18日目：公的年金の給付 その2
3．障害給付
1️⃣傷害基礎年金
傷害基礎年金を受給するには、傷病の初診日において国民年金の被保険者であり、初診日の前々月までの被保険者期間のうち3分の2以上保険料を納付または免除していることが必要です。
2019年度の障害基礎年金の支給額は、障害等級2級の場合78万100円＋子の加算、障害等級1級の場合は2級の1.25倍＋子の加算となっています。
2️⃣傷害厚生年金
傷害厚生年金を受給するには、傷病の初診日において厚生年金の被保険者であり、初診日の前々月までの被保険者期間のうち3分の2以上保険料を納付または免除していることが必要です。
年金額は、障害等級3級の場合は厚生年金の報酬比例部分のみ、障害等級2級の場合は報酬比例部分＋配偶者の加給年金額、障害等級1級の場合は報酬比例部分×1.25倍＋配偶者の加給年金額となります。
4．遺族給付
1️⃣遺族基礎年金
2️⃣遺族厚生年金
遺族厚生年金は、厚生年金の被保険者や厚生年金の受給資格期間が25年以上ある人が死亡した場合、被保険者の報酬比例部分の4分の3の金額を年金として受給することができる制度です。
遺族厚生年金を受給できる対象者には優先順位があります。第1順位は配偶者 (夫の場合は55歳以上) と子 (18歳未満、障害のある子は20歳未満) です。
3️⃣遺族基礎年金と遺族厚生年金のまとめ
遺族基礎年金と遺族厚生年金は、それぞれ国民年金と厚生年金の被保険者または受給資格期間がある者が死亡した場合に、遺族に支給される年金です。
遺族基礎年金は子のある配偶者または子に、遺族厚生年金は被保険者の報酬比例部分の4分の3の金額を年金として受給することができます。
これらの年金の受給要件や年金額はFP3級試験の出題範囲に含まれており、特に受給要件と年金額は出題されやすい部分ですので、しっかりと理解しておくことをお勧めします。
※FP3級試験練習問題
以下にFP3級の試験問題とその回答を作成しました。
問題1：傷害基礎年金と傷害厚生年金
次のうち、傷害基礎年金と傷害厚生年金の受給要件について正しいものはどれでしょうか？
傷害基礎年金と傷害厚生年金の受給要件は同じである。
傷害基礎年金の受給要件は、傷病の初診日において国民年金の被保険者であり、初診日の前々月までの被保険者期間のうち3分の2以上保険料を納付または免除していることである。
傷害厚生年金の受給要件は、傷病の初診日において厚生年金の被保険者であり、初診日の前々月までの被保険者期間のうち3分の2以上保険料を納付または免除していることである。
傷害基礎年金と傷害厚生年金の受給要件は、傷病の初診日において国民年金または厚生年金の被保険者であり、初診日の前々月までの被保険者期間のうち3分の2以上保険料を納付または免除していることである。
回答1： 2と3。傷害基礎年金の受給要件は、傷病の初診日において国民年金の被保険者であり、初診日の前々月までの被保険者期間のうち3分の2以上保険料を納付または免除していることである。また、傷害厚生年金の受給要件は、傷病の初診日において厚生年金の被保険者であり、初診日の前々月までの被保険者期間のうち3分の2以上保険料を納付または免除していることである。
問題2：遺族基礎年金と遺族厚生年金
次のうち、遺族基礎年金と遺族厚生年金の受給要件について正しいものはどれでしょうか？
遺族基礎年金と遺族厚生年金の受給要件は同じである。
遺族基礎年金は、国民年金の被保険者または老齢基礎年金の受給資格期間が25年以上ある者が死亡した場合に、子のある配偶者または子に年金が支給される制度である。
遺族厚生年金は、厚生年金の被保険者や厚生年金の受給資格期間が25年以上ある人が死亡した場合、被保険者の報酬比例部分の4分の3の金額を年金として受給することができる制度である。
遺族基礎年金と遺族厚生年金の受給要件は、国民年金または厚生年金の被保険者または受給資格期間がある者が死亡した場合に、遺族に支給される年金である。
回答2： 2と3。遺族基礎年金は、国民年金の被保険者または老齢基礎年金の受給資格期間が25年以上ある者が死亡した場合に、子のある配偶者または子に年金が支給される制度である。また、遺族厚生年金は、厚生年金の被保険者や厚生年金の受給資格期間が25年以上ある人が死亡した場合、被保険者の報酬比例部分の4分の3の金額を年金として受給することができる制度である。
これらの内容がFP3級試験対策に役立ちますように…