多様な個性をマネジメントするには「共通言語」が必要? #理想のマネジャーってなんだ
先日、Twitterのハッシュタグ「 #理想のマネジャーってなんだ 」を検索していると、こんなツイートを見かけた。
「150人の学生組織を熱狂させるには共通言語が必須だと思った」。
この言葉に、私はものすごく共感した。いつも社長の青野さんや副社長の山田さんが言っていることと同じだなあ、と思ったのだ。
サイボウズでは、コミュニケーションや議論を円滑にするための共通言語がいくつかある。そして、その共通言語があるからこそ、多様な個性(働き方や生き方)が尊重されるチームが生まれている、と思っている。
共通言語があることで、チームに一貫性が生まれているのではないか。共通言語は、「バラバラの個性があるチームをまとめるための魔法の言葉」なのではないか──?
そう感じたので、サイボウズの共通言語をいくつかご紹介したいと思う。
①「質問責任」と「説明責任」
まずひとつめは、「質問責任」と「説明責任」。これは、モヤモヤしたことがあれば我慢するのではなくちゃんと質問する責任が全員にあり、質問された側はそれに対してちゃんと説明する責任がある、という考え方。
「説明する側」だけに責任があるのではなく、「質問する側」にも責任があるとすることで、モヤモヤをぶつけやすい風土が生まれていると感じる。
②「コンセプト(誰に何を伝えたいのか)」
2つめは、「コンセプト」。コンセプトとは、「誰に何を伝えたいのか」。サイボウズでは、営業部でもマーケティング部でも人事部でも、とにかく何の企画においても「コンセプト」を大事にする。
「●●がしたいんです」「その企画のコンセプトは何?」というコミュニケーションが、社内では本当にたくさん見受けられる。誰に、何を伝えたいか。記事をつくるときも、イベントをするときも、新規プロジェクトをするときも、本当に大事なことだと思う。
③「事実」と「解釈」
3つめは「事実」と「解釈」。物事には事実と解釈がある。たとえば室温が24℃だったとき、それを「暑い」と思う人もいれば「寒い」と思う人もいる。このように、人によって解釈は異なり、その解釈の違いがコミュニケーションの齟齬を生んでしまう。それに比べて、「室温が24℃」というものは「事実」であり、認識にズレが起きづらい。
だからサイボウズでは、「解釈ではなく事実でコミュニケーションしよう」と言われている。これは、価値観がまったく異なるメンバーが話し合うときにとても大事な視点だと感じる。
④「理想」と「現実」
サイボウズでは、「問題」を「理想と現実のギャップ」だと定義している。だから「●●について問題が発生しました!」というときには、必ず「理想と現実は何?」というコミュニケーションが起きる。
ときには、その「理想」の立て方が間違っているだけで、実は「問題」ではないことも。正しい「理想」と「現実」を共有することが、チームの問題を解決するための秘訣だ。
⑤問題解決メソッド
上記の③と④を組み合わせて、サイボウズでは問題を解決するための「問題解決メソッド」というフレームワークがある。(詳しくは下記の記事)
このように、チームに「共通言語」があることは、チームをマネジメントする上でも大きな役割を果たしているのではないかな、と思っている。もし共通言語がなかったら……想像しただけでも、「仕事しづらいなあ」と思ってしまった。
みなさんの会社には、どんな「共通言語」がありますか?
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