【麒麟がくるレビュー・2軍】その24 「将軍の器」割っちゃいました
これは、82歳の生粋の日本人のじーちゃんと、先日ついに本当の12歳になった日本人とスペイン人ハーフのエルが言いたいこと言って、私がまとめるという『麒麟がくる』レビューもどきです。今回はじーちゃんお休み。
だけど、亡霊みたいに出てくるよ、悪いね。
■他のレビューでは・・・
「麒麟がくる」第24話について、特に話題となったのは将軍義輝の最期と直前の戦闘シーンだ。
巷では将軍義輝の最期は
「涙無しでは見られない」
「美しい」
「素晴らしい演技」
など評判がいい。
え? お前は他のレビューとか感想とか見て自分のレビュー書いてんの? と言われれば「その通り」です。
だって、気になるじゃん。
同意見だったら嬉しいもん。
コピーしてるわけじゃないけど、同じ意見だったらそりゃ同じ事書くわ。
それが後出しジャンケンの2軍レビューの有利な点です。
同時に、批判も読んだ。
「義輝の最期のシーン短かすぎ!」
「タイトル出る前に全て終わった・・・」
「切られたのに血が出てない」
など。
同意見です。
はい、というわけで、今回のレビューは終わりにするか。
んなわけないじゃん。
■誰も将軍を助けないね。
エルは義輝の最期のシーンに大喜び。
「強かった。一人ずつ戦っていたら勝っていたのに」
「最初に刀を抜いたとこ、すごいカッコ良かった」
かなり美化されたと考えられる義輝の最期は、3方から同時に障子を立てて迫られ、上から見たら正三角形に囲まれた形で障子ごと突かれて死んだ。
演出が「美しい死」「将軍の孤独な死」を描こうとしたのはわかるけど。
「でも血が出てない。口にちょっとだけだよ」
と気づくエル。
将軍はスパゲティ・ナポリタンもオムライスも食べてないのに。
エルの食後口についたケチャップ並にしか血がついてなかったね。
さらにエルは、こう言った。
「誰も将軍を助けないんだね」
ほんまに。
孤独な将軍の死であった。
そんでもって、タイトルコール前に義輝の死闘が終わってしまった。
テーマ音楽を聴きながら
「残りの40分くらい、我々は何を観ればいいのか」
とぼんやり考えるエルと私であった。
義輝ロス。
■じーちゃん! やっぱ、かぶってたよ!
エルの覚慶(のちの将軍足利義昭)に対するジャッジは、明智光秀と同じだ。
「いい人かもしれないけど、将軍はダメだと思う」
「将軍は刀くらい使えるようにならないとダメだよ」
さらに
「覚慶は殺された将軍(義輝)の弟に見えない。年上に見えるね」
とも。私も全く同感だ。
「死ぬのが怖い」とか言い、あの義輝の弟だと言い張る覚慶にまだ将軍らしさを見いだせない我々は、何度もアップになる彼の顔をぼんやり眺める。
すると、ある偉大なお方の言葉が降臨した。
「道三は被っておる!」by じーちゃん
そうか。もしかして、この坊主頭の坊主(覚慶のことですけど)だって・・・!
我々は食い入るようにして覚慶アップの画面を見つめ、いつにない熱心さで巻き戻しを繰り返した(我々、NHKの番組提供サイトで観てますんで)。
「側頭部のそこはかとない膨らみ方、わかる、エル?」
「シワがこんなところにある」
「確かじーちゃん、耳の後ろを見たらわかるって・・・」
「そうだね! 耳の後ろにも変なシワがあるよね」
我々は確信した。
「覚慶もかぶっておる」
■おわりに
すでにここまでで1300文字以上使っておきながら、我々のレビューをまとめると、驚くことに(知ってるけど)たったの2点に絞られることがわかった。
つまり、
「将軍義輝は、口元にケチャップみたいな血を付けてカッコよく死にました」
「じーちゃんのおかげで、坊さんの覚慶がハゲのヅラをかぶってたことがわかってよかったです」
ということ。
今回、
・光秀の演技がなんかわざとらしいこと
・近衛前久の烏帽子がプラスチック製のように見えたこと
・松永久秀んちで光秀が発砲したのに、誰もその場に駆けつけなかったこと
についてはもう言及しましぇん。
2点について深く考察・追求しすぎたために、他のポイントについて断念せざるを得なかったのだ。はははは。
また来週。