蠢動
大気がいそいそとし汗ばみ、草と土を濡らす頃。
その汗を乾かしてやろうと太陽は照らす。
蠢動。
遠い校舎から合唱を風が運ぶ。
あゝ、しずかだしずかだ。
巡り巡ってやってきた今年の春だ。
外に目を移すと電信柱。
雲、雀が並んでいる。
照明の紐が揺れた。
蠢動。
大腿をくすぐる風が凪ぎ、私は呆けてしまう。
茶色い猫が顎振り向けてぶきっちょに
一つのゴムボールを転がしている、
一つのゴムボールを転がして、見ている。
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大気がいそいそとし汗ばみ、草と土を濡らす頃。
その汗を乾かしてやろうと太陽は照らす。
蠢動。
遠い校舎から合唱を風が運ぶ。
あゝ、しずかだしずかだ。
巡り巡ってやってきた今年の春だ。
外に目を移すと電信柱。
雲、雀が並んでいる。
照明の紐が揺れた。
蠢動。
大腿をくすぐる風が凪ぎ、私は呆けてしまう。
茶色い猫が顎振り向けてぶきっちょに
一つのゴムボールを転がしている、
一つのゴムボールを転がして、見ている。
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