素粒子ガチャ(バリオンガチャ)を作ってみた話
https://aki-cast.github.io/baryon_gacha2/
上のURLから遊べます。
バリオンって?
「バリオン」って聞いたことありますか?
クォークが3つ集まってできた粒子のことで、陽子とか中性子とかがバリオンです。(クォークとはなんぞやという方は次の項を一旦読んでください).
地上に安定して存在しているのは陽子と中性子くらいですが、加速器とか使って無理やり高エネルギー状態を作ったりすれば、もっといろいろなバリオンができるらしいです。あとは、宇宙で超新星爆発が起きた後にできる中性子星にもいろんなバリオンがあるとかないとか。このガチャは、クォークを3つ集めていろんな「バリオン」を作ろうっていうコンセプトのものです。
不安定なクォークほど出現率が小さくなるようにしてるので、大体「陽子」と「中性子」が出ます。たまに他のバリオンも出て嬉しい気持ちになります。バリオンのレア度は星の数で確認してください。
実は、クォークの出目によってはバリオンが「できない」(標準模型によってバリオンができないとされている組み合わせである)ことや、未発見のバリオンができる(存在は予言されているものの、人類が作成に成功していないバリオンができる)こともあります。お楽しみに。
クォークって?
宇宙や物質の最小の構成要素であると現在考えられているのは「素粒子」です。素粒子には物質を構成する「クォーク」と「レプトン」がそれぞれ6種類ずつ、力を伝える「ゲージ粒子」が4種類、質量を作る「ヒッグス粒子」が1種類あり、合計で17種類あります。
ここで、物質を構成する粒子のうち、強い相互作用をして、核子になるものを「クォーク」、強い相互作用をせず、単独で存在できるものを「レプトン」と呼びます。
クォークは質量ごとに「世代」が決まっており、軽いものから順に、第一世代、第二世代、第三世代と呼ばれます。私たちの身の回りの原子核の中にあるのは基本的に第一世代のクォークからなる核子で、質量の大きなクォークを作るには大きなエネルギーが必要です。質量が大きいクォークほど不安定です。
また、クォークは2種類の電荷をもちます。電子の持つ電荷を-1としたときに+2/3の電荷を持つのがアップクォーク、チャームクォーク、トップクォークで、-1/3の電荷を持つのがダウンクォーク、ストレンジクォーク、ボトムクォークです。
クォークがいくつかくっついてできたものを「ハドロン」、特に、クォークが三つ集まってできたものを「バリオン」と呼びます。
のページがめちゃくちゃわかりやすいのでおすすめです。
バリオンガチャ作成秘話①
実は作った人は工学部の人間で、素粒子とか専門外です。
ですが、この夏休みにKEKで行われた「第17回サマーチャレンジ」に参加して、その講義や演習の内容にとても興味を持ったので、そこで学んだことをベースにこのサイトを作ってみました。
なので、ガチャ結果画面に出てくるコラムはサマチャレの講義内容をかなり色こく反映してます。
バリオンガチャ作成秘話②
実は作った人はhtmlもcssもjsも使い方をよくわかっていません。なんならgithubもよくわかっていません。ところがこのサイトはそれらをいい感じに使って作られています。どういうことでしょう?
そうです。最近流行りの「Chat gpt」にコーディングをさせて作りました。
「htmlでガチャシュミレーターができるwebサイトを作成したいです。コードを書くのを手伝ってください。」というプロンプトからスタートし、およそ10時間くらいあれやこれやと指示を出してシンプルなガチャシミュレーターから徐々に機能を拡張して完成させました。AIってすごい。