
【書評】1冊まるごと「完コピ」読書術
読書をしても何も変わらなかった
本で学んだことが身についた感じがしない
やろうと思っていたノウハウもいつの間にか忘れてしまっていた
こういう経験をしたことがある人は多いんじゃないでしょうか。
悩みを解決したい、スキルアップしたいなど、それぞれ理由があって読書をしていると思います。
そのために何冊も買って読んだかもしれません。
「それなのに変われてないような気がする…」
これだとせっかく本を買って、時間をかけて読んだのにムダになってしまったように感じてしまいますよね。
実はその読書で変われない原因は、読書に対する勘違いが原因かもしれません。
多読はエラい
もっと参考になる本があるはず
実践するのは2つ3つでいい
この3つの誤解を解き、「なりたい自分になる」ための新しい読書法を教えてくれるのが今回紹介するこの本です。
この本をひとことで言うと
「なりたい自分」になるための奥義「完コピ読書術」を教えてくれる本です。
本書の概要
三日坊主の常習犯
読書が苦手
3人の子育てと仕事の両立だけでいっぱいいっぱい
だったという本書の著者。
ですがそこから人生を大きく変え、今では2万5000人以上のビジネスパーソンに学びを提供する会社の経営などをしているそう。
そんな著者の人生を大きく変えるきっかけになったのが、本書のタイトルになっている「完コピ読書術」でした。
「完コピ読書術」とは、1冊の本を師匠本と決めて、その本のノウハウを徹底的にコピーしていく読書術。
この読書術を使えば、本のノウハウをとことん実践して自分のモノにしていけるようになります。
素晴らしい本のノウハウを余すところなく自分のモノにできれば、人生が変わっていきそうな気がしませんか?
これまで読書をしても変われなかったという人こそ、ぜひ読むべき読書術本だと僕は感じました。
本書での気づき3選
本書を読んで僕が感じたことを3つに絞って書いていきますね。
1.ゴールはなりたい自分になること
読書のゴールは、読んだ内容を知識として蓄えることでしょうか?
そういう読書もありますし、それが目的なら全然いいと思います。
でも自分を変えたくてしている読書なら、そこがゴールではないですよね。
自分を変えたくてする読書のゴールは、「なりたい自分になる」ことですよね。
本を読んで、知識を得て、実践して、なりたい自分になる。
あくまでも知識を得ることや内容を忘れないことは、通過点でゴールではないことを忘れないでください。
本書は「一度読んだら忘れない読書術」ではありません。
むしろ忘れてもいいんです。
最終的に「なりたい自分になる」ための読書術です。
本を読む目的が、「今の自分を変えて、なりたい自分になる」ことなのであれば、本書がきっと力になってくれると思います。
2.実行できているかを可視化する
「本を読んだら実践しないといけないよ」
というのはよく聞くと思います。
ではどのように実践するのが効果的なのでしょう。
読んでいて気になった箇所から、なんとなく目についたものをやってみる
その次の日も、たまたま目についた別のノウハウをやってみる
こんな感じでなんとなくやっていませんか?
実は僕がこんな感じでやってしまっていました。
でもこのやり方はすごく感覚的で、あまり良いやり方ではないですよね。
気になったノウハウの中のどれにチャレンジしたか、どの程度やったかなど、細かいところがすごくアバウトなんです。
このようにアバウトにやっていると、実際はほとんどやれていないのに「なんとなくやったつもり」になってしまいます。
「やったつもり」では、なりたい自分になるのは難しいですよね。
「やったつもり」などが起こらないように、本書では「特訓プログラム」という実践方法を7つ知ることができるので、効果的に実践することができます。
その実践方法の中でも特に「繰り返し数値化法」というのが、「やったつもり」の防止にすごく効果的な方法だと思いました。
「実践しているのに効果が出ない」という悩みがある人には、この実践方法をぜひ試してみて欲しいです。
人生が大きく変わるきっかけになる可能性があります。
3.選書がかなり重要
本書で紹介している完コピ読書術は、師匠本を決めるところから始めます。
そしてその師匠本を徹底的にコピーして「なりたい自分」になることを目指すので、師匠本次第で出せる成果も変わってくるということです。
ノウハウが「なりたい自分」になるのに役立つのかはもちろん重要ですが、それだけでは足りません。
一定期間一緒にやっていくパートナーのような存在になるので、「なんかこの人好き」などの感覚も大事になります。
「ノウハウは参考になるけど、なんとなく好きじゃない」という本では、途中で苦しくなってしまいそうですよね。
その一冊ととことん向き合えるか、一緒にいられるか、なども考えて師匠本を選ばないといけません。
それができればきっと、その師匠本が「なりたい自分」のところに連れていってくれるはずです。
ここまで読んで「選書難しそう…」と感じた人もいるかと思います。
僕も実は読みながらそう感じてしまったのですが、心配はいりません。
本書で師匠本の選び方がとても詳しく説明されています。
本書を読みながら選んでいけば、師匠本が見つかるようになっています。
本を一冊読むという行為を、選書から実践した後まで丁寧に細かく教えてくれるので、読者にすごく親切な本だと僕は感じました。
読書に苦手意識がある人も、本書なら安心して読めるのではないかと思います。
さいごに
本書は、
読書をしても何も変わらなかった
本で学んでも身についた感じがしない
やろうと思っていたノウハウもいつの間にか忘れてしまっていた
こういう経験がある人に特におススメの本です。
本書ほど選書から実践した後の振り返りまで、丁寧に書かれている本は初めて読みました。
本書『1冊まるごと「完コピ」読書術』を読み、やり方に沿ってやっていくだけで「なりたい自分になる読書」ができるようになっています。
これまでの読書で変化が感じられなかった人や、もっと劇的に変わりたいという人は、ぜひ「完コピ読書術」を試してみてください。
「完コピ読書術」があなたを「なりたい自分」に近づけてくれるはずです。
本書は「ツナグ図書館」の活動を通じて、著者様よりご恵贈いただきました。ありがとうございました。