誰かの生き様にあっさりと振り回される私、だから
よく、海外旅行をしたら「考え方が変わる」と言うけれど。
極力「東京」から出ない私は、たった「名古屋」まで足を運んだだけで大冒険したような気になって、なんだか少し、考え方が変わったような感じがした。
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去る、2月25日(土)。
WAVE出版玉越社長 × 宮本佳実さんのトークイベントと、ワークライフスタイリスト養成講座1期生・名古屋チームが開催する佳実さんの個展のお手伝いのために、東京から新幹線に乗って、はるばる名古屋を訪れた。
私は、生まれも育ちも東京である。行きたいライブやイベントは、“東京”で開催されることが多かったから、旅行以外で遠出をしたことがない。
だから、今回の遠征(笑)は私にとって初めての“遠出”だったし、東京に縛られて、守られていたからこそ、日本国内、たった二時間程度で行けてしまうこの「名古屋」でさえ、いとも簡単にこの「私」を変えることができたのだと思う。
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事実、私はそれまでモヤモヤしていて。
「自分のことを書いて生きたい」というビジョンは、ずっと決まってブレていないのに、そのビジョンに辿り着くまでに選んだ「道」に対して「コレジャナイ」感がすごかったのだ。
例えば、ビジョンに辿り着く(かもしれない)道が、A〜D(あるいはもっとたくさん)あったとする。
「Aの道を進んだ方が良いんじゃないか」と思って歩き始めていたけど、「B〜Dが気になる、あっちの方が良かったかも、あっちに行こうかな、でも……」みたいなことをこの数ヶ月ずっと繰り返していたのだった。
名古屋を訪ね、久しぶりに憧れの佳実さんにお会いし、玉越社長の“本をつくる”という思いに触れて、同期のみんなと近況報告、励まし合っていくうちに、私の「コレジャナイ」はどんどん明確になって、やっぱり「これじゃなかった」と思った。
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私の選んだ「A」と言う道は、上手くいっている(ように見える)誰かの歩いている道や、そのゴール(ビジョン)を、自分と比べて落ち込んで、焦って選んだ道だった。
成功している(ように見える)、楽しそう(に見える)な人たちが進んでいる道を見て、私も「そっちがいいんじゃないか」「そっちの方が楽しいんじゃないか」と思って選んだ。
ただ、それだけ。
まったく、バカなのか、私は。
だってそれは、「その人のビジョンに辿り着く(かもれしれない)道」であって、私が描くビジョンには絶対に辿り着かないのに。
(そもそも、上手くいっている人たちは決まって見せ方が上手で、上手くいっていないことは当然見せないか、あるいは「上手くいっている」ように表現する。実際は、キラキラとは程遠い、その人なりの闇やモヤモヤを抱えていることだってあるだろうに、私はどうして物事を表面からしかとらえられないんだろう)
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玉越社長と佳実さんのトークイベントで、改めて「書くこと」について聞いて、考えた時、「間違いじゃなかったんだ、私は、これで良かったんだ」と、初めて思えた。
書くために陰ながら意識してきたすごく些細なことを、社長も「それは当然、大切にしなさい」と言って下さった。
セミナーが満席になったと佳実さんに報告したら、「だって、ブログ面白いもんね」と言って下さった。
(ありがたいことに、ワークライフスタイリスト養成講座の卒業パーティーの時も、佳実さんは「めちゃくちゃ書くの上手だよね」と褒めて下さった。嬉し過ぎて、大切過ぎて、口にしたら消えてしまうような気がして内緒にしていたのだけど、思い出しては「夢かな?」と思うくらい嬉しい。ありがとうございます)
私はずっと、「書く人」になりたいと思っていた。
だけど、「書くこと」って、正解がない。大学まで行ったけど、私の文章が「良い」のか「悪い」のかは、誰も正解を教えてくれなかった。
だから、実力が伴っていないような気がして、どこか不安で、どうしても自信が持てなくて。
こんなにも書くことが好きなのに、自信がないからあっちに行ったり、こっちへ行ったり。
自分が書くことに向いてないとさえ思っていたこともある。
だから、もう、いっそ、書くことを辞めて、
みんなみたいに、セミナーやお茶会をやろうかな。
みんなみたいに、大勢の前で話すことをビジョンにしようかな。
みんなみたいに、みんなみたいにって、
何度も何度も考えていた。
だけど、「そういう風になりたいんだったっけ?」と、ふと我に返ると、やっぱり全然、違うのである。
もちろん、セミナーやお茶会を開いて、読者さんとお会いできることは嬉しいし、たくさんの人の前でお話することは立派で格好いいと思う。
でも、今の「私」にとって価値のあることは。
セミナーやお茶会をたくさん、たくさん開催することよりも、少しでも多くの文章を書いて、大好きな読者さんに届けること。
大勢の人の前で話すことよりも、たくさんの人に読んでもらうこと。
そして、もっと“書くため”の勉強をして、もっと知識を広げていくこと。
ただ、それだけだった。
◆◆◆
私は、あくまで「書く人」が良かった。
今までだって、何度書くことを辞めようと思ったことか。
それでも結局書かずにいられなくて、いつもこうして戻って来たんじゃないか。
違う道に行こうとしたら、神様が「そっちじゃないよ」と教えてくれるの。
そうしていつだって軌道修正して、今日ここまで来たんじゃん。
私には、「これ」しかない。
私は、「これ」がいいの。
これまでも、これからも。
書くために、もっと勉強がしたい。
書くために、もっと時間が欲しい。
そしてもっと、カタルシスを感じられることを、たくさんたくさん、書いていきたい。
◆◆◆
これが、十代の頃からずっと考えてきたことだったのに。
大人になって、いろんな世界を知って、選択肢が増えて。その度に迷ったり、立ち止まったりしたけれど、最終的にここに戻ってくるのだから、
本当に、呆れる。
東京でも気が付けるようなことばかりだけど、私は、自分に自信が持てないから、SNSの中でしか見えない誰かの生き様に、こうもあっさりと振り回されたりする。
やっぱり、憧れの人とその業界で生きる人と仲間の、リアルの声が必要だったのだ。
私の心の声に気付かせてくれて、引き戻してくれてありがとう、名古屋。