まほろ駅前狂騒曲
三浦しをんさんの作品です。大きくない町の小さな便利やさんに起きたり持ち込まれたりする問題と日々の話です。
シリーズ3冊目です。時間が経ってしまったので1冊目からもう一度買うか悩むくらい面白いです。
非常識な大人がたくさん出てくるお話ですが、現実も程度の差こそあれ、完璧な常識人っていないよなぁと思うのです。むしろいたら、怖い気がします。
常識ってあくまで、今、自分が所属する社会で当たり前になっていることだと思っています。楽に暮らせるように定型文が用意されている感じと言いましょうか。
いちいち定型文を使わず、文章を考えて生活するのは面倒だし変わっていると思われてしまうかもしれませんが、つまらないのは嫌ですし、定型文がいいとも限らないと思うんです。
けっこう考えた末に、定型文と同じものに落ち着きがちですがそれでも納得したいのです。
本を閉じたときに、遺伝子に書き込まれる情報のなかには、体の設計図や仕様のほかに、その人の経験や記憶も入っているかもなと思いました。