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準備運動をしない体育やダンスの授業の危険性!

以前、中学校のダンス部の外部指導員をしていた時に、遅れて部活動に参加してきた子が、ウォーミングアップをせずにいきなりダンスを始ようとしたことがありました。
私は「〇〇さん。ダンスを始める前に、軽く体を動かして準備運動してからにしてね!」
と注意しました。いつも部活動が始まる前にやるようにウォーミングアップするかと思ったら、
その子は、
「今走ってきて、体動かしているのでやらなくていいですか?」
と聞いてきました。
でも実はそれは、怪我につながる危険な行為なのです。

準備運動は本格的に体を動かす前に体をほぐす運動として、体育やダンス、競技などをやる前の準備として、怪我の予防や体を動きやすくするために必要な運動です。

ここでは、ダンスや体育のクラスを始める時になぜ準備運動が必要なのかを、実際に起こった例を挙げてお話しします。

そして、準備運動はどんなことをすればいいか簡単に説明します。

体育、ダンスの授業でやる準備運動の必要性とは?

前にお話ししたように、準備運動とは、本格的に体を動かす前の軽い運動のことです。

と言うことは、本格的に体を動かすために使う体の部分をしっかり動かしてほぐしておかないといけません。

例えば、ダンスで床に手をついく動きがあるときは、手首を回したり、手首のストレッチが必要になります。

床に手をつく動き

以前、小学生のダンスのワークショップに遅れてきた子が、この手首の準備運動なしに、いきなり床に手をつく動きを練習していて、「手首が痛くなった!」と手首を痛めてしまったことがあります。

そのほかに、これはダンスのクラスではありませんが、体育のクラスで、マット運動の練習をしていた時に、遅刻してきた子が、首を回すなど準備運動を十分にやっていなかったため、前転や後転の練習をしていて「首が痛い!」と言って首を痛めてしまったことがあります。

首と頭をマットについて前転をする子ども

どちらの例も、子供は、急いで走ってきているので、体はあったまっている状態です。

準備運動は、「体があったまっていればいいんでしょう?」と考えていたさっきのダンス部の子の勘違いがここにあります。

体にとって良い準備運動とは?

準備運動をする際には以下の3つ点を考慮する必要があります。

1、徐々に体温を上げ、筋肉や関節を動きやすくする運動をする。
例:軽いジョギングや、腕を前後に振るバウンスの運動など
*急に走ったりしない。いきなりストレッチするのもNG!

2、身体の心肺機能、神経機能の働きを良くするために、呼吸を伴う全身運動をする。

3、準備運動の後に行うダンスや運動のテクニックなどに適した運動を行う。
*例えば、手を床につくなどの運動の時は、手首の回旋を準備運動に行ったり、首回りに体重をかけるマット運動の場合は、首の回旋運動を行うなど。

前に例に挙げた、手首を痛めた子どもや首を痛めた子どもは、本格的に練習する運動(マット運動)やテクニック(床に手をついて踊るダンステクニック)に適した運動をしっかりやっていなかったために、体に痛みを起こしてしまったわけです。

つまり、「走ってきたから体があったまっているからいいでしょ?」というわけではないのです。
準備運動には、体を温めるだけでなく、本格的に行う運動に必要な体の部分をほぐしておかないと、思わぬ体の痛みを引き起こしてしまいます。

まとめ

私が大学のダンス学科で、ダンス教育について学んでいたときに、教員が「準備運動とクールダウンだけは必ずダンスのクラスで行うこと!」というのを、うるさいほど強調していましたが、

実際に、そのような実例を目にしてしまうと、準備運動とクールダウンの重要性を身に染みて感じてしまいます。

今回は、準備運動の重要性を実例をあげて、準備運動するときのポイントを3つお話ししました。

下に、自身のブログで、準備運動について書いていますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。


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