連載エッセイ「弱い自分」第38回「休めない人間2」
今自分はとある地元のイベントにいる。
周りは屋台やらワークショップやら古本市場やらが並んでいる。
でも自分はこのイベントの景色を見て楽しみたいのに楽しめない気持ちでいた。
前回の話でも言ったが、自分は今不安を抱えながら生きている。
毎日楽しく生きようとしているが周りから現実的なことを言われたり、仕事がなく完全に自己満足なことをしたり、お金がどんどん減っていく。
そんな生活を送れば自ずと不安は募っていく。そして息抜きでどこかに行っても頭の中は不安で溢れ返り、ここの底から楽しめなくなっている。
こんな気持ちが毎日続いている。
一体いつからこんな気持ちになってしまったのだろう。自分が心の底から楽しめる場所ってどこなんだろう。
家にいても周辺から聞こえてくる不安や怒号の声で落ち着いて生活できないし、誰かと出会っても現実的でかつネガティブな話しか聞かない。
ましてや1人になっても頭の中で将来のこと、仕事のこと、お金のことと不安になることばかり考えてしまう。
自分には休める場所がどこにもない。
その日の帰り。駅のトイレで用を足した後、鏡で自分の顔を見た。死んだような目をしていた。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?