制服バンクを利用して、使わなくなった学生服を、リユースで希望する人も元へ。
こんにちは、翼祈(たすき)です。
皆さんは制服バンクという社会福祉をご存知ですか?
卒業などで着なくなった学生服や体操着などを寄付して頂き、現在必要とされている人たちへ無料で提供するリユースの1つです。検品・補正を行い、必要とする人たちへリーズナブルな価格で引き継いでいく社会福祉です。
主に生活が困窮している人にも寄付し、破棄された衣類は焼却処分されますが、リユースすることで地球に優しくなれるSDGs活動のプロジェクトにもなります。
今回は実際に制服バンクを行っている自治体などを紹介しながら、この社会福祉を紹介致します。
制服バンクin栃木県
栃木県足利市にある主婦ボランティアが携わる「制服リサイクルバンク」が賑やかな様子です。不用になった中学、高校の学生服を無償で提供して頂き、クリーニングや補正をし、必要とする人たちに安価で譲るプロジェクトを続けて四半世紀。光熱費や物価の高騰が家計を圧迫する中、ずっと人気を維持し続けています。
携わるのは消費者団体「市くらしの会」に所属している主婦たちです。会長の女性Aさんは「喜ばれることに生き甲斐、やり甲斐を感じています」と笑みがこぼれます。
同「市くらしの会」は、市民の物価の調査や消費生活動向などを実施する地域団体として1972年10月に発足し、1995年に足利市内の仮設施設で「制服リサイクルバンク」をスタートしました。サイズが合わず着れなくなった体操着や学生服が捨てられる状況を見かねた主婦たちの「もったいない精神」がきっかけでした。1997年、東武足利市駅前にあるニューミヤコホテル1階に「制服リサイクルバンク」を移転しました。
約40平方mの店内にはおよそ3000点がずらりとあります。栃木県佐野市や足利市、群馬県桐生市、太田市など近隣中学、高校の学生服が勢揃いです。男子の制服上下2000円、冬物コート1500円、女子ブレザー、スカートそれぞれ1000円、体育着、ネクタイそれぞれ50円など格安です。ランドセルは50円均一となっていて、20個程度在庫があります。
参考:「制服リサイクルバンク」盛況 もったいない精神で四半世紀 制服上下2000円 ランドセル50円均一 東京新聞(2023年)
悪質な目的外使用や転売を防止すべく、購入希望者には学生証などの提示を求めます。12〜2月は平日午前10時から15時半まで開店、3〜11月は16時まで開店。お問い合わせは同「制服リサイクルバンク」=電話0284-73-4411=まで。
制服バンクin群馬県
物価高や光熱費の高騰などの影響で家計への負担が拡大する中で、卒業生やその人の家族から、ランドセルや学生服という学用品のリユースを募り、家計が厳しく、新品での購入ができず、大きな負担となる家庭などに無償で提供する「制服バンク」というプロジェクトを、群馬県高崎市にある団体が加速させています。
「制服バンク」は、経済的に困窮している家庭に食料品を配布したり、子ども食堂を営んでいる群馬県高崎市にある団体「フードバンクM・高崎」が、5年前から活動を始めました。
現在、群馬県内にある、約50の中学校と高校の学生服など200点と、ランドセル20個がリユースされていますが、まだこのプロジェクトが浸透していなくて、さらなるリユースを呼びかけています。
リユースはランドセルは日本のどこでも、制服は群馬県内にある学校に限定していて、お問い合わせは「フードバンクM・高崎」の電話、0274-42-0111です。
参考:「制服バンク」制服やランドセル 学用品の寄付募る 群馬 高崎 NHK NEWS WEB(2023年)
「フードバンクM・高崎」の女性Bさんは「学用品を買うには、3月に集中して10万円以上必要で、支払いが高額でできないという声がよく届きます。本当に生活が苦しい時は、ぜひ声をかけて頂ければ」と述べました。
制服バンクin福岡県
2023年4月に福岡県北九州市小倉南区にある各市民センターに、まだ活用できる学校の体操服や学生服を寄付して頂くための回収ボックスが設置されました。リユースされた服は、北九州市にあるボランティア団体「NPO制服バンク福岡」が12月に開催する「おゆずり会」で、経済的に厳しいご家庭に無償で提供します。小倉南区を挙げて制服バンクの輪を創り上げる北九州市内で初めての一大プロジェクトです。
「NPO制服バンク福岡」が2022年度まで北九州市内にある母子寡婦福祉会と励んだ活動に、小倉南区自治総連合会が協賛しました。市民センターの中で、既に独自路線で活動している守恒を除いた23センターで学生服などを回収しました。その回収先の1つ、田原市民センターには、3月の卒業シーズンを迎えてブレザーやシャツ、体操着などがリユースされました。田原校区まちづくり協議会の男性は「ものを大事に扱うことに結び付きます」と市民に協力を呼びかけています。
回収した後は寄付に向け、「NPO制服バンク福岡」で刺繍の名前を外したり、クリーニングや補正など行います。「NPO制服バンク福岡」の代表の女性Cさんは「困窮している姿は見えませんが、想像以上に困窮は身近に存在します。有効活用やお下がりを求める人たちの気持ちに寄り添いたいです」と語りました。
学生服はモデルチェンジもあることから、卒業後概ね3年以内の学生服がリユースの対象となっていて、お問い合わせは「NPO制服バンク福岡」まで。
参考:まだ使える制服を再利用 北九州市の市民センターに回収ボックス 毎日新聞(2023年)
私もしようとしていました。
私は2023年9月、学校の制服などを捨てました。母から「今リユースとかあるし、出せるなら出した方がいいんじゃない?」と言われていましたが、…。
私の学生時代はいじめや暴力といった、悲しくてツラくて寂しい学生生活でした。よく「過去に戻りたいね」という話がありますが、私は学生時代には二度と戻りたくないですし、戻るなら障害を知らず、病気も1つもなかった時位ですね。
私が制服をリユースに出すことで、助かる家庭もあったかもしれません。ですが、私が纏ってきた暗い過去を、私がリユースしたことで何も知らず着る子を出したくなかった。私の暗い経験が、その子にまで纏わない様に…。
この記事を読んで概ね3年以内で、という事で、出しても無駄だった訳ですが、学校の制服を捨てたことで、囚われていた過去から一歩踏み出せた様な感覚を得ました。
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