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11人の冒険!
私の通っていた小学校は小規模小学校だったため、同級生女子は11人でした。近所の女王様になりたい子も家来2、3も同級生で、女王様になりたい子より強い子もいました。本当の女王様はNちゃんと言います。あっ、ちなみに私は家来1です(笑)
その本当の女王様Nちゃんがある日
「明日、K小学校までみんなで探検に行こう!」
と提案してきました。明日は学校は休み。朝8時に学校集合!!となりました。
ちょっと私は不安でした。K小学校と言えば山の頂上近くにある学校で、ふもとにある私達は行った事がないところ。学区外だし、遠いし。でも誰もやめようと言わないで、次の日決行!
出発!
歩き始めると、なんだか楽しくなりました。だって11人ですもん。あ〜だこ〜だとおしゃべりしながら、Nちゃんの休憩の指示を守りながら、てくてく、てくてくと。
てくてく、てくてく、てくてく、てくてく、てくてく、てくてく、てくてく。
着きません。目的地に着けません。
次第に不安感が押し寄せてきました。みんな口数が少なくなってきました。そして
あ〜〜〜〜〜〜〜〜ん😫
と泣き出す家来3。もう歩けない!もう帰りたい!と。でも引き返すには遠く、またゴールも見えない。携帯など子どもが持たない時代。どうしたらいいか途方にくれてる
場合じゃない!何とかしなくちゃ!
と思った私とNちゃんは道行く車を止めよう!軽トラック狙いだ!と思い、軽トラックが通るのを祈りました。田舎だから絶対軽トラックは来る!!とNちゃん。私もそう思って道路の先の方を目を凝らしながら見ていたら
来た!
来ました。待望の軽トラックが。Nちゃんが運転手の人に事情を話すと車ならすぐそこだからと言ってくれて、荷台に11人を乗せてくれました。
わ〜〜い!!!
軽トラックの荷台に乗って私達は歓声を上げました。心地よい風を顔いっぱいに受けK小学校に到着!お礼を言ったあと早速お弁当をグランドで食べ、ひとしきり遊んで、さあ帰ろうかとNちゃん。帰りは下り道ばかりだから大丈夫🙆♀️と。
てくてく、てくてく、てくてく、てくてく
嫌な予感がします。
あ〜〜〜〜〜〜ん!
案の定家来3がまた泣き出しました。帰りたいと。
だから帰ってるでしょ!とNちゃん半ギレそこへさっきの軽トラックのおじさんが来ました。
そろそろ帰る頃かな?と思って、と。
神だ!貴方は神だ!この家来3の泣き地獄から救ってくれる神さまだ。
私達は遠慮なくふもとまで乗せてもらい、みんなで深々とお礼を言い、また時間があるからと
お好み焼きを食べて帰りました🤗
元気な懲りない11人。さっきまで不安だったのにね。という何も探せていない小さなバタバタ冒険物語でした。
*もしNちゃんが探検しようと言った事に反対をして行かなかったら
*もし家来3が泣かなかったら
まずNちゃんが探検しようと言った事に反対をしていたら、このような思い出もなかったことになる。探検などではなかった。何も発見もしていないし、ただ歩いていただけ。でも自分達が決め、自分達が何とかしようと思い頑張った、小さな冒険を体験出来た事は何物にも代え難い思い出だ。またNちゃんが同じことを言っても私は一緒にやるだろう。不安だけど(笑)
そして家来3が泣かなかったら、この思い出はもっと薄い記憶となっているだろう。衝撃的な泣き地獄を見て、何とかしようと足掻き、結果素敵な軽トラックのおじさんという救世主まで登場。今の時代では誘拐を疑われそうだが、そこは11人という人数の強みとその当時の地域の繋がりと優しさに溢れていて、そのような心配は全く無かったなぁ。そんな思い出に変えてくれた家来3の泣きにむしろ感謝です。
私にとってこの小さな冒険とは。
探検とか言いながら何も出来なかったようで心の奥底にズッシリと思い出となってある私達の小さな冒険。また11人で集まってK小学校まで歩いてみようかな〜また泣くかな家来3ちゃん。またNちゃんと軽トラックをヒッチハイクしようかな😆
止まってね、軽トラックのおじさん💕
さあ今日も出発です!みなさんもお気をつけて行ってらっしゃいませませ。
そしてまた明日。