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熊本地震後に考えていたこと
熊本地震が起こってから約一ヶ月が経過した。
ここで地震発生後から注目したニュースや考えていたことを簡単にまとめておきたいと思う。
震災直後に取り組んだ人たち
熊本地震が起こった後、すぐに支援活動を始めた大学生がいた。
その大学生は東日本大震災の後に支援団体を作り上げ、今回の被災に備えていたという。
震災が起こってから行動を起こすまでにかかった時間は約2分。
いち早く行動できたのは前回の被災から学んだ教訓があったためだった。
慶大生が災害情報マップ 2分で作成開始、一気に拡散
学ぶべきことは何か
この大学生から学ぶべきことは大きく分けて二つある。
一つは次の震災が起こるまえに何をすべきかを考えておくこと。
二つ目は、被災した人たちにとって役立つサービスをあらかじめ立ち上げておくことだ。
この大学生はFacebookの中であらかじめページを作って仲間を募り、その情報をもとにGoogle Mapで避難所や炊き出し場所、支援物資の集積地点を示すようにしていた。
実行に移すのはもちろん大変なことだが、技術的にはそれほど難しいことはなく、やろうとすれば誰でもできることだった。
募金も義援金も疑問
東日本大震災では3600億円もの義援金が集まったという。
しかし、震災から5年が経過した今でも、避難している人は17万人を超え、災害公営住宅の建設も遅れている。
震災5年、避難なお17万人超 災害公営住宅、建設遅れ
義援金はたしかに被災者のために使われるかもしれないが、それがあまりにも遅すぎると意味を失ってしまう。
被災者の立場にたって考えてみると、数年後に入ってくる義援金よりも、地震が起こってから間もない時期に必要なものが手に入った方が数倍ありがたいのではないだろうか。
東日本大震災で誰かのためになればいいと思って募金したお金は、実は未だに使われないままになっている。
東日本大震災復興予算、2割使い残し 昨年度までの累計
そして被災した人たちのために建てられた災害公営住宅には空室も多い。
埋まらぬ災害公営住宅 空室909戸、完成遅れ響く
この矛盾した現状を顧みずに募金や義援金を募るのは果たして正しいといえるのだろうか。
自分にできることとは?
「こういう時だからこそ、各々(おのおの)に与えられた役割を行動に移すことが求められているんじゃないでしょうか」(本田選手の言葉)
被災者のためにできることとは何かを考えて、まず頭に思い浮かぶのは「募金」だ。
他にも熊本産の製品を買って支援することもできるだろう。
しかし、「自分にできること」とは果たして募金や熊本産の製品を買ってあげることなのだろうか?
募金や熊本産の製品を買うことは確かに被災者のためになることに違いない。
その利益は被災地のためになることに使われ、街がいち早く復興することにもつながることだろう。
しかし、それでもなお、いまいちピンとこない。何か別の形で貢献できるような気がする。
被災した人たちのためになることで、自分にできることはなんだろうか?
アイディアを探す
そう考えていたときにあるブログでこんか記事を見つけた。
熊本地震で物資が足りない被災地はamazonのほしい物リストを活用してほしい
amazonのほしいものリストは聞いたことがあったが、それが被災地の人のためになるものは思ってもみなかった。
よくよく読んでみると、自分のほしいものリストを公開することで、まったく知らない人からプレゼントを受け取ることができるらしい。
そんなことを実際にしている人なんて本当にいるのだろうか?
かなり疑問だったが、あっさりそのサービスを利用している人を見つけることができた。
引越・移住・退職祝いのギフトをいただき自分の存在給と他力の凄さを感じた件
この記事ではAmazonのほしいものリストを公開して実際にプレゼントされたエピソードが書かれている。
記事を読んで、本当に赤の他人にプレゼントする人がいることに大変驚いた。
さらにその後、Amazonのほしい物リストを公開した人にプレゼントしたいという人を発見。
Amazonのほしい物リスト公開して!プチギフトを贈るのが好きなわたしの主張
(※この記事のリンク先では、ほしい物リストの公開方法や相手に自分の住所を知られないようにする方法も掲載されている。)
義援金はなぜ届かないのか?
義援金がなかなか現地の人に届けられないという問題が起こっている。
義援金、大分に届かない? 意外と複雑、使い道に混乱も
記事によれば、国費を投じて被災地を支援する「災害救助法」の適用を受けていないことで、熊本県以外は義援金の対象に含まれていないらしい。
また、地域によって義援金の対象が異なり、使い道も違っているようだ。
こうした問題は、集めた義援金を一箇所に集めることから生じている。
上の図で明らかになるように、集めた義援金は、いったん「自治体・日本赤十字・共同募金」に集められ、さらにそれを「分配委員会」に引き渡すことになっている。
たしかに義援金を公平に被災者に分配するには、このような仕組みが必要になるだろう。
時間がかかるには仕方がない面もある。
しかし、義援金をこのような方法で集めなければ、もっと早く被災者に義援金を渡すことが可能になるはずだ。
そして、「被災したのに義援金がもらえない」などといったバカげたこともなくなるに違いない。
「自治体・日本赤十字・共同募金」、そして「分配委員会」といった仲介組織を一切通さずに、義援金を届けるにはどうしたらいいだろうか?
被災者と支援者を直接つなげるマッチングサイトのアイディア
Amazonサイトでは熊本地震で被災した人のほしいものリストを公開している。
http://www.amazon.co.jp/b?node=4422892051
しかし、現状では「誰が、何のために必要としているのか 」全く分からない。中には本当に必要なのか首をかしげたくなるものもあるなど、安易に支援しづらい面が多々ある。
そこで考えたのが、被災した人と支援したい人をマッチングさせるサービスだ。
サイト上に、支援を希望する人が一覧表示され、その中の人をクリックすると、欲しいものとその理由が書かれてある。その人についてはSNSやブログなどのリンクが貼られているので、大体どんな人なのかもチェックできる。内容を読んで支援したいと思った人は、Amazonのほしい物リストのリンク先から簡単に支援できる。
このような被災者と支援者を直接つなげるマッチングサイトがあれば、募金しても被災者の人になかなか届かないという問題も解消できるのではないだろうか。
上記のようなサービスを作り上げるためにはWebサービスを作り上げる必要があり、実現させるのは難しいが、取り組む価値は十分にあるように思われる。
最後に
避難者の不安、「住宅」が7割 熊本地震100人調査
記事によれば、熊本地震から一ヶ月経った今でも1万人以上の人たちが避難生活を送っているという。
自宅が倒壊して住めなくなっている人も多く、住まいの確保が急務となっているそうだ。
自分が思いついたアイディアは、基本的に被災者に直接物資を届けるサービスだが、被災者に直接住まいを提供したい人を結びつける可能性も秘めている。
次に震災が起こるまでどのくらいの時間があるかは分からないが、今できることをコツコツと続けて震災に備えようと思う。
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