見出し画像

カメラの設定値はどうやって決まるのか? ー 設定するのではなく、自然に決まるものー

この記事は現代のミラーレスカメラのことを書いています。フイルムカメラなどには該当しませんのでご注意ください。

カメラの設定を決めるとき、あなたは 「シャッタースピードは1/250にしよう」「F値はF2.8にしよう」「ISOは400がいいかな」 というように、具体的な数値を意識して設定していますか?
実は、多くの熟練したカメラマンは 「設定値」そのものを意識しているわけではない のです。

では、どうやって決めているのか?
それは、ファインダーを覗いたときの「見え方」 を基準にしているのです。


設定値ではなく、イメージから決まる

撮影中、設定を細かく考えるよりも、まず 「どういう写真にしたいか?」 が先にきます。
その理想のイメージに近づけるために、自然と設定値が決まっていくのです。

たとえば、ファインダーを覗いたときにこんなことを考えます。

被写界深度はどれくらいがいい? → 「もう少し背景をぼかしたほうがいいな」 → F値を開ける(小さい値に)
動きを止めるか、流すか? → 「被写体がブレてるから止めよう」 → シャッタースピードを速くする
明るさは適正か? → 「ちょっと暗いな」 → ISOを上げる

こうして、「数値を設定する」ではなく、「見えた状態に合わせて変えていく」 という流れになります。


具体的な流れを考えてみる

例1:ポートレート撮影

📸 シチュエーション:屋外で人物を撮る。背景をしっかりぼかして被写体を浮かせたい。
🔍 考え方
✅ 背景をボカしたい → F値を開く(F1.8やF2.8)
✅ 手ブレや被写体ブレを防ぎたい → シャッタースピードは最低1/125秒以上
✅ 明るさが足りない → ISOを少し上げる(100→400など)

例2:スポーツ撮影

📸 シチュエーション:走っている選手を撮る。ブレずに止めたい。
🔍 考え方
✅ 動きを止めたい → シャッタースピードを速く(1/1000秒以上)
✅ 適正な露出を保つ → F値を少し開ける or ISOを上げる

例3:夜景撮影

📸 シチュエーション:街の夜景を撮る。ノイズを抑えて、クリアな画を作りたい。
🔍 考え方
✅ ISOを上げるとノイズが増える → ISOは低め(100〜400)
✅ しっかり光を取り込む → F値を少し絞る(F8〜F11)
✅ 手ブレを防ぐために → 三脚を使い、シャッタースピードを長めにする


設定値は「勝手に決まっていく」

こうしてみると、最初に数値を決めているのではなく、 「見えた状態から、どこを調整すべきかを考えて決まる」 ことがわかります。

「シャッタースピード1/250、F4、ISO400にしよう!」と決めるのではなく、
「こう見えたから、こうしたほうがいいな」 という直感的な流れで決まるのです。

つまり、設定を覚えるのではなく、
ファインダーを見て、何が足りないかを感じ取る
それを補うために、必要な項目を調整する

これを繰り返していくと、数値ではなく イメージから自然と設定が決まる ようになります。


まとめ

📷 カメラの設定値は、最初から決めるものではない!
📷 ファインダーを見て、イメージに合わせて勝手に決まる!
📷 「数値を覚える」のではなく、「どう見えるか」で調整する!

撮影するときは、数値に縛られるのではなく、 「どう写るか?」 を意識してみてください。
そうすれば、カメラの設定は いつの間にか、自然と決まっていく ものです。

(この記事には、アフィリエイトリンクを含みます。)

いいなと思ったら応援しよう!