ハンズオン支援目線のユーザーインタビュー #SaaSLovers Day6
はじめまして、もしくはお久しぶりです、あるいはいつもお世話になっております。キャスターbizhikeチーム所属の浅井 @akiko_asai3です!
普段はB2Bマーケティングのハンズオン支援サービス「bizhike」にて、hiker(コンサルタントやコンテンツディレクター的な役割)という立場で、SaaSをはじめとするクライアントのマーケティング支援をしています。
光栄にも #SaaSLovers アドベントカレンダーの6日目をつとめさせていただき、約半年ぶりにnoteを書いております。実は昨年はbizhikeチームでアドベントカレンダーを企画したのですが、今年はできなかったので機会をいただけて嬉しいです!
本日は、私が最近取り組む機会の多かった「ユーザーインタビュー」について、ハンズオン支援を行う人の目線で考えたことや学んだこと、感じたことを書いてみようと思います。
楽しく書いてるので、ゆるっと呼んでください☕
はじめに
ここ最近、嬉しいことに、クライアントから「コンテンツ作り屋さん」じゃなくて「チームとして一緒に戦略から考える人」として扱っていただけるようになってきました。
そんな中で今回、お付き合いの長いとあるクライアントから「サービスの最終CV増加に向けて、改善のヒントを得るためにユーザーインタビューをしたい」というご依頼をいただきました。やったあ!ユーザーインタビューは顧客解像度が高まるし楽しいから大好きです。
そんなわけで、インタビューが走り出しました。ちなみに、念のため記載しておくと、これは「事例コンテンツをつくるためのインタビュー」ではなく「顧客理解を深めるためのインタビュー」です。
最初にしたこと
ではさっそく顧客へインタビュー依頼!…ではありません。
インタビューは調査手法のひとつですが、まず何を明らかにするための調査なのか、そのために最適な手段は本当にインタビューなのか、誰を対象にするのかといった前提事項をクライアントと会話しながらかためます。
ここを最初にちゃんと握っておくことで、終わってから「で、何?」となるのを防ぐことができます(私が仕事するとき「なんかわからんけどやってみよう」が苦手な性格というのもあります)。
いわく、課題は「最終CVまでの何がボトルネックかわからないこと」とのこと。そこで、まず最終CVに到達するまでの中間CV率を確認していただきました。
数字を見てみると、サービスを利用し始めてから離脱しているユーザーはそんなに多くなく、むしろ登録ユーザー自体が少ないことが課題であると気づくことができました。
これは大きな気づきです!サービスの中身の改修でなく、売り方を改善しなければならないことが明白になりました(もちろんどちらも大切な施策ではありますが)。基本的にインタビューは「人の思考を質的に理解する」ために行うものです。何でもかんでもインタビューから情報を得ようとするのではなく、行動の背景にある思考プロセスを深堀りするために時間を使いたいものです。
「顧客がどういう行動をしているのか」をファクトベースで確認してから対象者の設定や質問項目の設計をすることで、インタビュー内容を一段階深くすることができます。
ということで、今回は見込み顧客への有効なタッチポイントとサービス訴求についての仮説を得るため、同業他社サービスの利用経験がある見込み顧客へインタビューを行うことに決まりました🎉
ココが肝!質問設計
目的と対象者が決まったので、インタビューの肝になる「質問設計」に入ります。
ここで勝手に尊敬しているメルペイUXリサーチャー・mihozonoさんの記事を漁って読み返しました。本当に勉強になる…!
あらためてマインドセッとができた状態で、まずはmiroを開いて「顧客がこのサービスを使わない理由」を思いつく限りペタペタ貼っていきます。限られたインタビュー時間内で有益な情報を得るためには、何かしら仮説を持って挑むのが大切です。(ちなみにここで使えるフレームワークもあります。詳しくはこちら)
そして、さっきペタペタ貼った内容を質問項目へと変換していきます。このとき、bizhikeがこれまで貯めてきたナレッジの集大成「ヒアリングの4大原則」が役立ちました。
たとえば、昼ごはんにココイチを選ばなかった理由として「カレーの気分じゃなかったから」という仮説を立てたとします🍛 しかしそのまま「カレーの気分ではなかったですか?」と聞いてもYES/NOの回答しか得られません。そこで、「今日のお昼はどんな気分でしたか?」といった抽象度の高い質問をあえて投げることで、
サンドイッチの気分だった
ゆっくりしたかった
お腹が空いていなかった
などこちらが思いつかない具体的な情報を得ることができ、顧客解像度をグッと高めることができます。
そんな感じでインタビュー項目をつくって自然な流れになるよう並べ替え、いざインタビューの場に出陣です!
