つれづれ雑記 *訳あり品についての話
「訳あり商品につき、お買い得です」
最近、いや、少し前からか、広告に書かれたこの文言をよく見る。
訳あり、とはどういうことを指すのか。
味や品質、鮮度には問題がないが、このまま正規の価格で販売するには、何らかの問題、瑕疵がある、ということなのだろう。
例えば、数の子が折れているとか、明太子の場合は皮が破れているとか。
あるいは、カニの脚が欠けているとか。
桜桃のサイズが不揃いであるとか。
見栄えが気になる贈答品の場合には形がきれいじゃなかったり、揃ってなかったりすると商品価値が下がるというのは、確かに理解できる。
それを逆手に取って、これは訳ありで残念だけど高く売れないんです、お安くしときますよ、買ってもらえませんか、と売るのは、売り手にも買い手にもお得だし、なかなか上手いやり方だなぁと思っていた。
しかしながら、最近、少しばかり訳あり品が多過ぎないだろうか。
皮切れによる訳あり明太子1キロ、〇〇円。
今ならキャンペーン中につき、2キロでもお値段そのまま、しかも、さらにもう500グラムプレゼント。
まさかの半額以下。
もし、タラが聞いたら、さぞや嘆くのではないか。
最近、よく行く近所のスーパーで「訳ありどら焼き」と書かれたどら焼きが売られている。
8個くらいのどら焼きが個包装でなく、まとめてパックされている。お店などでパックしたのではなく、工場できっちり包装されて出荷されたものだ。
何が訳ありなのか、と見てみるが、特に何も見当たらない。素人にはわからない何か、気泡とかズレとかあるのかもしれない。
ただ、そのどら焼きがスーパーに行くたび必ず棚に大量に並んでいる。
工場の製造工程で、そんなにたくさんの訳あり製品が出るものなのか、ちょっと疑問に感じてしまう。
そんなにたくさん問題のある製品が出るのなら、製造工程を見直すか、それとも、むしろそれをデフォルトとしたほうがよいのではないか、と思ったりもしてしまうのだが、どうだろうか。
訳ありと言えば、以前、そのスーパーで、
「訳あり子持ちシシャモ(オス)」と書かれたシールの貼られたパックが売られていたことがあった。
いったい、このオスのシシャモに何が起こったのか、どんな訳が、どんなドラマがあるのか、気になって仕方がなかった。
*追記
このシシャモの話は以前中村テッセンさんのこの記事のコメント欄でも書かせていただきました。
テッセンさんの記事はどれもとても面白くて、いつも楽しませていただいています。
テッセンさん、いつもありがとうございます。