【雑記】バカについて
児童発達支援・放課後デイサービスの事業所で働いている。
うちの事業所に通ってくる子(未就学児)がある日
「ママのバカー!!!」
って叫び、
もちろんママに怒られていて
その子はその場では不服そうだったけれど
きっとそういう経験を何度もして
子どもはだんだん目の前の相手には
バカ
と言わなくなっていく。
でも
それとは別に
自分のことをバカだと蔑む人は
学生になっても
大人になっても
一定数存在する。
前者は大人たちからめちゃくちゃ怒られるのに
後者はそうでもないことが多い。
そのことについて、考えてみる。
子どもたちがバカと言うこと
まず
【馬鹿】とは
①頭の悪いことをあなどっていうことば。
②くだらないこと。りくつにあわないようす。
③役に立たなくなるようす。
④程度が並外れているようす。
(小学館 オールカラー例解学習 国語辞典 第十二版 金田一京助編 より)
おー。なるほど。
③とか④とかは、言われてみれば!という感じ。
さて、小さい子どもたちがバカー!!!って叫んで、大人に怒られるのは
どの意味のときだ⁉︎と考えると
案外、どの意味でもない。
え!①じゃないの?と思いそうなところだけど
バカー!!!って感情のままに叫んでるときは
ただ、
自分の持ってる言葉の中で
最大級にヒドイ言葉を使ってみた
ってだけだと思う。
(①の意味でバカと使うようになるのは多分もう少し先の話。)
つまり
バカというヒドイ言葉を使わないとやってられないほど、嫌な思いをした
ということ。
(あくまでその子にとって、だけど。
全然筋が通ってない憤りであること多々。笑)
だけどそこに対して
「バカって言ったらダメ!!!!!」
っていう指導が入ることがとてもとても多い気がして
もちろんそれで子どもが納得するはずもなく
大人も子どもも嫌な気持ちで終わることが、多い。
我が家にはつい最近まで
腹が立ったら噛みついていた子(次男)がいることもあり
噛んだり叩いたりせずに言葉で済ませたことを、
ひとまずOKにしようと決めて
「バカって言うほど嫌やってんな。」
「でもうちにバカはいません。」
と伝えることにしていた。
困った次男は
「バキ!」とか
「バク!」とか
謎の言葉を発していたけれど笑
それはそれで次男の解決法だと思って放っておくことにした。
今、次男は全くとは言わないけれど
バカと言う頻度は結構減っている気がする。
バカって言うなんて信じられない!絶対ダメ!!!
って思っている大人は多い気がするけれど
ただただ、バカと言いたいほど嫌な気持ちだった、というだけで
バカ以外のヒドイ言葉を持ち合わせていなかっただけなので
そこをわかってあげて、
言われた相手はとても悲しいことを伝えつつ
バカではない言葉を教えてあげたら
少しずつバカを言う頻度は減っていく。と思うようになった。
我が子がもっとお上品だったら
気づくことがなかったかもしれない。
大人がバカと言うこと
◇大人が子どもにバカと言うこと
お前はバカか⁉︎と言いたくなることは山のようにあるけれど。
極力言わない。
夫との会話の中でもできるだけ減らしたい。
以上。
◇大人が冗談や自虐でバカと言うこと
見過ごされがちなのが多分ここ。
で、多分本当はここが一番厄介で
一番やめないといけないところだと思う。
私は本当に
「我が家にバカはいない」と思っているし
うちの事業所に通ってくる子にも、もちろんバカはいないし
じゃあどういう人をバカと思うのか⁉︎は
ここでは掘り下げないけれど
間違いなく言えることは
一生懸命生きている人はバカではない。
ということ。
自分のことをバカ、と言った瞬間に
もうそこから成長も後退も、右にも左にも
どこにも行けないような気がして。
意味のある踏ん張り、足踏みならいいのだけど
バカであることを言い訳にして
どこにも踏み出そうとしていないような
そういう姿勢こそが
子どもにとっても、自分にとっても良くないような気がする。
何というか、
自分の価値をわざわざ下げにいっているような
そんな印象がある。
そういうことを、大人がまず、やめようよ、と思う。
もしくは、現時点ではそうだ(自分のことバカだと思ってる)けど、この先は違うかもしれないよ?っていうものであってほしい。
可能性だとか成長だとかそういう言葉を使うと
一気に綺麗事感が増して、ちょっと言いたいことがズレる感があるけど
でもやっぱり
わざわざ「バカ」という位置に自分を据え置いて
そこから変わらないって断定することはない!
と強く思うし
そんな
ちょっとしたプライドを
大人がみんな持っていればいいなと思う◎
おわり。