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小学校の体育授業「体つくり、ほぐしの運動」で子供の姿勢改善を!

小学校の新しい体育の授業として「体つくりの運動」と「体ほぐしの運動」という授業が平成10年から低学年の体育の授業に加えられた。

私の小学校時代(昭和の頃)にはなかった授業で、とても楽しそうなので羨ましい限りである。

この「体つくり、ほぐしの運動」の授業は小学生の体力づくりや、良い姿勢づくりにとても良いと思われる内容だ。

そこで、この記事では、新しい体育の授業「体つくり、ほぐしの運動」とはどんな授業かについて解説し、さらに、この運動が小学生の姿勢改善や心理面に与える効果についての研究を踏まえて考察する。

「体つくり、ほぐしの運動」とは?

「体つくり、ほぐしの運動」とは一体どんな運動なのか?
文部科学省のサイトに載っている内容からすると

「体ほぐしの運動は,体を動かす楽しさや心地よさを味わうことにより,自分や仲間の体の状態に気付 き,体の調子を整えたり,仲間と交流したりする運動です…」
とあり、具体的には
(ア)体のバランスをとる運動遊び
  (例)片足でバランスを取る片足ケンケン
(イ)体を移動する運動遊び
  (例)鬼ごっこ、
(ウ)用具を操作する運動遊び
  (例)縄跳び、たけうま、フラフープ遊び、ボール遊び
(エ)力試しの運動遊び
  (例)おしくらまんじゅう、すもう
とあり、友達と楽しめる伝承遊びのようなものが多い。

このように、片足でバランスをとったり、遊びながら走り回ったり、縄跳びなど道具を使って体を動かすという昔ながらの遊びを用いた運動は、子どもの体力づくり、体幹づくりにとても役に立つ。

なぜなら、子どもは、大人と違って、多種多様な体の動かし方をすることで、体幹が鍛えられ、運動神経も磨くことができるからだ。

大人がやるような筋力トレーニング(腹筋や背筋など)は、筋力の発達していない低学年には向かないので、このような遊び感覚で体を動かすことが、子どもの体づくりに効果がある。

また、8歳までに様々な運動(伝承遊びのような)をしておくと、運動能力が高まるということが言われているため、将来アスリートを目指すなら、体を動かす遊びをたくさんしておいた方が有利なのだ。

「体つくり」の運動が姿勢改善に良いわけ

 遊びながら体を動かすことが、なぜ子どもの姿勢を良くするのか?と疑問に思うかもしれない。
でも、このような遊びの中で、自然と体が強くなっていくのだ。
例えば、鬼ごっこで、早く走ったり、片足ケンケンなどで、片足でバランスを取ったり、おしくらまんじゅうなどをして、腰やお腹に力を入れることで、体幹部が強くなる。

体幹部(腹筋や背筋)が強くなれば、お腹と背中で背骨をまっすぐに支えられるので、良い姿勢が身につくやすくなる。

付け加えるなら、良い姿勢を習慣づけるためには、体つくりの運動に加えて、姿勢を身につける運動を入れてあげるといいかもしれない。
それは、姿勢良くお辞儀をすることや座っている時の姿勢を気をつけるようにするだけでも、良い姿勢は身につくし、
頭の上に本を載せて歩くなどの遊びを入れてもいいかもしれない。

良い姿勢というのは、そこまでして身につけておいた方がいいのである。
それは、次のような調査研究からもいうことができる。

良い姿勢が子どもの健康や人格にも影響

平成25年に都内の小学生を対象に行われた研究「子供の体幹を鍛える研究―正しい姿勢のもたらす教育的検証ー」で、分かったことだが、
姿勢が良くなると、子どもたちの身体活動が増え、健康的になり、さらに、心理的な面で言えば、忍耐力がつき、積極的に自信を持って(自己肯定感が増す)行動できるようになることがわかっている。

「子供の体幹を鍛える研究―正しい姿勢のもたらす教育的検証ー」リンクhttps://www.kyoiku-kensyu.metro.tokyo.lg.jp/09seika/reports/files/bulletin/h25/h25_08.pdf

まとめ

このように、小学校の新しい体育の授業「体つくり、体ほぐしの運動」は子どもたちの姿勢を良くするのに役立つ授業と期待できそうだ。
考えてみれば、昔は外遊びをすることができたので、このようなことを体育の授業でしなくてもよかったのかもしれない。
このような授業で、子どもたちが体を動かすことを楽しみ、大人になっても運動を楽しめるようになるのが一番望ましいのだろうと思った。

自身のブログで「子どもの姿勢を良くする家庭でできる体幹トレーニング」を書いているので、参考までに

また、子ども向けの体幹トレーニングとダンスをまとめた冊子を無料で配布しています。

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