


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