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おすそわけ日記 281「愛の二人三脚〜81歳の母の仕事を手伝う56歳の娘〜」

流行りの8050問題にバッチリ食い込んでいる我が家。私は『ヤソイソ劇場(旧・ナソナとイソニ、ナソイソ劇場)』と云う、オトボケ母娘の日記エッセイとしてnoteで笑い飛ばしているが、実際、我が家の大黒柱は母。

80歳を超えて、着付け教室のご要望を頂き、更には、2019年にアテンドとして参加した『ダイアログ・ウィズ・タイム』が今春も開催と云うことで、再度のお座敷がかかった。

「ありがたいことでございます」

幾つになっても活躍の場が頂ける、すごいことだなぁと感動する。母に任せてくださる先様と、そこに飛び込んでいく母、世界が気持ちよく循環している。


母と一緒に仕事をするようになって、足掛け八年。『着物で、AFP。』と云う、二人が交代でメインになるワークショップもあれば、着付け教室のように、母がメインとなって私がサポートする仕事もある。

『ダイアログ・ウィズ・タイム』の場合、前回、私はボランティアとして参加させて貰ったが、今回は、家で母のサポートをすることを選んだ。


昨年の着付け教室から、母も私も仕事のスタンスが良い方向に変わったなぁと思う。

元々、話し合いはよくしていたのだけれど「生徒さんが学びやすい進め方」を、過去の実例を省みながら、二人で意見交換をして決めるようになった。

母は「色々教えたい」がむしゃらさを抑えて、生徒さんを見守り、私はサポート役として、場の調整で母の言葉を補うスタイルに収まった。


実は、私はサポート役が苦手。と云うか、てんで、性に合わない。これについては、また別の機会に詳しく語るとして、実際問題、今、仕事の依頼が来るのは母と云う現実がここに在る。

わかりました、サポートに徹しましょう。餅の搗き手と捏ね手、どちらが欠けても餅は出来ん。


そんなわけで、私は今、母宛のメールをわかりやすく母に説明し、返信し、母がアテンドとして話す練習に毎日付き合っている。

母の良い所の一つに「非常に素直」がある。鉄は熱いうちに打てで、ガンガンダメ出ししても、ちゃんと聞いて取り入れようとする。素晴らしいと思いながら、打って打って打ちまくる私。

更に「褒めると調子に乗る」と云う、先祖代々受け継がれた特質があるので、「お母さん、すごい!すごいよ、ほんとに!」と、太鼓持ち状態で褒めまくることも忘れない。


今日、わかったのだが、母は話す部分だけ練習してもテンションが上がらないが、プログラムを通しで練習して、お客様を迎える所から始めると、瞳の輝き方や笑顔がまるで違う。思わず、惹きこまれる。

これは、長年の接客稼業の為せる技だろうか。雀百までとは、よく言ったものだ。こう云う感想をちゃんとわかりやすい例えで言語化して、母に伝えるのも私の役目。


母と私には共通する点がある。「気が乗らないと、やらない」かなり致命的な欠点だ。その話を母にして、プロの条件は「自分のやる気を引き出せる」ことだと云う結論に至った。

まぁ、至ったのだが、まだ暗中模索の状態。手っ取り早いのが、やっぱり、二人三脚。母と私、どちらかが落ちたら、どちらかが上げる。それなら、笑顔でやる気も出る。


世間が8050問題と括ろうが、知ったこちゃござんせんよ。

こちとら「愛の二人三脚」、今日も二人で楽しく頑張ってます。



【『ダイアログ・ウィズ・タイム』絶賛チケット発売中】

「未来に会いに行こう」歳を重ねることについて考えながら、生き方について対話する体験型エンターテイメントが、4/27〜6/30の期間、東京・竹芝の『対話の森』で開催されます。

70代、80代の高齢者のアテンドと一緒に、みんなで話したり、聞いたり、身体を動かしたり。私は、2019年の開催時に、アテンドの皆さんから、歳を重ねることが楽しくてもいいんだ、この先に希望があるんだ云う気づきを頂きました。

どうか一人でも多くの方に、この希望が届きますように。

【今日の一枚】タンポポも寄り添っています。

【#つづく日々に】のタグをつけて、日常で心ときめいたことを投稿中。日常のよろこびをみんなでシェアしあって、笑顔が増えたら嬉しいです。

今日もおつきあい頂いて、ありがとうございます。

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