春のおやつ
こんばんは。
読むこと、書くこと、食べることが大好きな
ひらさわあけみです。
私は甘いものが大好きです。
毎日食べたいのですが、そういう訳にもいきません。
時々、お気に入りのお菓子を大事に楽しんでいます。
今は、春。
この時期にしか出てこないお菓子は、明るくて優しいものが多い。
たくさんある中で、私が好きなものを2つご紹介しますね。
★蓬まんじゅう★
最初にこの漢字を見たとき、とても素敵だなあと思いました。
草かんむりに、逢うという字だったからです。
何と出逢ったのかは分からないけれど、緑が濃い自然の中で、もの凄く強い結びつきがあったのでしょう。
蓬について調べてみました。
山野に自生する、きく科の多年生殖物。
葉の裏に白く柔らかい毛が密生して、香気がある。
若葉は草もちの材料。
葉裏の毛は、もぐさの原料。
きく科だったとは、知りませんでした。言われてみれば、葉っぱが似ているような気がします。
ポイントは、「香気がある」。
蓬まんじゅうがおいしいのは、香りがいいからです。もちろん、香りがなくても普通のおまんじゅうですから、それなりにおいしい。
でも、蓬の香りがあるからこそ、春の和菓子と言えるでしょう。それに加えて、力強いみどり色が更に演出効果を上げています。
口に入れる前から緑の香りが立ち上り、心持ち固めに仕上げられたそれを噛みしめます。
すると、穏やかな苦みが広がり、あんこの甘さがそれを支えてくれました。
身体がスッキリするような感覚です。
★桜薯蕷★
さくらじょうよ、と読みます。
最初は読みかたが分からなくて、店員さんに教えてもらいました。
薯というのは、さつまいも、さといも、じゃがいも、やまのいもなどの総称とのこと。
お菓子に使うときは、すりおろしたものを入れるそうです。滑らかさを出すためなのでしょう。
通常の薯蕷まんじゅうは白色ですが、春のおまんじゅうは、ピンクではなく、桜色をしています。
柔らかくて、桜の花びらをそのまま溶かしたような薄い色。
春が持つ優しさを表現しているようです。
そうっとつまむと、予想通りの感触にちょっと驚きました。
指を押し返してくる、儚さを伴った弾力。
丁寧に扱おうという気持ちになります。
おまんじゅうの上に載っている桜漬けは、春の象徴。
香りだけでなく、塩気を含んでいますから、味に広がりが出ます。ちょっとしたアクセントが、全体を引きしめてくれました。
色と香りで、春をよりいっそう感じることができます。
唯一の欠点?は、小さいこと。
食いしん坊なので、ものたりない。量が欲しくなってしまう。
ジャンボどら焼き並に大きければいいなあと、思います。