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息をするように本を読む 2年目、3年目

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本を読むことは私には生活の一部です。 感想文も2年を過ぎ、3年目に入りました。 よかったら読んでみてください。
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#読書好き

息をするように本を読む54 〜坂木司「青空の卵」他2冊〜

 坂木司氏の作品は「和菓子のアン」シリーズのほうがより知られているかもしれない。  この…

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息をするように本を読む56 〜武者小路実篤「友情」〜

 これを読んでいただいている方の中で、短冊や色紙に野菜や果物の水彩絵と一緒に、いかにも味…

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息をするように本を読む57 〜井上靖「楼蘭」〜

 井上靖氏の西域小説については、以前「敦煌」の感想文を書いたことがある。  「敦煌」では…

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息をするように本を読む58 〜中山七里「贖罪の奏鳴曲(ソナタ)」他3作〜

 この本を紹介していいものかどうか、ずいぶん迷った。  ある経験をしたことがある人たち、…

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息をするように本を読む59〜チェーホフ「悪戯(たわむれ)」〜

 この短編を知ったのは、あるラジオ番組がきっかけだった。  俳優の中嶋朋子さんが、毎回ゲ…

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息をするように本を読む60 〜高木徹「戦争広告代理店」〜

 「PR」という言葉がある。  public relationsの略だ。  よく耳にする言葉だが、日本にはぴ…

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息をするように本を読む61 〜ディーリア・オーウェンズ「ザリガニの鳴くところ」

 大学生のときからの友人がいる。  しばらく会っていないが、たまにLINEで近況報告を交換したり、お互いが読んだ本の話をする。    その友人から「ザリガニの鳴くところ」という本を勧められた。  アメリカで2019年度小説部門のベストセラー。  著者のディーリア・オーエンズはアメリカの動物学者で小説家。幾つか動物行動学にまつわるノンフィクションを発表しているが、小説は本作が初作だ。  新聞の書評で見かけて気にはなっていたのだけれど、単行本だしなあと思っていた。  友人に

息をするように本を読む62 〜米澤穂信「さよなら妖精」〜

 かつてバルカン半島の北部にユーゴスラビアという国があった。  6つの共和国から成る連邦…

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息をするように本を読む63 〜和田竜「忍びの国」〜

   和田竜さんは、寡作の作家さんである。  作家歴は長いのだが、長編は4作しかない。  …

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息をするように本を読む64 〜山本周五郎「泥棒と若殿」〜

 私は落語が好きだ。  ただ、そんなにいろいろと詳しいわけではないので、ファン、というの…

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息をするように本を読む65 〜木内一裕「藁の盾」〜

 10億円。  あまりに金額が大き過ぎて、どれほどの価値があるものなのか、もはや私には図り…

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息をするように本を読む66 〜東野圭吾「天空の蜂」〜

 この小説は1995年に刊行され、1998年に文庫化された。  東野圭吾氏が着想から5年をかけて執…

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息をするように本を読む67 〜柳広司「ジョーカー・ゲーム」他3冊〜

 この物語は表記の「ジョーカー・ゲーム」を筆頭に4冊からなるシリーズ物で、スパイを題材に…

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息をするように本を読む68 〜佐藤さとる「おばあさんの飛行機」〜

 佐藤さとるさんの作品。 「誰も知らない小さな国」やコロボックルシリーズが有名だろうか。  読んだことがなくても、あの独特の可愛らしい村上勉さんの表紙や挿絵を目に留めたことがある方々はたくさんおられるのでは、と思う。    先日、新聞の記事で佐藤さとるさんの作品のひとつ「おばあさんの飛行機」が紹介されていて、とても懐かしくなった。  私が最初に読んだ佐藤さんの作品はこの「おばあさんの飛行機」だった。  小学生の頃、某国営放送の教育テレビで「おはなしのくに」という番組が放送