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「お客様」と「お客さま」、どちらを使うべき?

こんにちは、共創CS推進者あかつきんぐです。
今回はお客さまの呼称について、貴方や会社の意思決定の参考にしていただけたら嬉しいです。「お客様」でも何も違和感や失礼はないのですが、私自身は「お客さま」を推奨しています。もちろんビジネス文書として好ましくない場面はありますので、「お客様」を使う場合もありますが、基本的には「お客さま」をあえて使いたい理由について、それぞれの由来や歴史背景、印象も添えながら書いています。
※筆者調べなので細かい部分に指摘はあるかもしれませんがご容赦いただけますと幸いです。

1. 「様」:格式高く、形式的な敬称

  • 由来と歴史
    「様」は、平安時代には「よう(様子)」を意味し、鎌倉時代以降に敬称として定着しました。江戸時代には武士や公家、身分の高い人に対する敬称として用いられ、書状や公式文書などでは「〇〇様」が一般的なようです。

  • 現代での使用
    現在でもビジネス文書や正式な場面で「様」を使用し、企業のメールや案内状、請求書などでは必ずといって表記されていますね。

  • 印象
    「お客様」「取引先様」など、一定の距離感と礼儀を保ちつつ、格式を重んじる表現です。公的・正式な響きを持つため、企業や団体が広く不特定多数の顧客を対象にする場合に適しています。

2. 「さま」:親しみを込めた敬称

  • 由来と歴史
    ひらがなの「さま」は、古くは和歌や日常の会話の中で使われることが多く、江戸時代の商人文化では「お客様」を「おきゃくさま」と表記することで、より親しみやすい印象を与えていたようです。

  • 現代での使用
    近年、接客業やサービス業の現場では「お客様」よりも「お客さま」という表記が増えています。たとえば、百貨店やホテル業界では、親しみと敬意を両立させるために、あえて「お客さま」を使用することがあります。

  • 印象
    柔らかく、温かみのある印象を与えます。特に、個別の顧客に寄り添うホスピタリティが求められる場面では「お客さま」と表記することで、より丁寧な対応のニュアンスが伝わります。

3. どちらが個別のお客様を大事にしているか?

  • 「様」は格式を重視し、フォーマルな印象を与えるが、画一的になりがち

  • 「さま」は親しみやすく、個別のお客様に寄り添うニュアンスが強い

結論として、個別のお客様を大事にしている印象を与えたい場合は「お客さま」のほうが適しているといえます。これは、企業が単なる顧客ではなく「あなたを大切に思っています」と伝えたい場合に有効です。

いかがでしょうか?お客さまとの向き合い方について、定期的に向き合ってみるのも原点回帰となるので検討してみてください。


おまけ. 記事作成の背景

私は10年くらい前はこの呼び方に圧倒的なこだわりを持っていました。しかしながら、スタートアップに勤める中でよりお客さまと近しい関係性を築く場面が増えてきた私はいつしか「お客さん」と社内で呼ぶことも増えてきました。10年前はコールセンターに所属していましたが、当時のセンター長が「お客さん」と呼ぶことに嫌悪感すら覚えていたのに勝手なものですね。

コミュニティにおいてなど公式「さん呼びルール」を取り入れることはありますが、そのルール外の場面では「さま」呼びを徹底すべきだったか、など内省しています。関係性を築く上、または関係性を築くためにあえて「さん」呼びでもよいのではないか、と思う部分はありますので私の中でまだ明確な答えはでていないのかもしれません。

悩む背景としては、私がお客さまの立場になることもあるわけで、その際に商談相手(発注先)が誠実であれば下手に立ち、誠実な対応を心掛けるようにしています。距離感を近づけ仲間やパートナーとしてお手伝いして欲しいので早急に相手にも「よろしければ、様はお互いに不要でさん呼びにしてもよろしいでしょうか?」と合意を取っています。
神は細部に宿りますが、今回のテーマの本質は大事なことは呼称の先にある「ものごとを前に進める関係性づくり」ではないかと思います。
この目的が叶えば会社の方針次第であり、その方針を合意形成はかることで組織のアイデンティティを確立していくことに寄与するはずです。

おまけが長くなってしまいましたが、今回の件を振り返るきっかけになったかじさんの記事をご紹介します。かじさん、きっかけを与えていただきありがとうございました。


共創CS推進者:あかつきんぐ
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あかつきんぐ(牛見 暁)
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