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ドゥテルテさんが好きな豆のスープと外交 料理下手の雑メシ@マニラ

フィリピンのドゥテルテ前大統領が先月、6年の任期を終えました。
たくさんの庶民が殺された麻薬戦争を指揮したり、領海問題で中国に刃向かわない姿勢を見せたり、アメリカのオバマ氏や国連総長を「ばか」とののしったりと、国際的にも強烈なイメージを残した人でした。

ポケットに手を入れるのは基本(大統領府公開の動画より)

フィリピンにとって良いリーダーだったのか、悪いリーダーだったのか。

人を引きつける魅力にあふれ、私も彼の演説等を聞くのが好きでしたが、少なくとも、問題をメディアのせいにしたり、人権を軽視したりする風潮が広がり、現政権にも引き継がれそうな点は、彼のマイナスの影響力が大いにあったと思います。

ただフィリピンで聞くと、公立大の学費無料化や、マニラ首都圏の地下鉄工事が進んだことなどもふまえ、評価する人が多い印象を受けます。任期終盤には「ありがとうPRRD(President Rodrigo Roa Duterte) 」と書いたシャツを着た人も見かけました。

就任式の日、マルコスシャツを売る人が着ている

そんな、近年珍しい人気の大統領だっただけに、例えば「ドゥテルテの好物」とググると、ぱっと、いくつかの料理がネットに表示されたりします。

安倍さんも食べた?庶民料理

日本ではあまり、首相の好物が話題になることはないですよね。あ、パンケーキが好きな人がいたかな…。

先日、安倍晋三元首相が亡くなった際、ドゥテルテ氏はフェイスブックで「彼は私が大統領に選ばれた後、最初にフィリピンに来た海外首脳だっただけでなく、唯一私のダバオの自宅を訪ねた首脳だった。いつも身近に感じていた」と、お悔やみのコメントを発表しました。

2017年にダバオを訪ねた安倍元首相とドゥテルテ氏

私は個人的には、政治家としての安倍さんは好きではなかったし、身近に取材をしたこともないのですが、海外のこうした反応を見ると、外国の要人を引きつける何がしかがあったのだろうな、と考えます。

安倍氏は2017年にフィリピン南部ダバオを訪問した際、ドゥテルテ氏の自宅で朝食をとっています。

私はダバオで取材したのですが、当時、発表された朝食メニューにあったのが、ドゥテルテ氏の好物という「豆のスープ」でした。

ま、まめのスープ?

と正直思いました。国のトップがブレックファーストミーティングをするには、ずいぶんとローカルで、ある意味質素なものだったからです。

蚊帳のある寝室で(ドゥテルテ氏のFBより)

この時は、いつも「寝るときは蚊帳を使っている」というドゥテルテ氏の寝室で撮った写真も公開されました。ドゥテルテ氏にとっては、「質素で庶民的な大統領」をアピールする意味もあったのかも。

ちなみに、ドゥテルテ氏の自宅に招かれたら、内部は豪華なマンションで、美しい器で紅茶をいただきながら、「これが正体か!」と心で叫んだ、という夢を見たことがあります。夢ですけど。

さて、その庶民的な豆のスープ、私も大好きです。
モンゴのスープとあるので、フィリピンの緑豆を使ったものだと思います。何度かこちらでネットのレシピなどを見ながら、自己流でつくってみました。

豆のスープのつくりかた:

1.モンゴ豆を買ってきて水で洗います。水に浸しておいたりしなくて大丈夫です。

うー、モンゴ

2.モンゴ豆2カップなら6カップぐらいの水で煮る。40-50分ぐらいかかります。

ごめん、強火のまま忘れてた

3.セロリやニンニク、タマネギ、トマトなどの野菜をいためます。私はロンガニサ(イロコスのソーセージ)のミンチ肉も炒めて使いました。

冷蔵庫を一掃

4.炒めたものと豆を混ぜて塩やスープストックで味付けします。

もちょっと煮た方がいいね

おわり。

はい、雑ですね。ちょっと水が多すぎちゃった。

豆が煮える前にトマトを加えてしまうと、煮えるのが遅くなってしまうそうです。最後にココナッツミルクを加えるバージョンもつくりましたが、こちらもまろやかでおいしいです。

スープというよりおかずというか、あまり水っぽくしないで食べます。こちらは別の日につくったとき。フィリピンの黒米とともに。

うまうま。こっちのほうが上手かな

正統なつくり方を教えろや!
というかたのために一例を貼っておきます。ドゥテルテさんに「私が好きなのはこんなんじゃない」と言われてもいけないので……。いろんな材料やつくり方があるみたいです。応用応用。

ドゥテルテ氏というかドゥテルテ家の好物といえば、有名なお店がダバオ市にあるSanas Original kabawanです。水牛の肉を乾燥したものや、ブラロというテールスープがとってもおいしい店です。
書いた記事がウェブから消滅し、ご紹介できませんが(泣)。店内はドゥテルテ家の昔からの写真だらけで、ちょっと面白いお店ですよ。

数年前に訪ねた店の外観


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