十月雑記 買ったもの記録
十月に買ったものの記録。
小さなものから大きなものまで買った月だった。
バトン
ネタの掴み・登場ボケで使えそうだと思って買った。
子供の頃に使っていた身近なもので “買う” と意識したことがなかったものを、買って手にするのが楽しい。
去年、分銅を買った。理科の授業でピンセットで摘んでいた分銅を心ゆくまで指でペタペタ触ってやろう、と企んでいたけれど、いまだに指では触れずに置いてある。
たぶん、カバーガラスを買っても割れないし、アンモナイトの化石を買っても一人占め出来ずに後ろの席に回すだろう。
ヨガマット
楽屋でドンデコルテ渡辺さんが使っているのを見て、いいなぁと思い、どこで買ったかを聞いた。
渡辺さんのはジャンゴーグリーンで、私のはアースブラウン。
(ブラウンには見えない。)
スペースがはっきりするし、冬の床冷えを遮ってくれそう。
いつかくたくたになって買い換える時がきたら、芝のある公園に持っていって寝ころびたい。
そこで初めてアースブラウンになるだろう。熱いタイトル回収だ。
ウールの上着
秋っぽい色合いの厚手の上着が欲しいなと探していて、ぼんやりと描いていた輪郭にぴったりと当てはまった。色鉛筆で描かれた絵本の中で着ていそうな服。
試着用の首元がよれていたけれど、いつかこうなったのも着続けられそうだと思うヨレ感だった。
犬のニット
店で見かけて手に取って「あっ素敵…」と惹かれたけれど値段を見てたじろぎ、他の店でもっと手頃で気に入るものがあるかもしれないと離れたけれど、色々見て回っているあいだも「あの青い犬のやつ…」とちらついて、閉店間際に駆け込んだ。
ハスキー犬に憧れる時期は誰にでもある。周りに聞いて実証してはいないけれど。
ヨネダ2000のあいだになった。撮る構図は誠が考えてくれた。良い写真。
サトーマメ
たまたま見かけて、懐かしいなと思って買った。ばぁちゃん家にあった気がする。日常の戸棚にあった頃はそこまで魅力を感じていなかった。
一粒食べて「懐かしい」を追い越すように「今の体に足りていなかった栄養だ」と細胞が震えた。
素朴さと力強さと優しさのある甘みだなと、接尾語『さ』を三つ並べると思考の片隅に召喚される篠原涼子を片手で払いながら思った。
インスタントカメラ
久々にインスタントカメラで写真を撮りたいなと思い、一日一枚撮ってnoteに載せようと思いついた。
十一月雑記で載せる。
腕時計置き
手作りの腕時計屋さんを見かけて入ってみて、ずらりと腕時計が並ぶ棚の隅っこに空の腕時計置きがいくつもあり、気になってひとつひとつ見ていたら、店主さんから売り物ではないと告げられた。その場で値段をつけて売ってくれた。
ひとつは腕時計置きに、ひとつは遠い昔に集めていたチャーム掛けにした。
時が進む物置き場と、時が止まった物置き場。
赤いスウェット
古着屋『フラミンゴ』で買った。
フラミンゴは質も値段もちょっと高めの古着屋さんという印象だったけれど、これは3740円だった。
いつも古着屋を回るときは衣装になりそうな柄シャツを見ていたけれど、スウェットを買ったあとはスウェットにも目が行くようになった。刺繍が細かく施されているにしては安いのが多くて驚く。
ニューバランスの靴
靴はコンバースかバンズかムーンスターといった、すっきりフォルムの落ち着いた靴を好んで履いていた。
長めに歩いているときに「もっとクッション性のある靴だったら、散歩のために外に出たくなるかな」と思い、探し始めた。ウォーキング特化型の靴を色々見てみるも、靴自体が意思を持ち動き出しそうなエネルギッシュなものばかりだった。
定期的に靴を調べては買わないを繰り返し、ニューバランスの新作が好みに合うぞと気になり、スニーカーの抽選というものに初挑戦オフエア[ジャッジペーパー:フレッシュさを感じました またがんばって挑戦してください]となり、発売後に諦めきれずに店舗に行ったら買えた。入手困難な靴ではなかった。
今まで買った靴で一番高いので、まだ散歩のためには履けていない。『おじさんのかさ』という絵本を思い出した。この靴で公園の枯れ葉を踏むとどんな音がするのか、聴きに散歩にいきたいな。
家
いい感じの小さな家の置き物を見かけたら買う、と決めている。
下北沢で家を買い、
近所で家を買い、
吉祥寺で家を買った。
少しずつ集めて、町をつくっている。