外国人ITエンジニアに求める技術レベルと日本語レベルの相関関係について
本日は、IT人材不足ということもあり、当社にも多数のIT企業様より日本語ができるIT人材の紹介のご要望をいただいておりますが、ご登録求人数の増加に対して内定成約数が比例して上がっていかないという問題に直面をしています。そこで、この問題について考えてみた結果を、ここに書きたいと思います。ちなみに、前提を整理しておくために、当社の場合、登録人材(2018年12月時点 約23,000人)の増加は、IT企業様からの求人依頼数の増加よりも多くなっていますので、登録人材の不足が原因ではない、としている点を先に記載しておきます。
採用基準について
企業様ごとに求人内容は異なりますので、一概にまとめてしまうことは出来ないのですが、わかりやすくするために、個人的な肌感覚で、ご要望いただくことが多い内容を下記に記載しておきます。
・PHP/MySQLなどを使っての Server-side 開発の業務経験がある
・Webアプリケーションの開発経験がある
・LAMP環境での開発経験がある
・ネットワーク、クラウド(AWS等)について経験がある
・日本語 N1希望(最低でもN2以上)
なんとなく乱暴ですが、良く聞く内容をまとめますと、上記の様なご要望が多いです。で、これがすぐに紹介できるか?というと、そうではないのが現状です・・・
まず、当社の登録会員の75%が東南アジアの国籍の方々でして、そうした国の方々でも実務経験者であれば、上記要望を満たしている場合が多いですが、そのような実務経験者は、実は日本人同様に、現地でも超人気者&高額所得者でして、わざわざ、生活レベルを下げてまで、日本に来たいという気持ちになっていないというのがあります。加えて、実務経験あり&日本語N2以上となりますと、まー出現率は少ない・・・です。以下に簡単な図を用意してみました。
この図は、日本語レベルが高くなるにつれて、IT技術者のレベルが(即戦力レベルとして)高くないことを簡単に書いたものです。
・左端: ITレベル(即戦力)高い = 日本語レベル低い
・右端: ITレベル(即戦力)低い = 日本語レベル高い
を表しています。当然、当社は日本語できる人材にフォーカスして登録人材を確保していますので、右側が多くなっています。
青い鳥は、やっぱり少ないようです
採用企業様は、全てにおいてレベルが高い方を求めて来られます。もちろん人材紹介会社に依頼をするのですから、『そこを探してくるのが、おめーの仕事だろぉ』って言われてしまえば、そのとおり!なのですが、少し愚痴を言ってしまいますと、『いないモンはいないんです。。。』
なので、これからの当社の役割としては、いかに日本語レベルが高い方に実務経験とは別に、ITレベルを高める教育をセットで提供していくか、という点なんだろうなと思っています。変な喩えですが、白い鳥を青く色付けしてご紹介する、みたいなことかなと。(ニセものの青い鳥ということではないですよ。念のため。)
将来的には、自社でIT教育を提供できれば良いと思っていますが、現在は、提携していただけるIT学校さんと一緒に、
教育⇒就活⇒内定⇒教育⇒入社
というスキームを用意しています。少し費用はかかりますが、こうした方が採用企業様にとっても良いのだろうと思い、試験的にですが、始めています。この取組の成果は、あと数カ月後に検証できるとは思いますので、またそのときになったら、ご報告もしたいと思います。
OGP悪くてすみません。当社サービスの概要にご興味ある方は、上記も御覧ください。