今年イチオシ!2024年に読んで面白かったTL小説まとめ
こんにちは! 二次創作小説を書くためにTL小説を読んでいたら、うっかりTL小説にハマった紅音です。
さて、今年も残りわずかなので、読んだTL小説をまとめたいなと思います。
今年はTL小説を、合計20冊読みました! 我ながらよく読んだ!!(ちなみに積読がTL小説だけで10冊ある)
その中から特に面白かった!と思った本を9冊を紹介したいと思います。
推し作家、もっと売れてほしい!!
※以下、TL小説について書いてます。TL小説は一般書籍扱いですが、内容は大人向けなので、ご注意ください※
私の読みたい本
私はいつもこんなTL小説を求めて、新刊をチェックしています。
TL小説初心者向けに書くと、TL小説は大きく「現代」「ヒストリカル」に分けられると思います。
「現代」は見ての通り、現代を舞台にしたもの。
「ヒストリカル」はいわゆるナーロッパ。どこか別世界、主に中世ヨーロッパをイメージした世界観のお話が多いと思います。(中華風や平安時代風などもある)
今流行りの「悪役令嬢」「転生もの」「聖女」とかはヒストリカルなことが多い。本の種類がめっちゃ多いのもここ。
ヒストリカルに対して私は長く苦手意識があったんですけど(カタカナの名前と、世界設定が苦手で)、作家さんと私の相性によっては読めるんだな~って最近気が付きました。なので、ちょっとずつ試し読みして相性のいい作家さんを探しています。
文庫本1冊に対しての濡れ場の回数は、レーベルによって異なってます。
私も開拓途中なのでそれほど詳しくないのですが、以下に紹介している本は3~4か所あります。
「ヤクザの恩返し」
893の出世頭×深窓の社長令嬢のTL小説。
893の親分を介抱したら、お礼をしたいと出世頭がやってきて、ひょんなことから恋人の真似をすることになって……って話。
一見何の共通点もなさそうな二人が、実は共通する問題を抱えていて、それを出来事を通じて説明するから、すごく納得感があった。
最後の最後まで「立場が違う二人が結ばれるのか!? 私、駆け落ちしか思いつかないんだけど!?」とハラハラドキドキして楽しかった。ちなみに駆け落ち以外で幸せになります。
童話モチーフがあらゆるところに入っているのだけれど、それを伏線として回収し続けていく構成がすっごく面白い。
私は深読みができないタイプのオタクなので、複雑な話の伏線がわからないんですけど、これはめっちゃわかりやすく置いてある。だからどことどこが繋がるのか私でもわかって面白いって感じることができた。
読んでいて「こことここが繋がるんだ!」って気づくことって、こんなにも面白いんだなあ!って改めて思った。
「私が溺れた眼鏡秘書」
社長秘書×社長のTL小説。
着かず離れずな社長と秘書(=主従)の、両片思いじれじれものです。
私は敬語を使う従者が大好きなんですけど、この秘書、最後の最後まで、結婚しても敬語です!!やった!!
もうね、結婚した後のシーンで「敬語じゃなかったらどうしよう……」(どうもしないわ)って思ってたんですけど、敬語ってわかった瞬間、心の中で拍手喝采した。
しかも眼鏡秘書、一見クールなんですけど主人公にメロメロで、可愛い可愛いって思ってるのが、時々口から漏れてるのが面白い。
あとこの作家さんは、ヒロインがエッチ。濡れ場でヒーローに自ら求めることもあって、とてもよい。そういうのが読みたかった!!
私の癖に刺さった、とても面白いTL小説でした。
ちなみに、kindle unlimitedで読める。(2024年12月現在)
「結婚願望ゼロなのに、執着系御曹司の包囲網から逃げられません!?」
御曹司×OLのTL小説。
元カレとのトラウマ故に結婚願望がなかった主人公が、ストーカー気味(?)の御曹司とひょんなことからお試し交際することになって……!?って話。
恋に憶病になっているヒロインにとても優しいヒーローが良かった。と同時に、とてもスケベで、とても良かった。
この話は悪役がいるタイプのお話なのだけれど、ヒロイン自らの手でちゃんと落とし前をつけ、同時に御曹司がその手助けをするってところが、読後感がいいのかなあって思った。やっぱりどんな形でも主人公であるヒロインが決断して、悪役を倒すのがすっきりするんだなあって思った。
ちなみにkindle unlimitedで読める時期があったけど、今は読めないみたい。(2024年12月現在)
「スパダリにめっっっっっちゃ愛されてます!」
御曹司×社長令嬢のTL小説。
跡継ぎになろうともがく社長令嬢がひょんなことから行き倒れの男性を拾ってしまう話。
TL小説あるあるだけど、御曹司が道端に転がっていることがよくあります。これもそう。ヒロインの家のマンション入り口に転がっていたw
ヒロインは仕事に打ち込みすぎて自分を見失っていて、家の中はめちゃくちゃ。そんな時にスパダリを拾って、家事や料理をしてもらいつつ、本当の自分を見つける話で、スパダリに尽くされたい~!って思う人にはぴったり。
