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3行映画日記 2/2
市川実日子と小西真奈美主演で、安藤尋が監督した『blue』(2001)を観た。
完全に、魅せられてしまった。観終わった後も、独特な美しさを持つこの作品の世界に、いつまでも漂っていたくなる。
主人公は高校3年生のカヤ子。彼女はクラスメイトの遠藤のことが気になっている。ふとしたきっかけで2人は交流するようになり、段々とカヤ子は自分は遠藤が好きだと自覚していく。
同性を好きになったカヤ子や、過去の恋愛で痛みを抱える遠藤の心の動きが、とてもとても丁寧に繊細に描かれていたことが印象的だった。それは彼女たちのことば、表情、視線、そして距離感などから物語られる。
繊細で透明感のある作品なのだが、好きな相手がいるのにどうすべきかわからない、モヤモヤした薄暗い感情や、人の複雑で矛盾したところも同時にある。そんなところも良かった。
もし好きな日本映画を一本選んでくださいと言われたら、私はこの『blue』を選びたいと思った。
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