インタビュアーのスタンス
今回は見込み顧客へのインタビューということで、ビザスクを利用して5名のインタビュイーを募集しました。
当日は私がインタビュアーとなり、クライアントの担当者の方々にも同席いただきました。
そこで強く感じたこと。さっきの4大原則のうち「『なぜ?』の多用を避ける」がめちゃくちゃ難しい!
「こういう行動をとりました」と言われたらつい「なぜ?」って聞いてしまうんです。でも、人って「なぜ?」と問われたら詰められている気分になって、その場で適当に理由をつくって話したりしちゃうんですよね(私はそう)。なので、なるべく「そのときどう思いましたか?」といったふんわり言葉に言いかえて質問します。
あと、自社サービスの顧客へヒアリングするときって、つい「そのお悩みならこの機能で解決できます!」とサービス説明の時間を長くとってしまいがちです。私だったら「サービスを売るための時間か」「説明を聞くのも断るのも面倒だ」と感じ、心を閉ざしてしまうかもしれません。
私自身、過去に自社サービスのユーザーへヒアリングさせていただいたとき、後半自分ばかりしゃべっていた…という経験が多々あります。いま思い返すと申し訳ないことをしました…。
よくある「どんな機能が欲しいですか」「こんな機能があったら嬉しいですか」という質問も、その場の思いつきや愛想で答えられる可能性が高いです。あくまで顧客の普段の行動や思考パターンからヒントをもらうというスタンスが重要です。
こうした失敗を避けるために、第三者目線でインタビュアーとして振る舞える、bizhikeのような外部パートナーをうまく使っていただけると嬉しいです。
おつかれさまでした!結果をまとめます
なんやかんやで、無事に5名のインタビューを終えました!3営業日でギュッとまとめて実施したので変に質問内容がブレることもなくよかったです🎉
話していただいた内容は参照しやすいよう質問項目ごと × 話者ごとでわけてまとめています。ここから、最初にたてた課題に対応させる形で結果をまとめ、示唆や施策案を導き出します。
ここで注意したいことが2点。
ひとつは、話者の「体験」と「意見」を切り分けて扱い、「体験」をより重視すること。前述の通り、「意見」はその場の思いつきで言われるケースも多いため「実際の場面で何を考え、どう行動したか」をより重要度高く観察します。
ふたつめは、話者の体験もあくまでヒントとしてとらえ、そのまま施策に落とすのではなく「こういう思考・行動パターンの人にどう売るか?」と考えることです。この点を意識して競合他社サービスなどをあらためて見てみると、どういう人をターゲットにして何を訴求しているのか、対して自社が勝てるターゲット層はどこかが見えてきます。
えらそうに言ってますが、このへんは今まさに取り組み中なので続報をお待ちください!がんばるぞい💪
おわりに
そんなこんなで楽しいユーザーインタビュー、「こういう施策や改善がしたい!」という担当者の主張の強力な後ろ盾になっていいですよね。個人的には、PdMやマーケに限らずさまざまなポジションの人が同席したり、実際話したり、録画を見たりすべきだと思います。
今回ユーザーインタビューを設計するにあたってとくに勉強になった記事を以下に貼っておきますね!
もしこのnoteを読んで誰かがちょっとでもポジティブな気持ちになってくれていたら、こんなに嬉しいことはありません。
明日は西村将之介(のすけ)|カスタマーサクセス @sym_nishimuraさんの「SaaSにおけるカスタマーサクセスは社内外の『hub(ハブ)』であれ」です!絶賛CS勉強中なので心して読ませていただきます〜!
お楽しみに!