この作家さんの文中の説明がね~~~秀逸!女性が見ず知らずの男性を自宅に持ち帰る(?)なんて、普通しないじゃないですか。それを上手に説明して、読者を納得させてくれる。しかも説明を説明と思わせない技術があって、私の憧れの作家さんです。
「ストーカー魔王には生真面目聖女の射精管理がご褒美です!」
魔王×聖女のTL小説。
打倒魔王!と燃える聖女が、封じる力が弱いばかりに魔王の急所(股間)を狙い撃ちしたら、逆に「射精管理してくれるのか!」と喜ばれたって話。
私としては珍しくヒストリカル。何で読んだかっていうと、コンセプトで優勝しているから。試し読みの時点で大爆笑。本当に面白かったです。
ストーカーって書いてあるんですけど、それは間違いないんだけど、さらに言うなら「わんこ系オープン変態紳士」です。ヒロインが嫌がることは本当にやらないので、安心して読んでいられる。変態だけど。
魔王が変態であることがこの話のいいところなのだけれど、最後まで変態なのでその点もニッコリした。
「諦めて僕のものになりなさい 慇懃無礼な秘書の愛は甘い猛毒」
ヒロインの父(社長)の秘書×幸薄令嬢(妾の子)のTL小説。
父の葬式の日、モラハラオヤジと結婚するよう本妻から強要されたヒロイン。それを知った秘書が「自分と結婚したら守ってやる」と言ってきて、ヒロインは望まぬ結婚をするが……って話。
この作家さんの説明がね~~~秀逸!(二回目)冒頭の文章、あれだけ説明を絞っても読めるんだって発見だし、ヒロインが追い詰められていく説明込みの描写もスリリングですごい。
見ての通りのドS秘書なのだけれど、ハードめ濡れ場でおなじみ(?)目隠し・拘束プレイがあって、しかもご丁寧に挿絵もあって、そういうの大好きな私は読みごたえがあって面白かった。
「期間限定恋人契約 御曹司な同僚は傷心女子を逃がさない」
御曹司×OLのTL小説。
簡単に言うと婚約破棄もの。結婚寸前だったヒロインが思いがけず彼氏の浮気&他の女性との婚約の話を聞いてしまい、落ち込んでいるところに御曹司が傷心旅行に連れていってくれて……って話。
冒頭の婚約破棄の経緯がめっちゃ面白い。おそらくシナリオの視点から見ると、設定の説明に相当する箇所なはずなのにめっちゃ面白くって引き込まれて、主人公がこの後どうなってしまうのがすごく気になって買いました。
この本は、伏線回収が気持ちよく配されていて、読んでいて気持ちがいい!!
悪役は元カレなのだけれど、それがまあ、くそ野郎。本当の本当にくそ野郎で、度々開示されるくそ野郎情報を読むのも楽しかった。同時に、悪役はこれでもかってほど悪くするのも、エンタメ系の物語の一つの方法なんだろうなって思いました。
あと、濡れ場の目的が明確で、すごく読みやすく、わかりやすかった。同時にシチュエーションもそれぞれ異なっていて、読み応え抜群です。
私も物語上の濡れ場の目的をきっちり決めたいなって思ったきっかけの本です。
ちなみに好評だったようで、コミカライズが始まりました。
「黙って俺に愛されなさい」
弁護士×幸薄OLのTL小説。
施設育ちのヒロインが死にかけた時に助けてくれた弁護士に、「俺の子供を産んでくれ!」と言われて、なんやかんやで命を繋がれる話。
サスペンス要素もあるTL小説で、刑事ものドラマが好きな私は「おっ!?」ってなりました。TL小説であまり見かけなかったので。
伏線も章の終わりの引きも、どれも秀逸で、するする読めた。
あとこの作家さんはイメージの表現やたとえがすごく上手だなあって思って、「すごい、すごい……」って言いながら読んでいた記憶。加えて、この作家さんは、濡れ場の時のヒーローのセリフが変態(個人の感想です)とてもいいです。
「獰猛な渇愛 政界の若き支配者の狂おしい情熱」
大物政治家の秘書×OL(企業の受付担当)のTL小説。
恋人に振られたヒロインが一人泊まったホテルで魅惑的な男性に惹かれるも、危険人物のようで……という話。
ヒロインと秘書が、相手の出方を見ながら節度ある距離感を保つ駆け引きをしているのが、めっちゃ大人っぽくて「すご……」ってなった。心理描写が丁寧。
基本、主人公が一方的に秘書のことを好きでいるんだけど、秘書はドSかと思えば優しくするから、本当のところ好きなのか知りたくなってしまう……というところが、わかるなあってなった。こういうところがサスペンドなんだろうなあって思って読んでました。
この話の顛末もまた、大人向けなテーマですごく面白かったです。
この作家さんの作品は、雰囲気もテーマも大人っぽいって思ってます。
ちなみにkindle unlimitedで読める時期があったけど、今は読めないみたい。(2024年12月現在)
まとめ
こうやって改めて好きな本の表紙を見ると、「私、好みがわかりやすいな……」って思いました。眼鏡率が高い……。あと、ほぼオパール文庫ですね。推しなんです。
私と似た趣味の方の参考になれば幸いです!